ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

「妖怪ストリート」と呼ばれる一条通。そこにあるアヤシイモノ専門店「京都 八幡屋(はちまんや)」

2014-11-11 | 京都

「大将軍八神社」から、ミモロは、その前の一条通をトコトコと…。
「妖怪ストリートだって…なんかコワイけど、ワクワクしちゃう…」と道を東に進みます。
 
この大将軍商店街は、「京都一条妖怪ストリート」と称し、町おこしのひとつに「妖怪イベント」をいろいろ企画し、人気を集めています。商店街のお店の前には、いろいろな妖怪の人形が、訪れる人を迎えています。
「それを見て歩くだけも楽しいね~」とミモロも興味津々です。

さて、一条通と天神通の角に、古い町家があります。「なんか不思議なお店…」
 
「八幡屋(ハチマンヤ)」と書かれた大きな看板が…「でも、なんかアヤシイ雰囲気…」といいながら、恐る恐るお店の中へ。

 
「ギャー髑髏がある…」店の棚には、妖怪、髑髏、お化けなどをモチーフにした品々がいっぱい…。

「コワイ…でも、面白い…」とミモロは、その品々を見て回ります。
  コワいけど、ワクワク…それが妖怪の魅力です。

「あれ~もしかしてミモロちゃん…」とお店の中から声が…。
「う?だれ…あれ~もしかして以前、祇園祭で会った方?」とミモロは、思い出しました。「そうです…来てくれたんだ~」
「うん、まぁ偶然、来たんだけど…」(これもしかして、妖怪に呼ばれたなか~)とひそかに思うミモロです。

店長であり、オーナーの落合毅さん。一度お目にかかっただけですが、ミモロのことを覚えていてくれました。

縁あって、ここにお店を構えて1年ほど。古い町家を借りることができました。
「一条通は、昔の京都では、北の端で、ここから先は、妖怪やお化けなどが闊歩する異界と思われていたんですよ」
そう、京都には、魔界といわれる場所がいろいろ。平安時代は情報の少ない社会…、突発的に起きる事故や疫病など、人々にとっては、よくわからないことが次々に起こったはず。それらを、怨霊のたたりなどと恐れていました。遷都した平安京は、もともと陰陽道などに基づいて作られた都。源氏物語にも「方違い」など、凶方位を避けて、わざわざ遠回りして向かう様子が描かれています。つまり、今以上に、見えない不思議な力を信じていたことがわかります。

また、江戸時代は、大きな戦いのない平和な社会。そこで人々は、ワクワク、ドキドキするものを求めるように…。そこで登場したのが、妖怪たち…。見世物小屋の興行や本などに、コワいけど、憎めない…そんな妖怪たちが次々に…。一種のキャラクターブームです。

「妖怪って、キャラクターなんだ~」とミモロ。身近なものに魂が宿り、粗末にすると暴れたり、夜中に人をからかったり、いたずら好きの妖怪たちが多数生まれました。

日本人の心には、あらゆるものに魂が宿るというアニミズムの思想が深く染み込んでいます。それは、自然界、また無生物でも、大切に敬うという日本人が古来から身につけた、いうならば、宝物ではないかと…。

「破れ傘も、一つ目小僧も、みんな江戸時代の人気キャラクターだったんだ~」とミモロ。
店には、妖怪のユーモラスな姿をモチーフにしたグッズも豊富に…。特に手ぬぐいのデザインが洒落ています。
  

「あ、キツネ…」人を化かすといわれるキツネや狸のモチーフもいろいろ。お面や銀製のアクセサリーも…
 

「この子、カワイイ…」編みぐるみのキツネや髑髏もキュートです。
  

妖怪は、さまざまな身近なものに、魂が宿り、人間と共に共存しています。人はそれを恐れながらも、敬意を払ってきたのです。
今は、ゆるキャラブーム。くまもん、ふなっしー、ぐんまちゃん、そしてキティなど…これらのキャラクターも、ある種の妖怪。くまが踊ったり、不思議な形のふなっしーがしゃべったり…。日本人のゆるキャラ好きは、妖怪がルーツなのでは…。その歴史は、ものすごく長く、りっぱな日本文化のひとつなのです。

「ミモロちゃんも、ある意味で妖怪だよね~」と落合さん。「え~ミモロも…まぁ、ネコなのに2足歩行できるし、お話しするし、お洋服も着てるし…」と、わが身を振り返るミモロです。「でも、だからみんなに愛されるんですよ。妖怪も同じです」。

最近、東京で盛んになったハローウィン。西洋のお化けがたくさん町を闊歩していました。
「でも、日本では、『百鬼夜行』って、妖怪が町を歩くことは、昔からありますよ。別に西洋のマネしなくて、日本の妖怪で充分。この商店街でも、毎年10月に『妖怪仮装行列』をやってます。だから別に西洋のイベントやらなくても…。きっと京都では、ハローウィンって、流行らないんじゃないかなぁ~。だって妖怪たくさんいるし…」と落合さん。

日本固有の妖怪は、それぞれ明解なキャラクターがあり、なかなか個性的。「来年、見に来よう…」とミモロ。仮装しなくても、そのままでも参加できそうです。「失礼ね~プンプン」と…。

「あ、これいいかも…」お店の中で見つけた九尾のキツネの尻尾キーホルダー。
「ミモロ、尻尾ないから…」気にしてたんだ~。
ミモロの会う人に、いつも「ミモロちゃん、ネコなのに尻尾ないの?」といわれるので、「これつけるといいのかな?」と。でも九尾は多すぎ。それにネコにキツネの尻尾はどうも…。尻尾がなくても、お髭がなくても、ミモロはミモロ。そのままでいいんです。

「このお店にいると、コワイけど、ワクワクするものがいっぱい…」
「べぇ~」
そんなグッズが揃っています。

*「京都 八幡屋」京都市上京区西町5-4-1 090-3924-3344 14:00~19:00 不定休 来店の前に連絡することをおすすめ。

妖怪好きにおすすめは、11月23日に開催される「大モノノケ市」嵯峨妖怪アートフェスタです。会場は、「京都嵯峨芸術大学 講堂」10時から17時まで…。さまざまな妖怪にあえるワクワクドキドキのイベント。




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コメント (2)
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