海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「中国の恩恵の下の独裁」と題する『南ドイツ新聞』の記事。

2010年08月29日 | 北朝鮮問題
北朝鮮もいまツイッターをしている。最初の書き込みは、二週間前に現れた。[@uriminzoku]という名前のユーザーによって書かれたツイッターは、「我が民族」という愛国的ウエッブサイトの上のサービスは、今後もっと良く維持されると伝えた。もっとも、それはネット上の北朝鮮の現実とはいささか一致していない。最初のツイッターの一つでは、1997年に書かれた金正日の論文が扱われていた。
これに対してもっと新しいニュースは、もっと入手困難ある。そういうわけで、またもや、北朝鮮における王朝の交代についての憶測が飛び回っている。「愛する首領」は、現在、中国旅行中である。党首の後継者であるキム・ジョンウンも同行しているという噂だ。
無数の観察者は、数ヶ月間に二度目の中国訪問の理由は、平壌における後継者の準備にあるとみている。経済的に破綻している北朝鮮の唯一の強力な同盟国である中国は、計画された権力交代に反対している。北朝鮮の首都からは、このような憶測に対する答えは得られない。
その間、金正日は、2008年の脳梗塞からゆっくりと回復しつつある。それ以来、一連の出来事は、25歳か28歳と推定される金ジョンウンが世界史上最初の世襲共産主義王朝の三番目の支配者になったと伝えられている。金正日自身は、彼の父金日成から権力を譲られたように。
というわけは、金ジョンウンは父親が軍事施設を視察している際に、彼の父の傍らにいるのが目撃されたからである。金正日の義弟である張ソンテクの昇進は、キム・ジュニアの戴冠が内輪の指導層の権力を確立することで準備されなければならないというように解釈されるからである。韓国の「天安鑑の撃沈は、韓国の情報機関によって、キム・ジュニアの仕業だと見なされた。もちろんこのようなテーゼを裏書きする明確な事実は存在しない。(後略)
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「北朝鮮、腹の減らない麺を宣伝」と題する『ヴェルト・オンライン』の記事。

2008年08月25日 | 北朝鮮問題
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桑田佳祐,KUWATA BAND,SUPER CHIMPANZEE,丸山明宏,サザンオールスターズ応援団,小林武史,小倉博和,片山敦夫,島健
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シニカルな現実否定は、政治的無能力の欺き得ない兆候である。断頭台で首を刎ねられたフランス王妃マリー・アントワネットが言ったとされる次のような台詞からは、彼女の本心が分かる。「百姓はパンがないのなら、ケーキを食べればいいのに。」
 化石化したスターリン主義の北朝鮮の指導部は、この政治的な現実拒否の伝統に連なっている。日本で発行されている機関誌『朝鮮新報』を通じて、金正日総書記は、歴史的な革新を告知させた。北朝鮮の科学者達は、空腹感を顕著に遅らせる特殊な麺を開発することに成功したと。
たいていの北朝鮮の国民は、このニュースを聞いたら、ただ、「あほなことを言うな」という反応を示すだろう。実際、国際食糧機構の報告によると、2千2百万人のうちの6百万人がこの偉大な「首領様」の支配下で飢えており、緊急の食糧援助を必要としている。北朝鮮国民の2人に1人は、自分と家族のために食糧を調達することにかかり切っている。
いずれにしても、少し前から、西側からの食糧輸送がこの経済的に崩壊している国に行われている。だが、相変わらず、役所が配分を監視しているから、援助食糧が数十万人に届かないほど経路が分かれている。1990年代の終わりには、この情実のせいで、大飢饉に際して約百万人が命を落としたと推定されている。
 目下、北朝鮮政府は、知られた形では小麦やトウモロコシから作られたのではなく、大豆の粉で栄養を付加した新しい奇跡の麺の導入を賞賛している。大豆は、北朝鮮では伝統的な食糧ではない。木の根や草のスープが伝統的な食糧ではないのと同様に。この両者は、しかし、北朝鮮の多くの人たちにとっては、彼らの激しい空腹感と戦うためには、唯一の可能性である。彼らは麺などは長い間、口にしたことがないのだ。
[訳者の感想]とうとう「奇跡の麺」でだますより方法がなくなったと思われます。政権の末期症状と言うべきでしょう。終戦直後、東京では米の代わりに大量の大豆が配給され、毎日、大豆ばかり食べた経験があります。終戦直前に、満州から内地へ大豆を輸送したせいだと聞きました。北朝鮮では、大豆が普通の食糧ではないようにこの記事では書かれていますが、もし、大豆があれば、飢えたりしないはずで、大豆ももちろん手に入らないのでしょう。北朝鮮ではそもそも配給システムが全く機能してないのだと思います。
マリー・アントワネットの言葉は、彼女がいかに庶民の生活について無知であったかを暴露していますが、この北朝鮮の報道は明らかに無知の産物ではなくて、悪意の産物だと思います。
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「金正日は、ブッシュの承認を勝ち取る」と題する『シュピーゲル・オンライン』の記事。

