RICKIE LEE JONES / BALM IN GILEAD
グリーンルーム・フェスティヴァルの出演者第2弾発表でGラヴ&スペシャル・ソースとリッキー・リー・ジョーンズが発表されましたね。なんか俄然豪華になってきた感じです。でもこの2組が同じ日に観れるならいいですけど、2日開催なんですよね~。早く日割りが知りたいところです。
さて、そのリッキー・リー・ジョーンズ。新作「BALM IN GILEAD」が良いですね~。前作「THE SERMON ON EXPOSITION BOULEVARD」はロック寄りで、ざらざらとしたオルタナティヴな質感が秀逸な作品でしたが、今作はそんなオルタナな空気感を残しつつも、フォーキーでアコースティックな温もりをリッキー・リーならではの緊張感と柔らかさで聴かせてくれる素晴らしい作品となりました。
まずは何と言ってもリッキー・リーの歌に耳を奪われますが、それと同時に多彩なアメリカン・ルーツの咀嚼振りや、それをリッキー・リーの個性で再構築したような、この作品全体に通じる独特のヴァイヴに五感を包み込まれます。派手になりすぎない程度の絶妙の案配で配されたゲスト陣も良いですね。彼らが持ち込んだフレーバーがリッキー・リーの歌声と見事に共鳴しています。
1曲目「Wild Girl」は、今時の若いシンガー・ソング・ライターが歌ってもおかしくないような、華やかでオーガニックなメロディーが印象的。と言っても実は80年代に書きはじめた曲だとか。これ良い曲ですね~。ある種の境地を感じさせながらも何処か可愛らさを残すリッキー・リーの歌声も良いですね。この曲では彼女がアコギ、ドラムス、キーボードなど、ほとんどの楽器をこなしています。2曲目「Old Enough」ではベン・ハーパーとデュエット。この曲は心地よい程にソウルフル。二人の歌声も良いですが、ホーン・アレンジやオルガンがまた円やかで素晴らしい。
3曲目「Remember Me」はリッキー・リーの切ない歌声が染みるカントリー・バラード。ヴァイオリンとアコーディオンが良いですね。方やブルーグラス界の女王アリソン・クラウス、そしてもう一方はテックスメックスが誇るジョエル・ガズマンですよ!4曲目は小粋なジャズ・フレイバー漂う「The Moon Is Made Of Gold」。アンニュイなリッキー・リーに惹かれます。そしてここで洒脱なギターを聴かせるジョン・レイノルズって、ジャネット・クラインなんかのバックで知られるあの人ですかね?流麗な口笛まで披露しているのできっとそうなんでしょうね。これも素晴らしい人選!
5曲目「His Jeweled Floor」はゴスペル的な美しさを持った曲で、祈りのようなリッキー・リーの歌声と、バックの神秘的且つ荒涼とした演奏には、何所か深い世界へトリップさせられるかのよう。ときたま聴こえるバンジョーの音色が良いですね。バック・コーラスはヴィック・チェスナットとヴィクトリア・ウィリアムス。この辺りの人選にも唸らされます。ただ残念なことにヴィックは昨年の12月に亡くなられてしまいましたね。
クリス・ジョイナーがハーモニーを付ける「The Gospel Of Carlos, Norman And Smith」もソウルフルで素敵な曲。他にはビル・フリーゼルがギターで参加した「Eucalyptus Trail」。5分近いブルージーなインスト・ナンバー「The Blue Ghazel」。ギターの弾き語りに近いながらも不思議な広がりを持つ「Bonfires」。最後はベン・ハーパーのスライドとデヴィッド・カリッシュによるドブロの重なりが美しい「Bayless St.」。このデヴィッド・カリッシュは、リッキー・リーと共同でプロデュースも務めています。
それにしてもリッキー・リーというシンガーは本当に不思議な魅力を持ってますよね。まるで陽と陰を併せ待つような歌声で、あらゆるジャンルを縦横無尽に横断しつつも、魔力のような包容力と高揚感で全てを一つの線に繋げてしまう。そしてそんなアメリカン・ルーツの解釈にはオルタナティヴな先鋭性も感じさせられる。そしてもちろん曲も良いですね。「The Moon Is Made Of Gold」を除いた全てが彼女の作曲もしくは共作です。
このアルバムがリリースされた09年は彼女のデビュー30周年だったそうです。そんな年輪も感じさせられる深い傑作です。
さて、果たしてフェスという空間でどんなライヴを見せてくれるのでしょうか? そう言えば過去にフジロックをキャンセルなんてことがありましたけど、今回はちゃんと来てくださいね~。
