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ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

明治3年創業の「京の黒染屋」。色あせやシミのある着物や服を黒に染め直し蘇らせる工房へ

2025-05-18 | 老舗

「古くなったお洋服も黒に染めると蘇るね~」

ミモロがいるのは、京都の町中、西洞院通三条下る柳水町にある「京の黒染屋」です。

 

ミモロは、店頭にある看板を見て興味津々。さっそく中へ進みます。

お店には、黒い洋服がいろいろ並んでいて、「みんな真っ黒~」美しい黒の服がそこに…

「こんにちは~」「あ、ミモロちゃん、来てくれたんですね~」と笑顔で迎えてくださったのは、このお店の五代目の馬場さん。

「あの~黒染めって、どういうものなんですか?」とミモロ。

「はい、布を黒く染める昔からある技法なんです」と馬場さん。

明治3年創業の「京の黒染屋 柊屋新七」は、紋付や喪服という和服の黒染めを手掛けます。明治期になり、商家の盛装である黒紋付の羽織や黒喪服が、庶民の間にも普及し始め、その需要が高まります。それまで、白喪服だった和服も黒へ変わるのも明治以降です。

黒という色は、一見、同じように感じますが、実は、染め方で、その色の奥行が異なり、趣に違いが生まれます。「上質の黒って、わかるよね~」とネコでもその違いは分かります。

 

華やかな色彩の友禅染が盛んな京都で、黒染め一筋に歩んだのが、この工房。それだけ「黒」という色の難しさが分かります。

 

今、この工房では、その黒染めの技術は洋服へ。

店には、依頼された服がずらりとハンガーに掛かっています。

「あの~なんでもお洋服、黒に染められるんですか?シミや汚れが目立って着れない服って結構ある…。若い頃着てた服も派手になって着れないってママ言ってる~でも、生地がいいから捨てられないんだって~」とミモロ。

「はい、そういう方、多いんですよ。着れない服も、黒に染め変えることで、蘇り、新たな服になるんです」と馬場さん。「すごい~」とミモロ。

 

黒染めが可能なのは、木綿、絹、ウール、麻、レーヨン、ナイロン、ポリエステルなど。もちろん素材によって、黒染めができないものもあるので、実際に相談が必要。

「わ~真っ黒」汚れが目立つようになったコートの黒染めです。
 

「あれ?糸の部分は白い…」そう、化学繊維の糸など、染まらない部分は、そのまま残ります。

ミモロは、お店の奥にある工房を見せて頂きました。

 

「あのお釜で何度も染めるんだって…」「ミモロちゃん、あんまり近づかないように黒くなっちゃうから…でも、ミモロちゃんは、染まらないかも…」と馬場さん。

「う?!」そう、化学繊維の毛並みのミモロは、おそらく黒ネコにはなれないかも…。

着れないけど、捨てられない…そういう服を保管するだけでも、スペースの無駄。ともかく、黒染めの費用を投じても、再活用する価値があるか、判断することから…。

依頼された品の中には、ウェディングドレスが…。それを黒染めして、ブラックドレスになさった音楽家の方がいらっしゃるそう。

「黒く染めて素敵になる服も多いかもね~」と思うミモロです。

ぜひ、関心のある方は、「京の黒染屋」のホームページをご覧ください。

「ミモロちゃん、喉渇いてませんか?」と馬場さん。「なぁに?」とミモロは、首をかしげます。

 

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京都の寺町通にある、奈良の墨の老舗「古梅園」の京都支店。書に関する品々を選ぶ楽しさ

2024-08-04 | 老舗
「弘法って、筆選ぶんだよね~やっぱりいい筆使った方が、字が上手に書けると思う」というミモロ。


最近、書道のお稽古を再開したという、シドニーに住むお友達。「日本に帰ったら練習用の筆を買いたいの~ミモロちゃん、どこかお店知ってる?」と言われ、「うん…筆と墨なら、そうね~あそこがいいかも~」と、案内したのが、京都の寺町通にある「古梅園」です。


