「古くなったお洋服も黒に染めると蘇るね~」
ミモロがいるのは、京都の町中、西洞院通三条下る柳水町にある「京の黒染屋」です。
ミモロは、店頭にある看板を見て興味津々。さっそく中へ進みます。
お店には、黒い洋服がいろいろ並んでいて、「みんな真っ黒~」美しい黒の服がそこに…
「こんにちは~」「あ、ミモロちゃん、来てくれたんですね~」と笑顔で迎えてくださったのは、このお店の五代目の馬場さん。
「あの~黒染めって、どういうものなんですか?」とミモロ。
「はい、布を黒く染める昔からある技法なんです」と馬場さん。
明治3年創業の「京の黒染屋 柊屋新七」は、紋付や喪服という和服の黒染めを手掛けます。明治期になり、商家の盛装である黒紋付の羽織や黒喪服が、庶民の間にも普及し始め、その需要が高まります。それまで、白喪服だった和服も黒へ変わるのも明治以降です。
黒という色は、一見、同じように感じますが、実は、染め方で、その色の奥行が異なり、趣に違いが生まれます。「上質の黒って、わかるよね~」とネコでもその違いは分かります。
華やかな色彩の友禅染が盛んな京都で、黒染め一筋に歩んだのが、この工房。それだけ「黒」という色の難しさが分かります。
今、この工房では、その黒染めの技術は洋服へ。
店には、依頼された服がずらりとハンガーに掛かっています。
「あの~なんでもお洋服、黒に染められるんですか?シミや汚れが目立って着れない服って結構ある…。若い頃着てた服も派手になって着れないってママ言ってる~でも、生地がいいから捨てられないんだって~」とミモロ。
「はい、そういう方、多いんですよ。着れない服も、黒に染め変えることで、蘇り、新たな服になるんです」と馬場さん。「すごい~」とミモロ。
黒染めが可能なのは、木綿、絹、ウール、麻、レーヨン、ナイロン、ポリエステルなど。もちろん素材によって、黒染めができないものもあるので、実際に相談が必要。
「わ~真っ黒」汚れが目立つようになったコートの黒染めです。
「あれ?糸の部分は白い…」そう、化学繊維の糸など、染まらない部分は、そのまま残ります。
ミモロは、お店の奥にある工房を見せて頂きました。
「あのお釜で何度も染めるんだって…」「ミモロちゃん、あんまり近づかないように黒くなっちゃうから…でも、ミモロちゃんは、染まらないかも…」と馬場さん。
「う?!」そう、化学繊維の毛並みのミモロは、おそらく黒ネコにはなれないかも…。
着れないけど、捨てられない…そういう服を保管するだけでも、スペースの無駄。ともかく、黒染めの費用を投じても、再活用する価値があるか、判断することから…。
依頼された品の中には、ウェディングドレスが…。それを黒染めして、ブラックドレスになさった音楽家の方がいらっしゃるそう。
「黒く染めて素敵になる服も多いかもね~」と思うミモロです。
ぜひ、関心のある方は、「京の黒染屋」のホームページをご覧ください。
「ミモロちゃん、喉渇いてませんか?」と馬場さん。「なぁに?」とミモロは、首をかしげます。
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