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ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」などを務めたライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。

祇園祭の「神輿洗い」。今年は、四条大橋角の「レストラン菊水」のビアガーデンから、見物。

2013-07-12 | 祭事・神事・風習

祇園祭の山鉾が建つ10日。その夜は、八坂神社のお神輿を鴨川の水で清める「神輿洗い」が行われます。これは、八坂神社の3基の神輿のひとつ、中御座を代表して清める神事です。

「あの神事見るのって、四条大橋の上がすごく混雑して大変なんだよねー」と、昨年、見物したとき、人にもみくちゃにされて、しかもミモロは、小さいので、よく見えなかったという苦い経験を思い出します。

そんな心配をしているとき、「神輿洗いがよく見える場所があるので、ご案内しますよ」と、お友達からお誘いを。
もちろん「えーホント、それなら行く、行く…」と、即お返事。

「神輿洗い」の当日、ミモロは、お友達に連れられて、ビルの上へと上ります。

「わースゴイ、四条通が見渡せる…」とミモロが大感激したのは、鴨川の四条大橋の角、南座の向かい側に建つ大正5年創業の「レストラン菊水」の屋上ビアガーデンです。

「まだ、神輿が来るまで時間がありますから、まずは、乾杯しましょ」と。ミモロを誘ってくださったお友達は、伏見の「月桂冠大倉記念館」にいらっしゃる高森繁樹さんと、三輪祥智さんです。
乾杯は、もちろん月桂冠のお酒。オードブルなどを肴に、美味しい冷酒を頂くことに。

日本酒は、さまざまな神事などに欠かせないもの。お二人とも、京都のいろいろな神社の神事や祭事に関して、豊富な知識をお持ちです。「いろいろ教えてもらっちゃおう!」と、ミモロは、楽しみに…。
連日猛暑続きの京都。でもここは、鴨川を渡る風が、涼やかに吹き抜けて、なんとも爽快。「ビアガーデンって、初めて…屋上だから、やっぱり涼しいねぇー」と。のんびりと、ミモロが、枝豆と鶏の唐揚げを肴に月桂冠のお酒を味わっていると、あれ?四条通から、車の姿が消えています。「もうすぐお神輿来るのかな?」と、ミモロは、唐揚げを口に押し込み、慌てて、下を見ると、八坂神社から大勢の人たちが、四条大橋に向かい進んできました。
広い四条通を埋め尽くすような白い装束の男たち。「わースゴーイ!」。南座の前を松明をかざしながら過ぎて行きます。
そして、いよいよ四条大橋の上に。
「よく見える!ここって、ベストポジションだねー、でもお神輿じゃないよー」
男たちに守られながら、運ばれたのは、おけら火で点火した大きな松明。そこから白い煙があがり、あたりに立ち込めています。実は、この煙で、神輿がやってくる前に、八坂神社と四条大橋の間を浄めているのです。

しばらくして、いよいよ神輿が、八坂神社を出発し、鴨川へ。

ミモロは、身を乗り出して、見物。「スゴーイ、スゴーイ…」と、かなり興奮気味。

神輿洗いで担がれるのは、屋根の鳳凰や周囲の金具の装飾を取り外した「はだか神輿」と呼ばれる状態の神輿です。
橋の上では、京都の神輿の担ぎ方の特徴であるさし上げなどが行われ、「ホイット、ホイット」という掛け声が、ビルの上にいるミモロの耳まで聞こえてきます。神職が、榊で水を神輿に振り掛け、お清めをして、神輿洗いの神事はクライマックスを迎えました。

「なんて素敵な景色なんだろ…」。四条通の街頭が光のラインを作り、また眼下には、鴨川が流れ、その岸に並ぶ料理屋さんの床…まさに京都の夏の景色です。「こんな景色が見られて、うれしい…」とミモロは、連れてきてくれたお二人に感謝。
ビアガーデンでは、仕事帰りの人たちが夏の夜を楽しんでいます。「また、東京のお友達連れて来ちゃおう…きっと喜ぶよー」と。

このビアガーデンに来るなら、夕暮れ時からがおすすめ。西山に落ちる夕陽が、周囲の山を染め、また家並みも見えます。夜になると、山は見えませんから…。

「ミモロちゃん、そろそろ下に降りて、神輿といっしょに、八坂神社に行きましょう」と高森さん。
「え?まだ見るものあるのー?」と、ミモロは、カラカラと下駄を鳴らしながら、急いで後を追いました。


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コメント (6)
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