この四日間、いまからおもえば、一日一日が大事だった。
最終日、8月24日の朝は、鈴鹿カルチャーステーションでお茶会
だった。
亭主の片山弘子さんの感想。
「ミネサの一人ひとりが、若やいで、子どもこどもしてましたよ」
弘子さんは、とっておきの茶碗を各人に用意した。それを、真正面から
受け止めてくれた感じがしたとのこと。
「ぜひ、茶室で写真を撮りたい」と声がかかり、パチリ。
お昼は、”いってらしゃい”の食事会。
最後というか、これからのはじめというか、そんな挨拶、一人ひとり。
カン・ホギさん
--いま、やっと親しくなって、これからというとき帰ることになって
しまって・・・はじめから、今の気持ちで交流していたら・・・
こんどは、妻といっしょに、3か月ぐらい、来てみたい。
オ・テホさん
--なんでもおもいのまま、しゃべった。これは、学ぶときの私の
習慣。ぶつかりながら、学ぶ。それでこそ、身になる。
じぶんをキズつけた人が先生、ということもある。
韓国にもどって、すぐ韓国でのサイエンズスクールの
”マイライフセミナー”のコースに参加します!
チェ・スンヒさん
--コミュニテイというものに、まじめに向き合いたい。
人の本性の探究は、個人的なものが、コミュニテイーの暮らし
にも通じている。
帰ったら、家族の暮らしでも、こころにゆとりをもってやって
いきたい。遊びこころも・・・
キム・ミヨンさん
ーーふと、おもった。個人的なものが全体的のものにつながっている。
個人の意志がコミュニテイーのなかで実現している。話だけでは
なく・・。個人のなかにある創造力が開花する、新しい動き、楽しみ。
イ・ワンキョさん
--短期間でサイエンズやそれにもとずくコミュニテイーを理解するのは
むずかしい。
今回、いろいろな人に出会ったが、どの人からもふわあーとする
ものを感じた。
これが、どこから出てくるのか、その辺が核心ではないか。
小野さんにしても、開かれた態度がよかった。
小野さん
--内面の世界を深く観察しているミネサクラブの活動に触れていきたい。
社会が人を幸福にする、そのあたりをこれからも研究していきたい。
その両方を、交流しながら、いっしょにすすんでいきたい。
「ああ、そうそう、通訳してきてくれた、ユ・サンヨンさん、感想を!」と
だれともなく声が上がる。
話そうとしはじめるが、しばらくコトバが出てこなかった。
あれっと、待っていると、ユさん、こみ上げてくるものを抑えかねている
ようだった。
イ・ワンキョさんが「人生をかけて、ここまでやってきたんだから、
わかる・・・」とユさんの気持ちを受け取った。
ユ・サンヨンさんは、とつとつと話した。
--人の本性といっても、こうだと言えるものはないのかも
しれない。素直の、子どもの心のように、悟ったからという
のもないかもしれないが、そのような作用のなかで、韓国と
サイエンズ研究所やコミュニテイーの架け橋になっていきたい。
人のこころのなかは、測りしれない。
それぞれの内面のドラマをすべて表現したら、とんでもなく広大
無辺の世界になっていくだろう。
カンさんから、この四日、あまり眠れていないと聞いた。彼のなかで
どんなことが起きていたのか。
じぶんを見てみても、なにかが起きている。
さあ、それでも、今回はお別れだ。
滞在先のサイエンズスクール研修所前で記念撮影。
ゆっくり、じっくりおつきあいしていきましょう!
(おしまい)