ブルーシャムロック

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晋・雲伯風土記_1

2010-09-14 12:22:00 | 信・どんど晴れ
「ちょっくらそば屋に行ってくる。」
売れっ子作家、向田利一郎の毎昼の日課である。
結婚した当初は
「利一郎さん、内でお昼を食べていけばいいのに。」
と妻の浪江が言った物だったのだが、
今ではなれた。
利一郎は、現在生まれれからという物松江を離れたことがない。
関東や大阪の方には赴いている物の、基本的には松江中心である。
木造の自宅から歩いて数分、お目当てのそば屋「石倉庵」は
存在する。
民芸調の自動ドアが開く。
「親父、今日も来た。」
いつもの言葉だ。
親父と言われた店主も苦笑して、
「利一郎さん、いつもの奴ね。」
とメニューの蕎麥をだす。
アルバイトの双子の女の子が、
「利一郎さん、きつねそばで。」
と鉛筆を動かすやいなや、
「おーだー、おやじさん。」
と甲高い声が出た。
「鳴かず飛ばずのころからみているけれども、利一郎さんもMajorになったね。
このまえ此處の店に来たのは、いったい・・・。」
親父が利一郎に聞いた。
「あれは、俺のラノベのanime企画に参加している声優の方々。」
と利一郎は返した。
「ラノベ・・。俺には何のことだか、解らんなあ」
親父は苦笑した。

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