三浦しをん 著
因習の残る島に生まれ、巣立ちの時期を迎えた少年たちが、
13年に一度の祭りで異常な体験をする……というとなんだかダークだが、
じっさいはからりと明るく、田舎の夏休みそのもの。
白く熱い太陽や、着替える場所も何もないけど、ひたすらに青く澄んだ海。
緑濃い山道など、光や香りが伝わるようだ。
伝統とタブーがある島とはいえ、漁師町ならではのおおらかさがあり、
がんじがらめの感はない。
畏怖ゆえに「あれ」と呼ばれるものも(なんだかハリーポッターみたい)、
ユーモラスで、いかにも昔話という感じ。
主人公の悟史が進学のためにすでに家を出ており、帰省しているという設定が、
土着の息苦しさを少し緩和しているのかもしれない。
いいなあと思ったのが、島特有の石を半分に割り持ち合う“持念兄弟”。
悟史はすでに漁師として生きようとしている光市と持念兄弟である。
幼馴染だけに終わらない強い絆と美しい石。
最後のへびの話へとつながるうまいエピソードだ。
祭りの日、いたずら心で「あれ」を装った男の行動をきっかけにして、
時空のバランスが崩れ、島は異界へとのみこまれそうな危機に陥る。
悟史は認めたくないもののいわゆる「みえる」人。
この騒ぎに巻き込まれ、戦いへと引き込まれていく。
きれいすぎる感もないとはいえない。
仰々しい戦いのわりにあっさりと終わりすぎの感もある。でも、
少年たちの一生懸命な姿や、神とのつながり。
伝統が守られてきた理由など、ぐいぐいと読ませてくれる。
しいて言うなら、う~ん夏休みに読んだほうがいいかも?
因習の残る島に生まれ、巣立ちの時期を迎えた少年たちが、
13年に一度の祭りで異常な体験をする……というとなんだかダークだが、
じっさいはからりと明るく、田舎の夏休みそのもの。
白く熱い太陽や、着替える場所も何もないけど、ひたすらに青く澄んだ海。
緑濃い山道など、光や香りが伝わるようだ。
伝統とタブーがある島とはいえ、漁師町ならではのおおらかさがあり、
がんじがらめの感はない。
畏怖ゆえに「あれ」と呼ばれるものも(なんだかハリーポッターみたい)、
ユーモラスで、いかにも昔話という感じ。
主人公の悟史が進学のためにすでに家を出ており、帰省しているという設定が、
土着の息苦しさを少し緩和しているのかもしれない。
いいなあと思ったのが、島特有の石を半分に割り持ち合う“持念兄弟”。
悟史はすでに漁師として生きようとしている光市と持念兄弟である。
幼馴染だけに終わらない強い絆と美しい石。
最後のへびの話へとつながるうまいエピソードだ。
祭りの日、いたずら心で「あれ」を装った男の行動をきっかけにして、
時空のバランスが崩れ、島は異界へとのみこまれそうな危機に陥る。
悟史は認めたくないもののいわゆる「みえる」人。
この騒ぎに巻き込まれ、戦いへと引き込まれていく。
きれいすぎる感もないとはいえない。
仰々しい戦いのわりにあっさりと終わりすぎの感もある。でも、
少年たちの一生懸命な姿や、神とのつながり。
伝統が守られてきた理由など、ぐいぐいと読ませてくれる。
しいて言うなら、う~ん夏休みに読んだほうがいいかも?
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