海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「資本主義論」

2010年07月07日 | 国際経済

過剰に存在する資本などというものは存在するか?情報通の読者なら、カバーされない要求に対する相変わらず莫大な過剰を伴い、ゼロにまで下げられた公定歩合に基づく国際資本市場の現在の状態こそ「過剰に存在す資本」が存在することを証明していると答えるだろう。支配的な経済理論にとっては、事情はそれほど簡単ではない。それにとっては、財貨は、定義によって少なく、財貨を生産するための手段としての資本もまた少ない。それゆえ、新古典主義的理論の擁護者たちは、危機を予想することができなかった。ミルトン・フリードマンや「効率的」金融市場の理論家たちは、金融市場のバブルの可能性さえ認めようとはしなかった。

ケインズは、1930年代の大恐慌の初めに、全く別の立場を代表していた。「われらの子孫にとっての経済的可能性」についてのある論文で、彼はあまりに大きすぎる悲観論に反対した。現実の問題がどれほど苦痛に満ちていようと、それらは、近代資本主義が絶えず財貨と資源の欠乏という人類の問題を克服しようと働いていることの兆候であると彼は言ったのだ。

[訳者のコメント]クリストフ・ドイッチュマンというチュービンゲン大学の社会学教授が『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に書いたブログです。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「米国で10人のロシア人達、... | トップ | 「われわれはなぜ自分のとこ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

国際経済」カテゴリの最新記事