考えない
2020-10-08 | 老い
加齢が進む。
自覚症状、ありありあり。
認知度、低下。
一番恐怖は、スマホ。
どこいった? どこに置いた?
サイレントにしているから、電話をかけても鳴らない。
耳を澄ませば、ブルブルと静かに震えている。
しかし、柔らかいものの上に置いていると、振動音はなかなか伝わらない。
映画館ではあんなにブーブー鳴るのに。
スマホ探しが、自分探しか?
それなら大丈夫。すぐ見つかる。
だいたい、移動経路は決まっているので、ヒヤリとはするものの、必ず見つかる。
刑事や探偵より簡単な作業だ。
状況証拠を手掛かりに足跡をさかのぼる。
わたしはもう、認知症予備軍、または、入り口に入っている、、、と、嘆いていたら、、、
しっかりしていることを自負している義姉も似たり寄ったり。
スマホやメガネ、いったん、ほんの数秒でも手から離れるとなかなか戻って来ない。
一度や二度ではない。
その光景を目の当たりにして、思いっきりわたしは、お腹の中で楽しんでいる。
ブルータス、お前もか。
賢い人もアホな人も、老いは平等にやって来る。
同じく姉。
最近、耳が悪くなっている。
前までは、聞こえないのは話し手が小さな声だったり、声が通らなかったりと相手に責任を負わせていた。
が、耳鼻科で診断を受けてから変わった。
逆ギレはなくなった。
自分の弱点を知ると対応が変わる。
さらに、夫側の叔父。
相談役、重鎮、、、だった。
今では耳が遠く、皆んなの会話を遮り、業者との打ち合わせには、明らかに進行の邪魔。
叔父に聞いても、無理。
聞こえない、聞かない。
電話でのやりとりは無理なので、直談判、直接話さないと、通じない。
しかも時間がかかる。
耳の問題なのか、はたまた、、、?
そして、さらに、真打ち登場、、、
依然、強気なのは夫。
明らかに耳が悪い。
なので、テレビは大音量。
電話も自分が話す時は大声。
自覚しているくせに、弱点を認めない。
たちが悪い。
特にテレビの大音量は同居人としてはストレスの山。
大嫌いな番組、24時間、時代劇。
こころをやられる。
別の時間、別の空間で、隔離作戦のもと、楽しむようにしてもらうと平和解決。
自分に弱点がある場合、100パーセント認めさせようとはせず、少しは控えめに譲歩することは出来ないのか。
ハンディをまるまる当然のごとく主張するのは、いかがなるものか。
じっと耐えて我慢せよ、とは言わないが。
自分の弱点を完全に補完、補充できないなら。
弱点があると、人の弱みや痛みが少しはわかると思う。
逆ギレしている人はいるが。
とはいえ、今はまだ、加齢もかわいいもの。
もっともっと本格的に歳を取り、生きるのが辛くなるほどの弱点を抱えていると、どうなるのだろう。
わたしの想像では、考える力が徐々に緩やかにユルくなると思われるので、あんまり物事を深く追求しないのではなかろうか。
脳の解放は、神さまからのプレゼント。
しかし、まだ、なってもいないことをくよくよしても始まらない。