祇園祭が、今年も、華やかに始まっている京都の町。ミモロは、今年も「大船鉾(おおふなほこ)」の会所で、厄除けちまきなどの授与や展示説明のボランティアをすることになりました。
大船鉾は、応仁の乱より前にすでにあったと言われる歴史ある鉾のひとつ。江戸時代末期までは、祇園祭の後祭(24日の還幸祭)において、くじ取らず(山鉾巡行の順番を決めるクジを引かない)で、常に最後尾を巡幸した鉾です。

幕末の蛤御門の変で船体を焼失し、以後、休み鉾として、山鉾巡行に、長らく加わることができませんでした。
この鉾をもつ町内の人たちの熱意と努力により、ついに昨年から、ご神体を入れる「唐櫃」での巡行と、お囃子も復活。いよいよ来年は、船体での歴史的復活が期待されている鉾です。
現在、来年の復興をめざし着々と準備が進んでいます。その様子が1年中、見学できるのが、「京都祇園祭大船鉾復興展示」。京都駅の北側にある「ヨドバシカメラ」のビルの北東角にあり、入場無料で見学できます。
「今日は、大船鉾のこと、もっと多くの人に知ってほしいから、それをリポートするね!」と、ミモロ。

ご案内する「京都祇園祭大船鉾復興展示」があるヨドバシカメラのビルでは、祇園祭の様子が描かれたステンドグラスが、ビルの壁面を飾っています。なかなか見応えがあります。


展示スペースには、白木が初々しい「大船鉾」が、中央に静かに置かれています。



「まだ木の香りがしてるークンクン」。ミモロの鼻を微かに檜のいい香りが…。
「思ったより大きい…」と見上げるミモロ。

船鉾は、その名の通り、船の形をした鉾で、33基中2基だけが、この形です。
「ということは、来年は、新町通に2隻の船が並ぶことになるんだー。わー迫力あるねー」と。新町通には、先祭(17日の神幸祭)の山鉾巡行の最後尾を進む立派な船鉾があります。
ちなみに、来年から山鉾巡行を昔ながらのスタイルに戻そうという動きがあります。現在は、17日に行われる山鉾巡行。でも、この日は、先祭とよばれる「神幸祭」の日で、夕方、八坂神社から3基の神輿が、町を巡り、御旅所(高島屋デパートの並び)に移ります。山鉾巡行は、その神輿の巡行のお清めのもの。そして1週間後の24日に、神輿は、八坂神社へと戻ります。これが後祭の「還幸祭」で、その折も昔は、山鉾が道を清めるために巡行しました。
現在の山鉾巡行は、交通規制などの都合から、1本化されてしまったのですが、それは、本来の祭りの姿ではない…という声が高まり、17日と24日の両日にそれぞれ山鉾巡行をしようということに…。
現在の山鉾巡行で、23番目の「船鉾」が登場したら、そこまでが先祭の組。それ以降の10基の山鉾は、後祭の組です。
さて、話を「大船鉾」に戻しましょう。



昔の絵や資料を基に、忠実に復元された船体。「もうすぐ四条通を進んで、八坂神社に挨拶できるねー。よかったー」。140年以上、動くことができなかった鉾の復活は、本当に楽しみです。

今年、大船鉾の会所では、復興資金調達のための、部材寄付が募られます。


個人、団体などで寄付をすることができます。「寄付した人の名前は、記帳されて、ずっと残るんだって…。部材によっては、名前もそこに書いてもらえるって…」

「ミモロの名前も、ずっと記録に残してもらえるように、寄付したいなぁ…でも、どこかミモロでも寄付できる小さな部分ないかなー」と、リストを真剣に読んでいます。
ご寄付希望の方は、ぜひ大船鉾の会所まで…。

*「京都祇園祭大船鉾復興展示」京都駅北側京都ヨドバシカメラビル1階 開館時間10:00~18:00(入場は17:30までに) 水曜休館 入場無料
「あのねーここは、祇園祭のことがよくわかる資料展示もしているの。楽しいよ」とミモロ。


昔の四条通と今の四条通の山鉾巡行のシュミレーションも…。
「これは、平安時代の食器なんだってー」

新幹線に乗る前に、ぜひ、立ち寄ってはいかがでしょう。

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ブログを見たら、金魚をクリックしてねー。ミモロより