墨の老舗として、室町時代に奈良で創業した「古梅園」。その支店が京都にもあり、奈良と同様にさまざまな墨や筆、硯、紙などが揃っているのです。


お習字をした人なら、馴染みのある「お花墨」は、ここの製品。なんでも江戸時代、平賀源内も愛用し、それを広めたとか。

店には、墨と言っても、こんなにいろいろな種類があると驚くばかり。

「いい硯だね~。ママもすごくいい硯持ってるけど、押し入れにしまってるの…」と、ミモロ。

「もったいないよね~」と、耳の痛い発言を…。ここには、一生使えるような、素晴らしい硯もいろいろ。

「う~筆もたくさんあって、どれを選んでいいかわからない~」というお友達。

「お店の人に相談したら?」とミモロ。

「はい、どんなものをお書きになるんですか?」とお店の方。
「あの~仮名を練習しようと思ってるんです~」とお友達。

そこでいろいろある筆の中から、いくつか選んでもらいました。
「専門家に相談しながら、選ぶのがいいよね~」とミモロ。そう、気軽に相談できるのも嬉しいこと。

「わ~シドニーに持って帰りたいものが、いっぱい~」というお友達。
紙の種類も本当にたくさん…


ミモロも店内をあちこち見て回ります。


「なんか、ミモロもお習字始めたくなっちゃう…」と、すぐに影響されるミモロ。

「こういう素敵なセットがあるんだ~」と憧れの眼差しを注ぎます。
贈り物にもピッタリの品かも…。

また、日本画の絵具なども…


「お名前のハンコもあるよ~」


「これ、もらうの大好き!」とミモロがいうのは、ポチ袋などの金封です。


「お手紙も筆の文字でサラサラって書けたら素敵だよね~」

確かに、ミモロがいうように、メールじゃなくて、墨文字でお手紙できたら素敵かも…わかっているけど、最近、全く文字を書いていないため、ますます文字が下手になっていることを痛感…。

友人を案内して訪れた「古梅園」。京都にいるのに、なかなか来ることがなかったと…

「古梅園」のホームページを見ると、秋の墨の製造期間には、奈良の工房の墨づくりが見学できるそう。
「行ってみたい!」と目を輝かすミモロ…秋になったら、見学申し込みましょうね…早く、この猛暑の夏が過ぎて、涼しい秋が待ち遠しい…。

お気に入りの筆を求めたシドニーのお友達…きっと書道、楽しんでいることでしょう。

*「古梅園」の詳しい情報はホームページからどうぞ~

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明治創業の漢方薬の「亀田利三郎薬舗」が100年ぶりに作った新製品。薬草のお茶とスパ製品。

2024-06-15 | 老舗

真夏日が続く京都…今年も、全身毛皮のミモロの苦手な猛暑の夏が近づいています。

そこで、「夏バテを予防するようにしなくちゃ~。漢方薬を使ったお茶があるんだって~」と。

向かったのは、明治時代から続く「亀田利三郎薬舗」です。

「北野天満宮」の近く、「平野神社」の南側にある立派な構えのお屋敷…

その一角に、最近、「漢方薬」をブレンドした「養生茶irodori」と漢方の薬湯「天然漢方スパハーブ」が揃うショップができました。

「ここだ~」と、さっそく店内へ。


「亀田利三郎薬舗」は、明治27年の創業以来、生薬の効能で、体に無理なく働きかける「六神丸」を作り続け、その歴史は、国内で最も古く、今も、多くの人の支えになっているのです。

ジャコウ、ゴオウ、高麗人参など希少価値の高い生薬を贅沢に使い、秘伝の配合による製法で作られた「家伝薬」なのです。

「あの~初めまして~」と挨拶するミモロ。「はい、いらっしゃいませ~」と、現在のご店主である亀田利一さん。


「なんか最近疲れやすくて…六神丸がいいって聞いたんですけど…」と夏バテ気味のミモロ。

「病気ではないけど…どこか調子が悪いという人によく使っていただいています」と。
俗に言う「未病」という、医者に掛かるほどではないけれど…という症状に働きかける漢方薬です。

