長谷川よしきのブログ

格差社会を無くし、誰もが幸せを実感できる社会を目指して!
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学習会: 介護保険法・障害福祉法

2011年11月28日 | ブログ

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介護保険法の学習会(西宮市今津にて)    総合福祉法の学習会(キッピィーモールにて)

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 5時前に起きて新聞配達を終え帰宅すると7時少し前、急いで朝食を済ませ阪急今津駅近くの会場で午前10時から予定されていた介護保険の学習会会場へ向かった。三田からは長尾議員とともに参加。

 大阪社会保障推進協議会事務局長の寺内順子氏による「介護保険 何が決まり、いま何ができるのか」と題して正午までお話をいただいた。

 2000年に介護の社会化として(実は、医療費の削減が最大のねらい、勿論それは表には出てこないが)始まった介護保険法は3年ごとの見直しで、どんどん当初のうたい文句から遠ざかってきた改悪内容。

 ついに、要支援1・2の高齢者は介護保険から外されてしまいそうな事態となってきた今回の改定(来年4月から実施)で、自治体の責務が増大。自治体による考え方や財政力の違いで自治体間の格差となる可能性が出てきた。当然のことながらそれにより、利用者である高齢者にしわ寄せとなる。(9月市議会で私が取り上げた内容)

 2025年には団塊の世代75歳以上となり、最も後期高齢者が多くなる年であり、ここに照準を合わせ、「2025年に実現すべき介護の姿」という理念の実現に向けての着実なる改定(利用者にとっては「改悪」)がなされようとしている。それが、これまで3年ごとの見直しであったが、何と来年4月に実施される改定は今年6月の国会でまともな審議がされないまま決められてしまったが、早、来年10月にも第2段の改定実施に向けて準備が着々と進められている。

 ごく短時間(20分以内)のヘルパー訪問で、どれだけの介護支援ができるのだろうか?それが24時間サポートの名で進められようとしている。訪問介護が実質上無くなってしまうもの。ケアーサービス(支援)が無いのに、「サービス付き高齢者住宅」の促進がされようとしている(単なる高齢者が入居するマンションの近くに介護事業所があればよいというもの)。

 等々、大変な改定内容であるにもかかわらず、市民には全く知らされていない。

 正午に午前の部の学習会が終わり、10分で牛丼を食べ(正にFast food)、電車に飛び乗って三田へ引き返し、午後1時30分に3分前、キッピィーモール6階で開催される「障害者総合福祉法学習会」会場に到着できた。

 

 楠本哲郎氏(自立生活センター リングリング)と吉田みち氏(自立生活センター三田)による学習会に、数十名が参加。市会議員では、自民党の酒井さん、日本共産党の中田さん・長尾さん・私の4名のみ。
 「障害者自立支援法」の廃止により、2013年8月までの施行を目指す「総合福祉法」策定の準備が進められ、今年8月30日には推進会議の下にある総合福祉部会で「総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」がまとめ挙げられた。

 この部会では、55人の委員(障害当事者や家族団体の代表、事業者、学識経験者、自治体首長など)が、自立支援法の成立過程や社会保障の財源論の考え方などにおいて、必ずしも同一でない立場・考えの方たちであり、その人たちがこの提言をまとめ挙げたことが大変重要。

 この「提言」は、「障害者権利条約」と、国と障害者自立支援法訴訟原告らによる「基本合意文書」を指針としたことが画期的である。

 それは、「6つのめざすもの」として:

①障害のない市民との平等と公平<障害は誰にでも起こりうるという前提で、障害があっても市民として尊重、社会参加も平等で公平が保たれる>

②谷間や空白の解消<全ての障害者を対象とし、学齢期と卒業後に起こる就労などの制度間で発生する空白の解消>

③格差の是正<全国どこに住んでいても一定水準の支援を格差なく受けられる>

④放置できない社会問題の解決<社会的入院や長期施設入所の解消など>

⑤本人の要望に合った支援サービス<個別ニーズを尊重した支援決定システムの開発と支給決定に本人の希望や意思が表明できるシステム>

⑥安定した予算の確保<当面の目標としてOECD諸国並みの障害者福祉予算を確保へ(OECDでは対GDP比0.392%に対して、日本の現状は同0.193%)>

そして、総合福祉法の柱となる10項目の骨格が述べられている。

 一部に不十分な点も残されてるが、ほぼ画期的な内容であり、これが来年の通常国会に提出予定されている法案に全面的に反映されるようにしていくことが何よりも大切である。そのための取り組み(各自治体からのこの法案成立に向けた「意見書」を国に上げることなど)が重要。

 同時に、三田市においてこれが全面的に実践されるよう、障害当事者の声が反映され、実践される中身作りが求められている。

 ところが、大変残念ながら、現在進められている三田市健康福祉審議会は、あまりにも短時間で形式的な進め方が行われていることである。180時間を超える議論を経て作られた「提言」と比べると、あまりにも形式的。

 是非とも皆で力を合わせ、今度こそ全ての人が等しくその権利が守られ、生かされる社会の実現を図っていこう。

 後4時半に学習会を終え、7時少し前まで議員団会議を開き、来週からの本会議に向けた打ち合わせ。その後7時半からは、地元高平の党支部の総会へ参加。9時半になってようやく夕食でホッとする。疲れて睡魔に負けてしまう。その後にこのブログで、日付が変わってしまった。