ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

地元東山「粟田神社」の夏越の祓いに。ウグイスの声が響く緑陰の境内で行われた夏の神事

2013-07-01 | 祭事・神事・風習

ミモロの地元、東山の氏神様である「粟田神社」。ご祭神は、素戔嗚尊(スサノオノミコト)と大己貴命(オオナムチノミコト)で、創建は、奈良時代からとも伝わる由緒ある神社です。ここの秋の大祭の剣鉾は、祇園祭の山鉾の原形とも言われてます。

さて、6月30日は、半年間の罪や穢れを祓い、その後の健康を祈る「夏越(なごし)の祓い」の日。先日、ミモロは、その神事に使われる「茅の輪(チノワ)づくり」に参加しました。

16時少し前に境内に到着すると、すでに地元の方々が大勢本殿の前に揃っています。ミモロも後ろの方に座って、祝詞を神妙な面持ちで…。緑したたる境内には、厳かな空気が漂い、佐々貴宮司さんの声と共に、聞こえるのは、「ホーホケキョ」と鳴くウグイスの声。「あれ?今もウグイスいるんだー」と、頭を垂れながら、ついそちらにも気が行くミモロ。

祝詞の後は、いよいよ「夏越の祓い」が始まります。「まずは、3回に分けて、お浄めをします…」と宮司さん。そして、何やら配り始めました。配られたのは、小さな四角の紙。「これ、なににするんだろ?」とミモロは、不思議そうに見つめます。
参列者全員が、その小さな紙を手にすると、「では、まず左の肩、次に右の肩、最後にもう一度、左の肩をこのように清めてください」と、宮司さん自らデモンストレーションを…。パッパと紙を肩に投げ上げます。

ミモロも同じように…「キレイになったかな?」ちょっとやりすぎかも…。

いよいよ茅の輪くぐりが始まります。まずは、和歌を1首詠み、次々に宮司さんに続き、茅の輪をくぐります。

8の字にくぐる茅の輪。今年は、参列者が多く、拝殿の周囲をぐるりと全員で回ることに…。ミモロも最後尾を巫女さんと一緒に歩きます。
「大昔は、参列者は数人しかいかなったのに…」と地元の年輩の方。今年は、日曜ということにあり、多くの方が参加できました。

この日の巫女さんは、宮司さんのお嬢様。とても初々しく可愛らしい巫女さんです。


さて、茅の輪くぐりの締めくくりは、「我、蘇民将来の子孫なり」といって、参拝を。

この「蘇民将来之子孫也」という言葉は、厄除けのお札などに書かれる文字。祇園祭の厄除け粽にも、この札が下がります。そもそもこの言葉は、むかし、素戔嗚尊が旅の途中に苦労した折、助けてくれた蘇民将来という人の恩義に報いるために、「今後、この札を掲げれば、疫病などを避けることができる」といわれたそう。それから人々は、「自分は、蘇民将来の子孫ですから、疫病など禍は来ないでください」という願いを込めて、この札を下げるようになったとか…。

参拝が終わると、宮司さんから直会(なおらい)が参拝者に渡されました。


この日の直会は、粟田神社の小さな茅の輪の御守と水無月のお菓子。

「わーこんなお品頂いちゃったー」と、うれしそうなミモロ。

さて、境内の大きな茅の輪のそばには、真っ直ぐなカヤが添えられています。これは、自分で小さな茅の輪をつくるためのもの。

1本のカヤを輪に丸めて作ります。ミモロも、小さな茅の輪づくりにも挑戦。
「できたよー」とミモロ。見ると茅の輪を頭に…。ちょうどサイズがピッタリ。まるで月桂樹の冠のよう。ちょっと本来の主旨とは、違うみたいだけど…。
「あれ?ミモロちゃんカワイイ!」と、お友達のさおりちゃんに言われて、「そう?似合う?」とすっかり気に入って、家に戻るまで、ずっとかぶったまま。ミモロの場合、茅の輪くぐりだけではなく、茅の輪かぶりも…。

「早くおうちに帰って、水無月食べなくちゃ…」

参道の階段を転がるように急いで帰ると、「やっぱり今日は、水無月だよねぇー」と。そう、大祓いの日には、京都では、水無月という和菓子を食べるのが、慣習のよう。

「美味しいー。ほんのり甘いお味が、口に広がって、夏の暑さ疲れも癒されるー」と、ペロリ。

日本全国の神社で行われる「夏越の祓い」。日本中が清らかにお浄めされ、明るい未来に向かうことを願うばかりです。

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コメント (2)
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