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みけの物語カフェ ブログ版

いろんなお話を綴っています。短いお話なのですぐに読めちゃいます。お暇なときにでも、お立ち寄りください。

1338「奇々怪々」

2022-12-16 17:41:22 | ブログ短編

 警察署(けいさつしょ)に温和(おんわ)な顔だちの老人(ろうじん)が呼(よ)ばれた。署長(しょちょう)は老人を前にして丁寧(ていねい)な口調(くちょう)で言った。
「申し訳(わけ)ありません。私の先輩(せんぱい)から、あなたなら解決(かいけつ)して下さるのではないかと…。実(じつ)は、このところ怪奇事件(かいきじけん)が連続(れんぞく)しておりまして。昨夜(ゆうべ)は、殺人(さつじん)まで起きてしまいました」
 老人は殺人と聞いて表情(ひょうじょう)を変えると、「それは…また…。分かりました。ですが、私もこの歳(とし)ですから…。ちょうど孫娘(まごむすめ)が来ておりまして、あれに任(まか)せようと思いますが…」
「お孫(まご)さんですか…。それはもう、ご協力(きょうりょく)いただけるのでしたら…」
 老人は廊下(ろうか)に待(ま)たせていた孫娘を呼び入れた。娘(むすめ)は二十歳(はたち)は過(す)ぎているのだろう、何だが不満(ふまん)そうな顔で入ってきて言った。
「おじいちゃん。今日は、美味(おい)しいもの食べさせてくれるって言ったじゃない」
 老人は孫娘をたしなめて、「どうも、申し訳ない。伜(せがれ)が甘(あま)やかしたせいで…こんな…。でも、役(やく)には立つと思います。使ってやって下さい」
「でしたら、うちの若(わか)い刑事(けいじ)を付(つ)けますので――」署長はそばに立っていた刑事を紹介(しょうかい)して、「彼はまだ新人(しんじん)ですが、腕力(わんりょく)は誰(だれ)にも負(ま)けません」
 娘はますます不機嫌(ふきげん)になり、「こんな人と一緒(いっしょ)なんて…。あたし、ひとりで捜査(そうさ)したい」
 老人はきっぱりと言った。「ダメだ。今回は人間(にんげん)がからんでいるようだ。妖怪(ようかい)より手に負(お)えないぞ。もしもの時は、この刑事さんがお前を守(まも)ってくれるはずだ。いいな」
<つぶやき>果(は)たしてどんな事件が起きているのでしょうか? 何だか気になりますよね。
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