五月 国立小劇場 第2部 27(土)
義経千本桜(よしつねせんぼんさくら)
作:竹田出雲(二世)・三好松洛・並木千柳(宗輔)
初演:延享4(1747)年 大坂竹本座
『義経千本桜』かぁ…。しかも”すしや”…。
”大物浦(碇知盛)”は大好きなんだけど、これは苦手なんだよねぇ。
でも、歌舞伎でばっか観てるからかも?
今日は、牧場(OK)?それとも、ドッボーン(沈没)?
ズッカズッカやってきたむさ苦し~男。
ヒャーいいねーいいねー。権太じゃーっ!。
足をピーンと伸ばしちゃってる。
文楽ってやっぱマンガチックっ!やることもダイナミックっ!
……
物語は『大入り!文楽手帖』さんとこで楽しもう!
この権太。”ごんた”ば~っかりしてるかと思いきや(笑えよ~)
最期は妻と子供を犠牲にして、己は父に殺される。
チャッチャカ進んでリズミカルな文楽っ!牧場~!(OK)
生写朝顔話(しょううつしあさがおばなし)
~明石浦船別れの段~
一目惚れしてこれからって時に、
お互い家の事情で離れ離れになっちゃう2人。
夜の明石浦で小舟に乗ってた阿曽次郎。
ぐーぜん近くの大船には深雪が!
「深雪殿ではないか」
「ヤア阿曽次郎様。逢ひたかった」
ひしと抱き合う2人を、チラ見するのは船頭。
それに気づいた阿曽次郎に、ニラまれたー。クックックッ。
「やっぱり離れられない。書置き残して来るから待っててネ」
深雪が大船に引き返した途端、
風向きが変わって出航の合図。
ああ…今度はいつ会えるの!?
やがて深雪に縁談話。
相手の名は”駒沢次郎左衛門”
「そんな人知らーん。阿曽次郎様じゃなきゃイヤー」
果ては家出じゃ深雪ちゃん!
しかーし、次郎左衛門って、家督を継いで名前を変えた
愛しい愛しい阿曽次郎の事やったー。
そんなん知らんがな~。めっちゃ可哀相やんか~。
シクシク泣いているうちに、目を泣き潰したんやと!
どーやって生きてるんや深雪ちゃん。
~宿屋の段~
次郎左衛門は、島田宿(静岡県)にいた。
あれからどれくらい時は流れたの…?
目にとまった朝顔の唱歌。
ヤヤヤヤヤ。これは深雪との思い出!
どーいうこっちゃ、緑茶にウーロン茶ー。
そこへ宿屋の主人がやって来て
「しびれ薬は大変でございましたな」
フムフム次郎左衛門。どーもヤバイ事に巻き込まれてるんやね。
次郎左衛門が、歌の事に話を向ければ
盲目の元良家の娘で、その歌を唄って細々と生きてる
名を”朝顔”と言う…。
主人も周りも同情してるんやって。
次郎左衛門の胸はバックバク!
「その女を、呼び寄せる事はなるまいか」
OH-!劇的な再会か!?
「駒沢氏、さぞご退屈でござろう」
誰やねん!お前はー。
顔見ただけで判るわ。悪い奴っちゃな。
程なくやって来た朝顔は…深雪ちゃんやないかいなー。
かしら名は”ねむりの娘”っていうんやって。ステキ~。
√ 露の干ぬ間の朝顔を、照らす日影のつれなきに、
哀れひと叢雨のはらはらと降れかし
「俺やでー阿曽次郎やでー」
こう言われへんのは悪者がいるからや!クソー。
朝顔は身の上話をして帰って行く…
うっそ~っっ!これでまた擦れ違いかー。
こんなとこで”君の名は”やってる場合かー。
次郎左衛門は扇に何かをサラサラと書いて、
お金&薬(但し、生血と混ぜてね)を主人に渡して
「朝顔に…」
言ってる傍から急な出立ー。
ええ~そんなんあり~?
