"未来へのバイオ技術"勉強会
「寄生雑草防除技術は食糧・エネルギー問題を解決する」
世界的規模で増大する食糧問題、エネルギー問題を解決するには、アフリカを中心とする乾燥地域での寄生植物の防除、および、優良植物の選抜が重要である。寄生植物の防除で世界の農地を健やかに保ち、食糧確保への道を探るプロジェクト、寄生の仕組みを研究し応用への道を探る研究、高速育種にて有用形質をもつソルガムを開発しようという研究について取り上げる。
大きな視点、あるいは新しい視点で、これからの農業を豊かに変えていきたい。
日時 2014年11月13日(木) 14:00~16:50 終了後、交流会あり
会場 (一財)バイオインダストリー協会
定員 60名
主催 (一財)バイオインダストリー協会
協力・協賛 (公社)日本生物工学会
オーガナイザー:岡澤 敦司氏(大阪府立大学大学院生命環境科学研究科 准教授)
「食糧の安定供給を目指した根寄生雑草克服技術の開発」
岡澤 敦司氏(大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科 准教授)
寄生雑草の防除技術は人道的な見地からも経済的な見地からも今後ますます重要な開
発目標となる。さらに、地中海沿岸では寄生雑草がヒマワリやナタネなどのバイオディ
ーゼルの原料となる植物に甚大な被害をもたらしていることから、これらの地域ではバ
イオディーゼルの普及に伴い、寄生雑草の防除技術が脚光を浴びることが予想される。
農業に甚大な被害を及ぼしている根寄生雑草の被害克服に向けた取組みについて紹介す
る。
「ゲノム解析から読み解く寄生雑草ストライガの寄生の仕組み」
吉田 聡子氏((独)理化学研究所 植物科学研究センター植物免疫研究グループ 上級
研究員)
「魔女の草」とも呼ばれる寄生雑草ストライガは、アフリカの農業に深刻な被害を与
えている。ストライガの発芽誘導物質の研究から新規の植物ホルモンが発見され、植物
の成長と根圏での生物間相互作用との関連が明らかになってきたが、その寄生メカニズ
ムの解明はまだ始まったばかりである。次世代シークエンサーを用いた大規模ゲノム解
析によって、ストライガと宿主植物の遺伝子レベルでの相互作用が見えてきた。寄生雑
草のゲノム研究を防除への応用にも結びつけようとしている演者らの挑戦について紹介
する。
「ゲノミックセレクションによるソルガムの高速分子育種(仮題)」
堤 伸浩氏(東京大学大学院農学生命科学研究科 生産・環境生物学専攻 教授)
演者らは食用作物の栽培に適さない厳しい環境 (限界耕作地) での生産性が高いバイ
オエタノール作物・ソルガムを対象に、ゲノミックセレクションを基盤手法として、多
数の遺伝子に支配される量的形質の改良方法を確立した。さらにこれを高速ジェノタイ
ピングシステム等、様々な最先端技術と結びつけて一連の高速育種システムを構築した
。現在、メキシコ塩害地に適応した実用的なソルガム品種の作製を目指し研究を行って
いる。ソルガムはストライガの宿主であることから寄生雑草の防除技術を、バイオエタ
ノール作物としてポテンシャルの高いソルガムの高速分子育種技術と連携させることで
、エネルギー問題解決への道が開かれると期待される。
17:00~18:00 交流会
講演会参加費
JBA法人会員:無料
JBA個人会員(対象:JBA法人会員でない企業(事業者)に所属の個人会員):5,000円
(税込)
非会員:10,000円(税込)
詳しくは下記をご覧ください。
https://ssl.alpha-prm.jp/jba.or.jp/pc/activitie/tip_biotechnology/guidance/001
556.html
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http://www.jba.or.jp/pc/activitie/tip_biotechnology/
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