ブルーシャムロック

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晋・雲伯風土記_1

2010-09-14 12:22:00 | 信・どんど晴れ
「ちょっくらそば屋に行ってくる。」
売れっ子作家、向田利一郎の毎昼の日課である。
結婚した当初は
「利一郎さん、内でお昼を食べていけばいいのに。」
と妻の浪江が言った物だったのだが、
今ではなれた。
利一郎は、現在生まれれからという物松江を離れたことがない。
関東や大阪の方には赴いている物の、基本的には松江中心である。
木造の自宅から歩いて数分、お目当てのそば屋「石倉庵」は
存在する。
民芸調の自動ドアが開く。
「親父、今日も来た。」
いつもの言葉だ。
親父と言われた店主も苦笑して、
「利一郎さん、いつもの奴ね。」
とメニューの蕎麥をだす。
アルバイトの双子の女の子が、
「利一郎さん、きつねそばで。」
と鉛筆を動かすやいなや、
「おーだー、おやじさん。」
と甲高い声が出た。
「鳴かず飛ばずのころからみているけれども、利一郎さんもMajorになったね。
このまえ此處の店に来たのは、いったい・・・。」
親父が利一郎に聞いた。
「あれは、俺のラノベのanime企画に参加している声優の方々。」
と利一郎は返した。
「ラノベ・・。俺には何のことだか、解らんなあ」
親父は苦笑した。

瀬戸内ビジネスHour_7

2010-09-12 17:57:58 | 信・どんど晴れ
「まあ、本題に入ろう。」
高垣が、リストラ候補者の入ったcd-rを取りながらDATAを見た。
「ふーん。」
彼の本領を発揮した。
「現在候補者にアガっている人間はこれとこれです。」
cd-rの中味がモニターに映し上げられた。
「なるほどね。今日、その會議をやる訳だ。」
中池も竹本も頷いた。
「よし、いくぞ・・・。」
おわり

瀬戸内ビジネスHour_6

2010-09-12 17:57:35 | 信・どんど晴れ
高垣はふと、危惧することを考えていた。
数日前富山に栄転した、笹本からのメールだった。
「高垣さん、こんにちは、現在本社のリストラ室で御社のStuffと
ともにがんばっているところなのですが、数日前リストラを
宣告した、唐山という男が反乱を起こしました。
熟慮で唐山氏を選んだのですが、彼がVentureを立ち上げて
牛や馬の糞を使ったバイオマス企業を支援する事業を始めました。
彼の支援者には多数いますが馬に関連する著書の多い
フリージャーナリスト藤澤典枝女史が支援しているようです・・。」
こういう事があるなんて・・。他に数日前安倍川から電話では
「俺の會社では民事再生法をしてつぶれた英語塾バノに勤務していた
人を、再就職させる仕事をやっている・・・。仕事とはいえ我が社も
救済に乗り出すなんて・・・。」
と言っていた。實に因業である。
「何ぼーっとしているんだよ」
竹本の声が聞こえて我に返る高垣。
つづく

瀬戸内ビジネスHour_5

2010-09-12 17:57:08 | 信・どんど晴れ
「今日、東京から業務提携先の会社の人間が来るらしいな。」
眼鏡の太った男が中池に詰め寄る。
「そうですね。竹本さん、關東営業所にいた頃一緒に仕事をしていた人間です。」
中池はさらりと答えた。
「俺は、會社にリストラ室という物が出来たとき、こういうところで働くことと、
お前みたいな若造がHopeみたいな感じで關東から栄転したことが不思議だったが。」
竹本といわれた太った男は黒縁眼鏡のしたから、中池をのぞいた。
「先日の社長が言うことは本当なんだな。」
竹本は怪訝そう顏だった。
「先日社長がこの部署に赴いたけれども、可成り最重要課題らしく、關東で仕事をしていた
時の知り合いである高垣さんの会社の人が日本列島の方方に行っていると聞きました」
中池は先輩に、聊か長く答えていた。
「その中には、關東時代の他の企業の人間もか。」
竹本は、念押しをした。
「そうです。仙台にも富山市にも・・・。」
中池はそう回答する事しかできなかった。
「まあな。俺らも此處でがんばるしか無いか。」
竹本は開き直ったような雰圍氣だ。
つづく

瀬戸内ビジネスHour_肆

2010-09-12 17:56:32 | 信・どんど晴れ
現在の我が社は、長年の談合体質から抜け出そうとしています。
そのためのリストラ断行と社長が論述していました。」
岡山に来る前の中池のmailの言葉である。
建設会社は談合体質で、可成り汚れているとは關東に本社のある同業會社の仕事で
高垣は認識していた。
列車の自動ドアが開き、岡山駅に降り立ったとき、彼は中家の仕事の困難さ
に、思いをはせていた。
「どのくらいの時間だっけな。」
高垣は、携帯の時計を見ていた。
改札口を抜け、彼に電話をかけようとした。
つづく

