マスクポリスへの対応

「マスク警察」は愉快なネーミングだと思う。仏教が説く慈悲は、「私もついやっちゃうんですよね」など、相手との共通項に気づくことから発生すると(私は)思っているのだが、「正義警察」の方々の言動には、そのような共通項に気づくやさしさは感じない(そのように編集・報道しているからかもしれない)。
 咳払いしただけで「チェッ」と舌打ちして露骨にいなや顔をしてその場から離れる人や、事情があってマスクを外した人に「マスクしろよ」と恫喝まがいにクレームをつける人に、どう対応すればいいのだろう。
 仏さまなら「失礼しました」と謝る一方で、「私もあの人と似たようなひどいことを他人にしているかもしれない。あんな人にはなるまい」と自分磨きの材料にするだろう。
 仏さまのように思えない人(落語に登場する熊さんのような人)は、どうすればいいのだろうと、今日、鍼灸院のベッドの上で考えた。あはは。
 熊さんなら、舌打ちする人には「ああ、可哀相に。歯がすきっ歯になって、食べたものが歯に詰まって取れなねぇのか」と思って溜飲を下げるだろう。「マスクしろよ」と吠える人には「ええ、そうおっしゃるならマスクしますけどね。なんですな、あなたのような正義漢ぶって平気で他人を傷つける人ってぇのは、マスクより、猿ぐつわをしたほうがいいですぜ」と返すだろう。ぶはは。--もちろん、こんな対応も小さな正義感のをなせるワザで、50歩100歩である。ぎゃはは。※©泉孝江。イラストはパステル画家の泉孝江さんに描いてもらった熊さんです。

 

 

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