入れ違いに、朝顔が引き返して来て
「エヽ知らなんだ知らなんだ知らなんだわいなあ。
道理でよう似た声と思ふたが…」
ダッシュじゃー!行けー朝顔ー!
~大井川の段~
大雨で川止めー!愛しき夫は向こう側ー!
そこで蛇になってー!って物語が違うわい!
運命ってなんて残酷。
出逢った頃は、純情可憐だった深雪ちゃん。
今は女を越えてっ魂が叫んでるー。
大地は揺れてドンドン!客のハートにガンガン!
大夫の顔グシャグシャ~!
大夫&三味線の大ボリューム音
これを客席が、ダイレクトに受け止めるって、きついやん。
ここでは”執念”籠もってるし。
それが人形が喋ってるみたいやから程良くなるんや(防音パネルか)
しっくり行くんや。な、な、な。(ひとりでガッテン)
文楽入門(NHK教育)で言うてはりました。
「大夫と三味線が創った音の世界を目で見て楽しんでもらう
(by人形遣い・吉田和生)」
日本の伝統芸能 文楽入門
NHK教育 毎週土曜日 12:30~13:00
(再)火曜日 5:30~6:00
逆に言うたら、あれだけのインパクトがないと、
人形が動かれへんっちゅーこっちゃなあ。
深雪ちゃんが川へっ!間一髪で、宿屋主人と奴が止めたっ。
そーして主人はお腹をグッサリ!!
なんで~?深雪の父親に大恩があるねんて。
「この生血で薬飲んでくれー」
ググッといっちゃうと、あ~ら不思議!
深雪ちゃんのお目めはパッチリー!
幕
人間の心情を、包み隠さず出すとこーなります。
っていう、このグロテスクってええねん!!
上演時間長ー!休憩は短ー!肩はパンパンー!足もパンパンー!
大阪公演の時は、今回ハショッタ段も上演したヨ。
全~部上演してこの物語”1本立て”にしてくれたらよかったのにな。
さて、東京公演次回は! → 『仮名手本忠臣蔵』
レポはこちら
5/12~28 国立小劇場
第一部 寿柱立万歳 ひらがな盛衰記 艶容女舞衣 契情倭荘子
第二部 義経千本桜 生写朝顔話
ランキング参加中、あなたの清き一票を(笑)
うちのゴン太くんのできは、どうですか?(BYのっぽさん)
それにしても、朝顔日記の「笑い薬の段」観たかったです。
「笑い薬の段」が観られなかったのは残念~
でも、嶋さんの語りを聞けたから満足!
いやぁ、ホントに楽日の嶋さんはスゴかったです~!
権太っナイス!子供のための鑑賞教室では、是非あの着ぐるみでお願いしたいもんです。
ツチ子大夫様、まいど!
やっぱり通しですよね!観たい観たい、笑ってみたい~。
嶋大夫から目が離れませんでしたっっ!
楽日は渾身の力をふりしぼったんだろ~なぁ。
5月の文楽の中では、なにしろこの深雪が私のベスト!でございました。そうか、宿屋の前に笑い薬の段、というのがあるんですね・・・ 確かに見てみたいですーー
こちらもTBさせていただきます。
よろしくお願いします
そうそう、深雪パスネットもGETしました。使う度に思い出します。
>深雪が私のベスト!でございました
うんうん、あの迫力は言葉では現せませんね。通しでもっと”深く感じて”みたいですよね!
十一月の国立文楽劇場はまだですが,鑑賞教室は学校等のご予定があるのか発表になっていましたね。
毎年十一月は気合の入った興行となりますので楽しみです。
朝顔話も混ぜて欲しいです。
そーなんですよ。団体用に決まるのが早いんでしょうね。
文楽はやっぱり大阪公演がメインかな?なんてね。夏は『夫婦善哉』だし(笑)
”深雪ちゃんの通し”観たいっすね!