グリーンルーム・フェスティヴァルの出演者第2弾発表でGラヴ&スペシャル・ソースとリッキー・リー・ジョーンズが発表されましたね。なんか俄然豪華になってきた感じです。でもこの2組が同じ日に観れるならいいですけど、2日開催なんですよね~。早く日割りが知りたいところです。
さて、そのリッキー・リー・ジョーンズ。新作「BALM IN GILEAD」が良いですね~。前作「THE SERMON ON EXPOSITION BOULEVARD」はロック寄りで、ざらざらとしたオルタナティヴな質感が秀逸な作品でしたが、今作はそんなオルタナな空気感を残しつつも、フォーキーでアコースティックな温もりをリッキー・リーならではの緊張感と柔らかさで聴かせてくれる素晴らしい作品となりました。
まずは何と言ってもリッキー・リーの歌に耳を奪われますが、それと同時に多彩なアメリカン・ルーツの咀嚼振りや、それをリッキー・リーの個性で再構築したような、この作品全体に通じる独特のヴァイヴに五感を包み込まれます。派手になりすぎない程度の絶妙の案配で配されたゲスト陣も良いですね。彼らが持ち込んだフレーバーがリッキー・リーの歌声と見事に共鳴しています。
1曲目「Wild Girl」は、今時の若いシンガー・ソング・ライターが歌ってもおかしくないような、華やかでオーガニックなメロディーが印象的。と言っても実は80年代に書きはじめた曲だとか。これ良い曲ですね~。ある種の境地を感じさせながらも何処か可愛らさを残すリッキー・リーの歌声も良いですね。この曲では彼女がアコギ、ドラムス、キーボードなど、ほとんどの楽器をこなしています。2曲目「Old Enough」ではベン・ハーパーとデュエット。この曲は心地よい程にソウルフル。二人の歌声も良いですが、ホーン・アレンジやオルガンがまた円やかで素晴らしい。
3曲目「Remember Me」はリッキー・リーの切ない歌声が染みるカントリー・バラード。ヴァイオリンとアコーディオンが良いですね。方やブルーグラス界の女王アリソン・クラウス、そしてもう一方はテックスメックスが誇るジョエル・ガズマンですよ!4曲目は小粋なジャズ・フレイバー漂う「The Moon Is Made Of Gold」。アンニュイなリッキー・リーに惹かれます。そしてここで洒脱なギターを聴かせるジョン・レイノルズって、ジャネット・クラインなんかのバックで知られるあの人ですかね?流麗な口笛まで披露しているのできっとそうなんでしょうね。これも素晴らしい人選!
5曲目「His Jeweled Floor」はゴスペル的な美しさを持った曲で、祈りのようなリッキー・リーの歌声と、バックの神秘的且つ荒涼とした演奏には、何所か深い世界へトリップさせられるかのよう。ときたま聴こえるバンジョーの音色が良いですね。バック・コーラスはヴィック・チェスナットとヴィクトリア・ウィリアムス。この辺りの人選にも唸らされます。ただ残念なことにヴィックは昨年の12月に亡くなられてしまいましたね。
クリス・ジョイナーがハーモニーを付ける「The Gospel Of Carlos, Norman And Smith」もソウルフルで素敵な曲。他にはビル・フリーゼルがギターで参加した「Eucalyptus Trail」。5分近いブルージーなインスト・ナンバー「The Blue Ghazel」。ギターの弾き語りに近いながらも不思議な広がりを持つ「Bonfires」。最後はベン・ハーパーのスライドとデヴィッド・カリッシュによるドブロの重なりが美しい「Bayless St.」。このデヴィッド・カリッシュは、リッキー・リーと共同でプロデュースも務めています。
それにしてもリッキー・リーというシンガーは本当に不思議な魅力を持ってますよね。まるで陽と陰を併せ待つような歌声で、あらゆるジャンルを縦横無尽に横断しつつも、魔力のような包容力と高揚感で全てを一つの線に繋げてしまう。そしてそんなアメリカン・ルーツの解釈にはオルタナティヴな先鋭性も感じさせられる。そしてもちろん曲も良いですね。「The Moon Is Made Of Gold」を除いた全てが彼女の作曲もしくは共作です。
このアルバムがリリースされた09年は彼女のデビュー30周年だったそうです。そんな年輪も感じさせられる深い傑作です。
さて、果たしてフェスという空間でどんなライヴを見せてくれるのでしょうか? そう言えば過去にフジロックをキャンセルなんてことがありましたけど、今回はちゃんと来てくださいね~。