心臓の働きを強め、血液の循環を改善するそう。

「現在は、薬事法で、効能をあまり言えなくなったんですが、万病に効く薬として、昔は、多くの方が知っていたんです」と亀田さん。

「わ~すごく小さな粒なんだ~」と驚くミモロ。そう、ゴマ粒くらいの大きさで、1回、3粒ほど服用します。


さて、「亀田利三郎薬舗」が大正元年に子供向けの「小児六神丸」を発売以来、なんと100年ぶりに登場したのが、今回、ご紹介する「漢方薬」をブレンドした「養生茶irodori」と漢方の薬湯「天然漢方スパハーブ」です。

スッキリとした店内の棚に並ぶ製品。

「あの~どれがいいのかな?」とミモロ。


カウンターの向こうから、やさしい笑顔で対応してくださったのは、亀田彩子さん。

漢方養生指導士、養生薬膳アドバイザーなどで活躍なさっています。

「では、本日のお茶を試飲なさってくださいね~」

いろいろな種類がある「養生茶irodori」の中から、「金糸雀(かなりあ)」と名付けられたカカオと生姜、クコ、玄米、あまどころ茶などがブレンドされたものを頂くことに。


「いただきます~」と、お茶を味わうミモロ。

カカオの香りでリラックス、生姜が体を芯から温めてくれます。クコやゴマが血行促進し、肌や髪にうるおいをもたらすそう。
「毛並み、夏バテすると荒れるんだよね~これ、いいかも…」とゆっくり味わうミモロでした。

さらに、疲れを癒す入浴におすすめなのが、漢方の薬湯「天然漢方スパハーブ」。天然の植物の香りが心を鎮め、血行促進や滑らかな肌へと導くもの。


「これからの厳しい暑さに、ここの製品、おすすめだね~」というミモロです。

*後日談…ここの製品の話を東京の友人にしたところ、さっそく彼女は、オンラインで「六神丸」をはじめ、全製品を注文。特に「なんか調子悪かったのよね~でも、六神丸を飲んだら、調子よくなったの…ミモロちゃんありがとう」と電話をもらいました。

*「亀田利三郎薬舗」の詳しい情報はホームページで オンラインショップもあります。


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享和3年創業の寺町通の宇治茶の老舗「蓬莱堂茶舗」。玄米茶発祥の店として知られます。

2023-08-19 | 老舗

「歴史を感じるお茶のお店だね~」と、この日、ミモロが訪れたのは、四条通からアーケードの寺町通に入ったところにある「蓬莱堂茶舗」です。

すでにここにお店を構え200余年という老舗です。

代々使い込まれた茶壷など、店に並ぶすべてのものに、京都の茶葉の歴史を感じます。

「一度伺いたかったんだ~でも、敷居が高そう…」というミモロ。その店構えに、ちょっと気後れしていていたのです。


「いろいろな種類のお茶があるね~」と店のカウンターを見つめます。

「どのお茶を選んだらいいんだろ?」と、抹茶だけでも、いろいろな種類があるのです。

「おや、ミモロちゃんですね~前に一度お目にかかったことがありますよね~」と、覚えていてくださったのは、ご店主。

「はい、わ~覚えてくださったんですね~うれしいなぁ~」と笑顔のミモロ。
「まぁ、個性的な方ですからね~」とご店主。

「あのね~今日は、お茶会にお友達に誘われたんです…」とミモロ。
「あ、そうですか~奥のお茶室でやってますよ~」とご店主。
ここのお店の奥には、多くの茶人を招く茶室があるのです。

お店にも、お茶事に相応しい、様々なお道具が揃っています。


「あ、ミモロちゃんだ~お久しぶり~」と声を掛けてくださったのは、東山の「西行庵」という一般の方も参加できるお茶会などを催す歴史あるお茶室を主宰なさる花輪さんご家族です。

