梅雨明けと同時に強烈な日差しが畑にふりそそぐ。気温34℃。各地で熱中症続発。
早朝、キュウリとトマトを収穫していたら、トウモロコシの実が喰い破られて、半分くらいしか実が残っていないものが2本見つかった。カラスに仕業に違いない、と考えて百均から鳥よけネットを買って再び畑に向かった。
畑につくと、トウモロコシに夥しい雀が集まっていた。妻と二人でネットを広げると、雀は逃げ去り、近くの木に止まってこちらの様子を見ている。トウモロコシの実のまわりをネットで囲む作業をする。すると朝は見なかった実の被害が5本もあった。雀は集団の力で実に挑んでいるいるが分かった。くちばしで啄ばむのも、集団である。少し皮が破れた部分にを目がけて集中攻撃をする。小さかった破れ穴から実がのぞくと、次々にその破れを拡大していく。実は破れに沿って、雀の口に入っていく。
収穫期を迎えたジャガイモ畑には、鼠の被害が及んでいる。鼠は必ずしも実だけを狙うのではない。茎が伸び葉が開くころ、地下には白くやわらかな根が広がっていく。鼠はその根を喰い散らす。この時点で被害にあうと、ジャガイモの木がやられて枯れてしまう。実が大きくなり始めると、今度は実が標的になる。掘り返してみる3割ほど害を受けた株がある。それも、今朝齧ったばかりの傷跡である。芋は日に日に大きくなるが、鼠にやられるか、収穫が早いか競争だ。
鼠に食わせる毒えさも試しているが、鼠の繁殖力にはかなわない。
それにしても、トウモロコシもジャガイモも今年初めて加えた栽培品目でから、雀や鼠の害にあうのは、そこそこ栽培ができたからだろう。
雀が食べ残した部分のトウモロコシを蒸して食べてみると甘くて実においしい。これなら雀もよろこんで食べるのだろうと、変に感心してしまう。あらぬ疑いをかけられたカラスも気の毒ではある。
雀は餌のない冬に一番人近くに来る。庭に餌付けをしている人がいるが、雪が消えて餌が取りやすくなると、もう庭の餌付けには寄り付かない。餌をとる生きものの知恵には驚くものがある。小さな雀が、よくぞトウモロコシの皮を剥いて食べたものだと感心する。
八で手咲き雀のめざめおそくなる 水原秋桜子
山茶花の咲きぬと雀高鳴けり 水原秋桜子