瀬戸内ビジネスHour_3

2010-09-12 17:56:04 | 信・どんど晴れ
中池哲治、彼は岡山県に本社の存在する建設会社に
勤務している。
もともと、建築家になりたくて岡山の建設会社に勤務したと
高垣は、記憶していた。
運命の巡り合わせで東京支社勤務。そして彼が所属することになったのが
高垣の會社と共同作業によるリストラ室勤務だった。
前述した人間に対して、彼が一番若かったので、
一番まじめに取り組んでいたように高垣は感じていた。
しかし、心の痛みも強かった。
酒を飲むとき、訴えるように自分に愚痴などをこぼしていた。
悲痛だ。高垣は思った。
しかし、關東の多数にある企業で彼が選ばれたならば
食いついていくことを期待した。
そして、彼は成長し、岡山本社に栄転した・・・。
列車は四國を渡りきり、本州に着いていた。
つづく

瀬戸内ビジネスHour_2

2010-09-12 17:55:33 | 信・どんど晴れ
前回、論述した中池哲治以外にも、高垣と仕事をした人間のことを
述べておく。
一人は仙臺に本社があり、主に宮城県を中心とした東北の民芸品や郷土玩具
を業務とした企業に属していた安倍川紘市、
もう一人は富山市に本社がある医療機器メーカーに属していた笹本倉治
である。
安倍川は海の物とも、山の物とも違う感じの男。ぬるりとした男
笹本は、神経質そうな細面の男だった・・・。
安倍川は、仙臺と同じように關東でも自分の力を発揮できると
思った矢先、リストラ室勤務に成ってしまっていつものんだくれて、
笹本は、出社拒否のような形になった。
しかし、高垣の必至の説得が功を奏して、
安倍川も笹本もリストラ室プロジェクトをに動くようになった。
安倍川は営業の鬼だけあって、人の強みや弱点を見抜く力が強く、
笹本はもともと、製品開発部に所属して、機器の欠点を見抜くことが得意だった
ので、彼の持ち前の檢査精神を開花させていった。
今上げた2人に高垣は感謝された。そして、2人とも本社に舞い戻ったのだが、
關東営業所での実績でリストラ室勤務になった。
そして、中池である・・・。
つづく

瀬戸内ビジネスHour_1

2010-09-12 17:53:36 | 信・どんど晴れ
拙書、「CHINESE・ストレートフラッシュ」に登場した松井達男が、
香川県にくる1時間ほど前、県庁所在地である高松から岡山市内に向かう男がいた。
名前は高垣健一郎。
こう見ても、東京に本社のあるリストラ請負會社に勤務している。
「それにしても、急いで駆け込んだケータリング用の車で食べたうどんは不思議だった・・。」
高垣は狐につままれたような顏をして、高松の仕事を終えた彼は
瀬戸大橋の岡山駅に向かう電車に乗っていた。
彼が向かう場所は、1年半前まで仕事をしていた男との岡山での仕事である。
「中池です。今回本社でも高垣さんの會社と業務提携をすることになりました。
その、我が社のリストラ室のメンバーに私が選ばれました。
關東での仕事が評価されたので・・・。」
高垣はそのmailを読み返していた。
「中池君も本当は、建築家を目指していたんだっけ・・・。それが關東にとばされて
それで、リストラ室請負室というのは、悲しいな。」
高垣の目の前には、瀬戸内海が広がっていた。
がたんがたんと電車の音だけが広がっている。
彼が、中池と出会ったのは、東京だ。
高垣が所属する會社の社長が音頭取りをして、多業種のリストラ室の連合体のような
ものを作る事になった。そのなかで、岡山に本社のある建設会社に所属していたのが
中池だった。彼以外にもいろいろな人間と高垣はチームを組んでいた。
つづく

おむにばす・どきゅめんたりー(最終回)

2010-09-08 19:20:30 | 逆襲の藤隆
「それにしても、俺たちも参加してしまったのか。」
例の水泳大会に存在している俺は洋平と顔を見合わせた。
「友希の奴は馬鹿だから参加するんじゃないの。」
お姉ちゃんは苦笑しながら答えた。
なぜ、海でやるのだろうか。
9月だからまだ大丈夫だと思ったのだろうか?
あいつはまだ姿を現さない。
なぜなのか・・・。
ようやく現れた友希とあゆみ・・・。
余り馬鹿ップルぶりに苦笑せざるを得なかった。
さて、肝心の大会はどんなものだったのか・・・。
あまりにもばかばかしく、俺の口からはいえない。
おわり

おむにばす・どきゅめんたりー_7

2010-09-08 19:19:50 | 逆襲の藤隆
「自分にとって生きていることは何か。」
名瀬の街を歩きながらふと考えていた。
現在も尚、奄美群島は本土地域の國家に属するか、琉球聯邦に属するかで
迷っている。
ただ、自分はこの地域の公務員として黙々と働いているだけである。
現在の福岡市内に首都が置かれている國家とて、東京に首都があった
國家と変わらないように映ってしまう。
でも、かつての旧鹿兒嶋縣という結びつきから、日本國時代同様
本土に所属するかである。
文化圏つながりで、那覇に首都のある琉球聯邦につくか。
此處だけの話しだけれども、那覇の聯邦政府は伊豆諸島と小笠原を
組み入れようとした計畫があると、公に認めている。
けっきょくは両Territory共々、足柄聯邦に所属することになった。
これで、まだもめているようであるならば、また可笑しいことになる。
つづく