「ミモロちゃんもお茶会にいらしたんですか?」と。「はい、これから…」

ミモロは、「西行庵」のお茶会にも何度か参加したことがあり、趣ある風情のなかで、心鎮まるひとときを過ごしました。

「さすが京都の子供って、小さいときからお茶会なんかに出たり、いろんな日本文化に触れているんだねぇ~」と、会うたびに大きくなっている子供たちを見て思うミモロです。

「ミモロちゃん、そろそろ時間ですから、お茶室に入ってください~」と奥から声が…
「は~い」とミモロは、お店の奥へと進みます。
お茶会の様子は、撮影ができなかったので、お伝え出来ませんが、一緒に参加したのは、アメリカからの観光客。お茶室に入るのは、初めてです。床の間に座りそうになるので、「あ、そこはダメだよ~少し前に座ってね~」と英語でアドバイスしたミモロです。日本を訪れ、古い趣のお店に強い関心を抱く観光客…お菓子とお抹茶を頂くひとときは、いい思い出になったはず…。

お店には、煎茶などを煎れるお道具もいろいろ…


「美味しいお茶の煎れ方、今度ゆっくり伺いたいなぁ~」と思うミモロです。

実は、このお店は、今や多くの人が愛飲する「玄米茶」を作り出したのです。大正時代にお茶事の懐石のために作られた香ばしいお茶。当初は「蓬莱茶」と呼ばれていたそう。

「今度、ゆっくり美味しいお茶を買いに来たいなぁ~」というミモロ。
もう少し涼しくなったら、ぜひ…


お茶の本場、京都…京都旅で、ぜひ訪れたい茶舗のひとつです。

*「蓬莱堂茶舗」の詳しい情報はホームページで

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江戸時代から続く創業200余年の酢の老舗「斎(いつき)造酢店」。家庭用のぽん酢やすし酢も

2021-10-17 | 老舗

「なんか美味しそうなぽん酢とすし酢だね~」とミモロが興味津々なのは、酢の専門店「斎(いつき)造酢店」の品。


ある日、ミモロはお友達に連れられて六角通を烏丸通から西へ進みます。「美味しいお酢のお店があるんだって~」とお友達。

小川通を過ぎた南側に、古い構えの建物が…「ここ?営業してるの?」と、閉じた戸を恐る恐る開けることに…。

「あの~こんにちは~」お友達はドンドン中へ…

クンクン…確かにお酢の香りがするお店です。

「いらっしゃいませ~」と出てきてくださったのは、このお店のお嬢様。

ここは、「斎(いつき)造酢店」という江戸時代に創業したという老舗のお酢専門店です。現在の店主でなんと9代目。

お店の奥が酢を醸造する工場になっていて、そこでは昔ながらの完全古式醸造という方法で作られているのだそう。


「花菱酢」という銘柄は、この家の家紋に由来した名前で、ルーツは、伊勢神宮にゆかりが深く、斎宮の「斎」の文字をいただき、京都に。

「すごいお店なんだね~」と、驚くミモロ。

ここの酢は、京都の有名料理店、すし店などで使われているもので、業務用のサイズの一升瓶入りの酢が中心に扱われています。


「京都のお料理にお酢っていろいろ使われるよね~例えば、鯖寿司…大好きなんだ~」とミモロ。確かに京都の人は鯖寿司が大好物らしく、スーパーでは必ずと言っていいほど置かれているし、いなり寿司もすごく一般的。

海が遠い京都で魚を味わうのに、昔から酢でしめる方法が多く用いられてきました。お酢の消費量も多そうです。

「わ~こういう大きな容器で売られたりしてたんだ~」と昔使われた陶器製の容器。


「お酢の料理大好きだけど、さすがに一升瓶のは使いきれないね~」とミモロ。

すると「ぽん酢とすし酢なら360mlサイズがありますよ」と。
それが、ブログのはじめにアップした写真です。

ぽん酢は、阿波徳島の上勝という場所で育ったゆず、すだち、ゆこうの果汁をブレンドした100%天然果汁の品(702円店頭価格)。
こちらは、お店に電話かFAXで注文すると、お取り寄せができます。

これからの季節…おうちで楽しむ鍋やしゃぶしゃぶなどにピッタリ。大量に使う方には、一升瓶入りもおすすめ。

すし酢は、お店のみの扱いに…。(こちらも店頭価格702円)

*「斎造酢店」の詳しい情報はホームページで
 

「また、なくなったら買いに来よう~」というミモロとお友達。

京都には、知らないと入りにくいお店がいろいろあって、そこには、知る人ぞ知る品があるようです。


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