To You 

思うこと・伝えたいこと・心に留めておきたいことetc。

かっこいい人

2008-02-08 21:23:58 | 思うこと
久しぶりに3年B組金八先生を見た。今回のシリーズになってから全く見てませんでした。自分の子ども達も大きくなったので今更・・っていう感じで見てませんでした。
今回のドラマの中で、茨木のり子さんの詩が朗読されました。

やっぱ、かっこいい!(金八先生じゃないよ)

私が、茨木のり子さんという人の存在を知ったのは10年ほど前。子どもが学校からもらってくる学年通信で。
国語の先生が、「私の大好きな詩」として紹介してくださっていました。
詩を読むことに魅力を感じなくて今まで触れる機会がありませんでしたが、その詩を読んですごく感動しました。いつも持ち歩いている手帳に写して何度も読みました。

それは、こんな詩です。

      「自分の感受性くらい」
   
               茨木のり子


   ぱさぱさに乾いてゆく心を
   ひとのせいにはするな
   みずから水やりを怠っておいて


   気難しくなってきたのを
   友人のせいにはするな
   しなやかさを失ったのはどちらなのか

   
   苛立つのを
   近親のせいにはするな
   なにもかも下手くそだったのはわたくし


   初心消えかかるのを
   暮しのせいにはするな
   そもそもが ひよわな志にすぎなかった


   駄目なことの一切を
   時代のせいにはするな
   わずかに光る尊厳の放棄


   自分の感受性くらい
   自分で守れ
   ばかものよ



この詩を読んだとき、頭をガツンと殴られたような気がした。

茨木のり子さんの「詩のこころを読む」(岩波ジュニア新書)の冒頭に、

「いい詩には、ひとの心を解き放ってくれる力があります。いい詩はまた、生きとし生けるものへの、いとおしみの感情をやさしく誘いだしてもくれます。」とあります。

まさに、心が解き放たれた感覚です。

潔い言葉に圧倒されました。

明日の天気予報は雪。のんびりと詩の世界に浸ってみようかな・・・。
コメント
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