炭疽菌はシリカの防弾チョッキを身に着けているのでしょうか。
5年前にこのコンセプトで講演をいただきました。
http://blog.goo.ne.jp/mike-mie/e/c4c153a7241d2a2bc4e88d45394a0e2e
今度、その後のお話を聴けることになりました。
<バイオ素材百花繚乱5:シリコンバイオテクノロジーと応用展開>
ケイ素は地球上で最も豊富に存在する元素のひとつである。生物の中には骨格や殻の成
分として利用しているものもあるが、生物とケイ素の関係には解き明かされていない点
が多い。ケイ素と酸素の化合物であるシリカは工業材料として重要であるため、生物に
よって形成されたシリカも、その形成機構や性状に注目が集まっている。そこで「“未
来へのバイオ技術”勉強会」シリーズ「バイオ素材百花繚乱」では、すぐれたバイオ素
材としてのシリカに着目し、生物による集積や利用、さらには工業的な素材開発、商品
開発へのブレイクスルーについて、とりあげたい。
開催日時 2014年4月21日(月) 14:00~16:50 終了後、交流会あり
会場 (一財)バイオインダストリー協会
定員 60名
主催 (一財)バイオインダストリー協会
14:00~14:10 オープニング
オーガナイザー:東田 英毅氏(新資源生物変換研究会幹事、旭硝子(株)技術企画室)
協力:JBA新資源生物変換研究会
プログラム
「シリカ誘導性タンパク質の発現解析とその利用に向けた取り組み」
藤野 泰寛氏(九州大学基幹教育院 教育実践部 自然科学部門 助教)
熱水湧出域のシリカ沈殿物形成には、好熱性微生物の関与が推測されている。演者ら
は、地熱発電所設備に沈着したシリカ沈殿物よりThermus属細菌を単離し、シリカとの
相互作用について研究を行っている。講演では、過飽和シリカ存在下で産生されるシリ
カ誘導性タンパク質と発現メカニズム、更には本転写制御機構を利用した異種タンパク
質発現システムの構築の取り組みについてご紹介いただく。
「Bacillus属細菌のシリコンバイオサイエンスと融合テクノロジー」
黒田 章夫氏(広島大学大学院 先端物質科学研究科 分子生命機能科学専攻 教授)
演者らは、Bacillus属細菌の内生胞子のシリカ形成について研究を行っている。講演
では、発見したシリカ形成タンパク質や結合ペプチド(Si-tagと命名)を使ったタンパ
ク質の精製や半導体材料との融合、シリコン系材料の可視化(アスベストの可視化)、
多孔質シリカ粒子上への酵素集積などの応用可能性も含めて、幅広くご紹介いただく。
「稲が作る再生可能な籾殻シリカの応用展開」
奥谷 猛氏(籾殻研究センター センター長)
ケイ酸植物の一つである稲はシリカを多く生体内に蓄積し、籾殻には20重量パーセント
ものシリカが含まれている。この籾殻シリカは、ケイ石,ケイ砂などの鉱物質のシリカ
とはその性状が大きく異なっている。講演では、この籾殻シリカの性状とこの特異なシ
リカの工業的利用についてご紹介いただく。
詳細は
http://www.jba.or.jp/pc/activitie/tip_biotechnology/
からご覧ください。