東京大学宇宙線研究所の梶田隆章所長が、ニュートリノが質量を持つことを示すニュートリノ振動を発見したことにより、今年のノーベル物理学賞を受賞されました。おめでとうございます。
本勉強会では、今回のノーベル物理学賞と浜松ホトニクスとの関係についても一部触れていただきます。
https://ssl.alpha-prm.jp/jba.or.jp/pc/activitie/tip_biotechnology/guidance/001946.html
2015年11月26日(木) 14:00~17:00 終了後、交流会あり
会場 (一財)バイオインダストリー協会
定員 60名
主催 (一財)バイオインダストリー協会
協力・協賛 (公社)日本生物工学会
オーガナイザー:浜松ホトニクス(株) 中央研究所 主幹 平松 光夫 氏
14:00~14:10 オープニング
プログラム
14:10~15:00
高感度・携帯型ガンマ線撮像装置
大須賀 慎二 氏(浜松ホトニクス(株) 中央研究所第1研究室室長)
放射性物質(例えば、セシウム134や137)からのガンマ線を可視化し、ガンマ線による撮像が可能となれば、放射性物質の分布を画像として提示することができる。演者らは、福島県内の除染現場において、放射性物質の集積箇所の探索や除染効果の確認・説明に役立つガンマ線撮像装置として、高感度でありながら小型で携帯可能なコンプトンカメラを開発し、製品化した。
15:10~16:00
生体微弱発光による新しい生物計測~藻類の遅延発光による排水の環境リスク評価
勝又 政和 氏(浜松ホトニクス(株) 中央研究所第8研究室 専任部員)
光電子増倍管等の超高感度の光検出器を用いると、植物や動物を形作っている物質が発する微弱な光(生体微弱発光)を検出することができる。植物や藻類では、光照射時に検出されるクロロフィル蛍光の寿命がピコ(10e-12)からナノ(10e-9)秒レベルなのに対して、光照射後に数秒から分レベルで持続する微弱発光が検出される。これは遅延発光(または遅延蛍光)と呼ばれ、光合成反応の逆反応に由来すると考えられている。演者らは、遅延発光が藻類の光合成代謝の能力を直接的に反映する特性に注目し、新しい生物計測として研究を進めてきた。その遅延発光の計測技術とともに、応用例として藻類を用いた化学物質や排水の環境リスク評価技術の実用化に向けた研究について紹介する。
16:10~17:00
テラヘルツテクノロジー
廣本 宣久 氏(静岡大学工学部創造科学技術大学院 ナノビジョン工学専攻 教授 [日本赤外線学会会長] )
光と電波の間のテラヘルツ(THz)光は技術的に難しく、まだ利用が十分でない。しかし、THz光は透過性とバイオ物質などの大きな分子に指紋スペクトルを持つという特性があり、産業応用が期待されている。その開拓のため、演者らはTHz検出器、パッシブイメージング、反射型THz時間領域分光法などの研究開発を中心に、未開拓電磁波領域テラヘルツ波の応用開拓に取り組んでいる。
17:00~18:00
交流会