晴天に恵まれた11月の三連休。ミモロは、また早朝の特別拝観に誘われ、嵐山「宝厳院」に向かいました。
三連休は、まさに京都の紅葉のピーク。今年の紅葉は、また一段と美しいとの評判も高く、多くの観光客が京都中に…。なかでも嵐山は、紅葉のメッカ。普段でも観光客が多いエリアながら、この時期の混みようは、東京の原宿並み。「あんまり人が多いから…」と、ミモロですら躊躇する混雑ぶりです。
でも、また一般拝観前の1時間を貸し切った、特別拝観に入れてもらうことができ、「それなら…」と出かけました。この時期、人でいっぱいになる寺への参道も、静かさが包みます。
門を入ると、「うわ~すごい…」と思わず参加者から歓声が…。
お庭をゆっくり見て回る前に、ご住職のお話しを伺います。
そもそも、ここ「宝厳院」は、臨済宗大本山天龍寺の塔頭寺院のひとつ。寛政2年(1461)に細川頼之公により創建されました。もともと上京区という御所に近い場所で創建された大きな寺院で、応仁の乱で焼失。その後、変遷を経て、現在の嵐山に。ご本尊は、十一面観世音菩薩、脇仏は、33体の観世音菩薩と地蔵菩薩です。本堂には、洋画家・田村能里子画伯による58枚の襖絵が。
本堂に参拝したのち、ミモロたちは、書院に移動。そこに一歩入ると、思わず立ち尽くしてしまいます。
「すごすぎる~」と、あまりの美しさに言葉が続かぬミモロ。開け放した窓の外には、今、まさに盛りを迎えた紅葉が、目の前に…。
「この庭は、室町時代に中国に渡った禅僧の策彦周良禅師によって作庭された借景回遊式庭園です。嵐山の山の景色も庭の一部に見事に取り入れています」と、ご住職。「また、庭には大きな岩があり、それも特徴のひとつで、この岩は、庭のために運んだのか、それとも初めからここにあったのか、今はよくわかりませんが、その昔、この場所に川が流れていたと伝えられることから、おそらくその岩を活かして庭を作ったのではないかと思いますが…」と。
お話しを伺いながら、「なんて美しい景色なんだろ…」と、外の景色に見惚れるミモロ。朝のまだやさしい陽光が、いっそう紅葉の色を際立たせます。
お話しを伺った後、ミモロたちは、思い思いに庭の秋を楽しみます。
「まるで紅葉にすっぽり包まれているみたい…」
「あ、落ち葉かきしてる…」拝観者が訪れる前に、お庭が掃き清められます。
「落ち葉がいっぱい」
ミモロ、遊んじゃだめよ~。「ミモロも熊手持ってきて、お手伝いすればよかった…」
トコトコと庭のあちこちを、気分の趣くままに歩きます。
「あ、小川…」
散り紅葉が苔に…
とても変化に富んだ景色が楽しめる庭で、歩くごとに、目の前に新鮮な風景が現れます。
「日本の庭って、自然のままの姿を映そうとするのがいいよね~」とミモロ。西洋のシンメトリーな庭園などとは異なり、人間の手があたかもかかっていないような風情が、自然を崇敬する日本人らしさです。
「わーここは真っ赤…」
庭には、赤や黄金色の木々が、目を飽きさせることなく、巧みに配置されています。
また、お帽子?「うん…だってキレイなんだもの…」
次々に現れる秋の色…。本当に今年の紅葉は見事です。
「わ~すごく鮮やか…」見上げると、そこに鮮やかな色。空の青に映え、その美しさにぼう然。
「誰がこの色決めたんだろ?神様かな?」とミモロ。
本当にいろいろな色があるにもかかわらず、それが見事に調和する秋。人間の力がおよばぬ自然のパワーに、ただ感動してしまいます。
特にここ「宝厳院」の庭は、江戸時代に、すでに名園と言われた庭。大きな岩、築山、小川など、立体感に富んだ巧みな構造。艶やかな美しさをたたえた庭です。
「ミモロちゃん、楽しんでる?」と、今回もお世話になった、おもてなし大使の小山明美さん。
「はい、もちろん、やっぱりお庭は、こういう静かな雰囲気の中で見られるのが最高…どうもありがとう…ミモロ、感激で~す」と。
1時間は、あっという間。拝観時間になると、多くの観光客が庭へと入ってきました。
「すごい、たくさんの観光客がもう来てるんだ~」と、ビックリ。あっという間に、庭のあちこちに人の姿が…。
「もう出よう…」とミモロ。またしても贅沢な時間を過ごしました。
「でも、せっかく嵐山まで来たから、他の場所も見て行こう…」と、外に出ると、そこには観光客の人の波…。その流れ乗って、次の場所に移動しました。
*「宝厳院」の詳しい情報は、ホームページで
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