へんな洋食屋カフェ

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とうとう店に鑢と成形前のライターカバーを持ってきてしまった。あまりの固さに金物用の鑢を用いているが、夜半に鑢掛けも捗らない訳ですなっ！納屋での作業も出る音に因っては10時までの二時間ていどしか出来ないが、それにしても黒檀の固さは捗らないので店での暇潰しに少しでも成形にと持ち込んだのである。しかも、店頭のベンチならば日中は明るいし暖かいから捗らなくも徐々には形に為ってきた。水曜日の休日には使用して試したいので明晩には仕上がるつもりだから多少なりとも作業を進めたい訳である。鑢掛けにしたって、金物用で凡その成形が済めば、紙ヤスリの番手(320番〜400〜800番)を代えながら表面を仕上げ最後にはバフでツルツルにするまで行う。この黒檀カバーが仕上がれば相方の吸い口を拵える。問題はドリルの刃も木工用では無理だろうから金物用のドリル刃を研いで準備しなくては為らない。しかし、黒檀というのはナンという頑固な木であろうか？これでは黒檀製の仏壇や家具類や花台なんかがとても高価なのは当たり
前である。マッしかし、小物類なんかは黒檀を活用して拵えようと思う。理由は、固さ故の丈夫さと香りの良さですなっ！

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納屋での静寂の中で浮かんだ楽曲を店の朝稽古でギターに移して弾いてみる。うーん、ちょっと良い曲である。で、腰を据えてギターで展開したりアレンジしたりしてモノ(曲)に為りそうなのでレパートリーにする準備だ。曲名欄は空白だが、浮かんだのは納屋だから「納屋にて」なぁんているのはどうか？しかしだな、バロック調が納屋にてというのは如何なモノか？そうは言っても、出だしはバロックだが中盤からは即興アレンジにしてしまい終盤はジャズにもルンバにもなってしまうだろうから乱暴と言えば乱暴だ。「作業中」なぁんているのもどうかなっー？「鋸曳き」とか「鑢掛け」とか「接着」等も思案している。状況としては「しじまー静寂の中で」も「夜半にて」も曲名としては絶品だがなんか格好良すぎる訳ですなっ！

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納屋での静寂な夜半にノコギリを曳く音がしじまに響く。ご近所では不穏な音に恐れおおのいているに違いない。ゆくゆくはCDデッキも持ち込んで作業にあたりたいがとにもかくにも埃が立つ作業だから思案中である。静寂(しじま)の中をフッと曲が浮かぶ。そうっ！こうした音楽と関係が無い様に思われる事でこそ曲が浮かぶ訳である。静寂の中で出たフレーズはバロック調の出だしだった。うーん、ちょっと良い出だしだから創作中のカバーの設計図に忘れないように片仮名音符を書く。オイラは最初のフレーズが出れば後の展開はどんどん出てくるタイプだから展開の元となるコード進行(平均律)を書き添えて口ずさまながら創作作業を続ける。今夜はカバーの四隅を合わせて接着するのだがその四隅に目立たないが気になる隙間が生じている。悩んだが、取り敢えず接着をして翌朝、門へ新聞を取りに出掛けながら接着状態を眺める。うーん、ちょっと(0,1mm程)隙間が有るなっー！こうした場合は、象篏を施すのが常套だなぁ！象贋とはつま
り読んで字の如く象(形)を嵌め込み意匠として活かす技術である。中尊寺金色堂に施されているが、木の表面に埋め込む形に彫り上げて漆で接着して炭で研ぎ出し平らにしあげる技法だ。その中尊寺金色堂技法をライターカバーにも活用する訳である。

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嫁さんが末っ子の高校の役員会で居ないのを利用して納屋で電気ノコギリ、手引き鋸を扱い黒檀の刻みを行う。55×35×7mmの板を五枚刻んで各々の面を鑢で整え直角を出す。直角を出さないとボンド着けが正確に出来ないからである。黒檀だから真っ黒なので線を引いても見えないのが大変だ。とにかく、ライターを包む枠を拵えた訳である。今は、その枠をライターを囲んでボンド着けしているから手が付けられないので休憩〜風呂に入る。ボンドでの接着はこの時期ならば半日は掛かるからマッ、作業の続きは明晩となるが食後には今一度、納屋に入りブツを眺めながらその後の成形の思案だなぁ！ライターの納まる決め手はカバー入り口である。で、秘策で入り口にはライターにピタリと填まるガイドを拵える訳だが、其のガイドを同じ黒檀で拵えるか若しくは全く異なる素材で敢えて色違いの象牙を奢っても良いかなっ！とも思案している。問題も有る。黒檀はとても目の詰まった固く質量の重い木だが、そうは言っても天然木だから成形の段階(鑢掛け)
で傷や穴が現れたりもするンだなっ！その際の穴埋めに敢えて別な素材でという手法もあるのでまだまだ色々様々と思案しながら現場合わせで行うしかないのである。

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参ったっ！刃が立たないとは正にこの事である。掌に乗る程の大きさだから鑿(ノミ)は使えないから彫刻刀とか電気リューターを用いるも全く削れない訳である。「黒檀」の固さにはホトホト参ったっ！今晩は納屋から撤退し別な方法を思案する事にした。例の創作コレクションのフランス製ビッグライターカバー製作で初めての困難である。風呂に浸かり暫し思案すると10年くらい前に拵えた象牙のカバーの製作を思い出す。象牙も相当に固い素材で結局はライターが入る溝は掘れなかったのでライターを芯にして象牙の板を貼って梱包状態にしてから周りを鑢掛けしてまあるくした記憶が甦った。で、次回(明晩)からは薄い板を刻んで貼る、つまり内側から彫り上げて拵える手順でなく周りから固める方法で拵える手順にした。こうした創作過程の困難を思案し解決してゆくのはとても楽しい訳ですなっ！アッサリと造れた作品には思い入れも少ないですよ。失敗や中断から学ぶ事はとても楽しい。様々な職人に教えを乞うのも楽しい。ここで職業問題ですが、
デスクワークの方やデザイナーやエンジニアは発想は優れているが実際上の作業のコツとか道具の扱いや現場合わせの作業なんかは出来ないなっー！やはり、こうなると職人の凄さが浮き出てくる訳である。

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大片付けで発見された三人の子供達のアルバムなんかは掃除を中断して観入ってしまうなっー！今では我々親を上回る体格で家中を闊歩しているが赤ん坊時代〜中学生くらいまでは可愛かった記憶がその時々の発言と共に甦り暫し休憩したなっ！教科書なんかも取捨選択の前にパラパラと捲って社会科と国語の教科書を残して他は縛った。改めて中学生の教科書を読む事に為ろうとは思いもよらず大発見である。中途半端な工作物つまり技術家庭科の残骸であろうが、続きをやって完全させようと納屋に運んでしまった。三人の子供達の残骸も楽しい想い出であるが、この年末は一気呵成に断捨して新たな年を迎える事にした。自室の整理でも数多くのCDが発見され代わり番個に店に持ち込み親父から貰ったボーズで聴いてみる。今回、出来なかった自室横の納戸下の膨大な量の食器類(先代からの和食器)の取捨選択は叶わなかったが年明けには一度、奮起して行いたいし見てしまった85台の金属製フィルムカメラの片付けも年明けには行いたい。

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昼寝から起きても雨降りは止まらない。夕方からの徘徊夜景撮影も考えてはいたが今日のところは完全に諦めて納屋での新作ライターケースの下拵えをする。ゆくゆくのフランス製ビッグライターへのプレゼンに向けて100個のビッグライターカバー造りの一貫で今回は「黒檀」で拵える。黒檀と言えば、お寺や高級仏壇に用いられるウンと固く黒く密な木目な比重の重い水にも沈む高級木材だ。オイラの銘木コレクションの中から今回は選んだ。とにかく、三尺(92cm)の木材からたった５cmの板を二枚切り取る。切り取るだけだから電気ノコギリで二枚のスライスを採取するとあのお寺の仏壇の独特なお香の香りが漂った。つまり、お寺や仏壇の持つお寺の香りは線香の香りより元に黒檀が持つ香りだと気付いた訳である。中を掘り始めたが何しろ固い。驚く程に固い。象牙くらいに固いが、ノミを当てれば当てる毎にお香の香りがするなっー！こうなると、ヤスリ掛けをする仕上げに向かう段階には納屋はお香の香りが充満するのが楽しみだ。黒檀は数年前に近所の建具屋か
ら戴いて保管していた秘蔵の木材である。その時に同時に戴いた木材に槐(えんじゅ)、紫壇(やはり仏壇の材料)、ブライヤー(地中海の薔薇科の根塊)、ハカランダ(ブラジルローズウッド)、中南米ローズウッド、朴、桜、樫などの銘木の端材も貰った。端材とは言うものの建具の端材だから三尺あまりの材木だからオイラの工作趣味には宝物なんだなっ！銘木もたまには日に当てて虫食いに為らない様にして保管もしなくては為らない訳である。

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やはり予報通りに雨降りだった。徘徊撮影に持ち出す二台のデジカメの充電は済ませてあるが諦めて懸念の居間内家具大移動と大掃除、そして自室模様替え及び冬物衣類入れ替えを挙行する。はたき、掃除機は勿論だが四枚の雑巾も用意した。サイドボードの下には、テレビ台の下には、電話台の下にはそれなりの埃が溜まっているに違いない。掃除機内のダストボックスも空にしてあるし、45リットルのゴミ袋も燃えるゴミ用、プラゴミ用、金物用と用意し捨てる本を結ぶヒモ縄も用意した。そうそう、テレビやパソコンや様々のコード類を纏める結束バンドも必要だから納屋から用意した。大掃除挙行は歯医者帰りの10時半からであった。嫁さんは習字の稽古、子供達は仕事だから単独片付けはやり易い。居れば、オイラもぶつぶつと文句を放ちながら、更に取捨選択を尋ねながらの片付けに為るから時間も掛かる為に独りの方が楽だ。居間に有る品物はそう廃棄するモノはなく45リットルゴミ袋に一つ出ただけだが、自室の片付けではたくさんの宝物がゴミとして出たなっ
ー！金属製フィルムカメラは自室横の納屋のガラリケースに85台眠り続けているが、そのままにしてとっくに期限の切れたフィルム４ケース(ケースで20個)+バラ33個、都合113個は廃棄する。ビデオテープ(エロビデオではありません)40本も廃棄、二年以上着ていない衣類も廃棄で結ぶヒモも45リットルも大変に役に立った訳である。

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閉店して帰宅すると居間はサッパリとしていた。ピアノが引き取られた訳ですなっ！アップライトのピアノだが黒色なので陰気な感じの居間に為っていたなっ！白い壁面が現れてウンと明るく為ったのである。因みに離れ家のはカワイの木目猫足だから家具の様でインテリア調でもある。ピアノの跡地には無料引き取りのサービスにミル&ミキサーの箱が置かれていた。さっそく壁の掃除とピアノ跡の板の間磨きを行いヤレヤレとか言いながらこの空間の活用を思案もしている。横160高さ140奥行き40cmの空間は大きい。更に、ピアノの裏にはコンセントが隠れていたので活用の思案も膨らんだ。台所との引き戸を外せば全体は16畳のダイニングキッチンだが、引き戸が在る事で冷暖房の効率は良いので外さずに12畳の居間の配置替えだなっ！サイドボードとテレビ・パソコン台と電話台は動かせないので長さ180cmの食卓の置場如何で室内配置が決まる訳である。マッ、今週の水曜日は雨降りらしいからそんな日にねじり鉢巻ですなっ！序でには居間の
隣の自室の模様替えと冬物衣料の入れ替えもして過ごすしかない。

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戴いた品物を活用するのはとても楽しいが性格的には元々の所有者の意向を尊重しつつオイラ流の改良というか改造を施して愛用するのが更に楽しい訳ですなっ！デジカメなんかは改造など不可能だが、オイラ流の色造りは可能だしストラップを代えるだけでも雰囲気は元所有者とは異なるのである。器などは料理次第で変わるし、置物や木工品なんかは改造がお手のものであるからどんどん造り直しちゃう。楽器も弾くジャンルや弾き込みで一年も経てばガラリと変化し元の弾き手には手に負えない音色に変わります。オイラの手元に縁有って来てくれた品物がその後に他の方に回るのは極々まれであるから、大概はオイラ流の手を加えますなっ！戴いた時点でそうは興味の無いと思われる品物も明日というのは大袈裟だが数ヶ月後にはオイラ流に変幻して活用しているなっー！楽器とかバイトや車なんかの機械モンは元所有者の癖が有るのだがその癖をも残しながらオイラ流に変幻させて活用するのはとても楽しい。だからという事でもないのだが、新品はまず好みません。全く癖の無い無機質
、無意思の製品を一からオイラ流に癖付けするのは好みません。つまりですなっ！オイラの癖はかなり強いのである。悪癖なのである。