2008年06月27日 | 北朝鮮問題
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金正日は重要な成功をねらっている。ワシントンは、他の国から切り離されたこの飢えた国に対する貿易制裁を止め、「テロ支援国」のリストからはずす予定だとブッシュ大統領は、議会で宣言した。
反対給付として、北朝鮮は実験室、研究所、試験場など核施設の記録を手渡した。それ以外に文書は、平壌が寧辺の反応炉から得たプルトニウムの量も暴露する予定だ。アメリカ人は、その量を37キログラムだと見積もっている。
これらすべてはいわゆる六者協議での何年もかかった綱引きの後に北京で合意に達した。
これで、朝鮮半島は原爆を持たなくなると外交官たちは見ている。
その第一歩として、朝鮮人は、寧辺にある出力5メガワットの反応炉を解体し、彼らの核計画についての情報を提供するはずである。その報酬として、彼らは100万トンの重油を受け取る。最後の段階では、米国が北朝鮮を外交的に承認し、平和条約を締結するはずだ。というのは、1950年から53年まで続いた朝鮮戦争は、形式的にはまだ終わっていないのである。
北朝鮮は、二つの重要な条件を満たした。つまり、国際的な専門家の目の前で、古くなった寧辺の反応炉を停止し、再濃縮装置も停止した。今週金曜日、冷却塔が爆破される。政権はそのためにわざわざアメリカのテレビ局の入国を許可した。(以下省略)
[訳者の感想]精製したプルトニウムはどこにおいているか、核弾頭はいくつ作ったかは、白状していないようです。これで「朝鮮半島から核兵器がなくなる」とは思えません。
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「平和が韓国・北朝鮮首脳会談の眼目」と題する『アルジャジーラ」局の記事。

2007年10月02日 | 北朝鮮問題
 韓国は恒久平和を樹立することが、今週、平壌で開かれる首脳会談の最優先議題だと言っている。
 北朝鮮の核非武装化に関する六者協議の進展に勇気づけられて、盧武鉉韓国大統領は、月曜日に、「多くの問題が議論されるだろうが、私は韓半島における平和の樹立を最優先するつもりだ」と述べた。
「平和に対する確信がなければ、われわれは繁栄と統一を約束することはできない」と彼は、ダイジョンで行われた軍事パレードで述べた。「六者協議は、新しい局面に入った。」
 韓国と北朝鮮とは1953年に休戦協定に調印したが、技術的には未だに交戦状態にある。
日曜日に六者協議の交渉団は、北朝鮮の核兵器計画を終わらせる次の段階について合意文書を作成したが、全部の政府が計画を再検討するために休会を要求した。
しかし、韓国の高官は、平壌を彼らが「敏感な争点」と呼ぶものを押しつけることを欲しないと言っている。
 そういうわけで、盧武鉉が金正日と会談する場合、北朝鮮の核開発計画と人権問題は、回避される。
 盧武鉉大統領は、北朝鮮に何十億ドルかの経済支援を行う予定だ。だが、批判者は、盧武鉉は、それほど多額の経済援助を約束するので、北朝鮮は、核兵器計画を停止させるために地域諸国が提案しているアメを拒否するかもしれないと感じている。
北京で北朝鮮の核非武装化に関する六者協議の間、交渉団は、95万トンの燃料と引き替えに、反応炉を恒久的に使用不可能にするための予定を仕上げていた。
 「韓国政府は、米国に北朝鮮との合意は、六者協議の半歩後に下がったものだと約束した。しかし、実際はそれは、六者協議よりも数歩前進している」とワシントンにあるヘリティジ財団の「東北アジア研究所」のブルース・クリングナーは言う。
 韓国の「国際経済政策研究所」の研究員であるジョン・ヒュンゴンは、「韓国の経済協力は軍事的緊張の緩和を狙っている。平和な韓半島は、韓国経済に直接のインパクトを与える」と述べた。
 韓国は、北朝鮮の軍事的脅威に脅かされているが、同時に金正日政権の突然の崩壊をも恐れている。崩壊した北朝鮮を併合すれば、自国の経済も破綻するだろう。
 韓国が経済的に発展したのに、北朝鮮の経済は劇的に弱くなった。大規模な洪水に見舞われたのと、2006年の核実験後の国連による制裁のために、この国は、食糧援助と石油の供給を必要としている。
 韓国高官によれば、北朝鮮のインフラを立て直し、共同経済地域を展開するという新しいプロジェクトを盧武鉉大統領は提案するかもしれない。
 大多数の韓国民は統一を望んでいる。しかし、最近の調査では、四人のうち三人は、統一のプロセスがもっとゆっくり動くことを望んでいる。
 「統一研究所」の経済専門家であるキム・ヤンユンは、北朝鮮の経済再建は、「分割払い計画に基づく統一と記述できる」とロイター通信に語った。「統一で一番重要なことは、両国の経済格差を取り除くことだ。」
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「北朝鮮、エルバラダイをいらだたせる」と題する『ヴェルト』紙の記事。

2007年03月15日 | 北朝鮮問題
「国際原子力機構」の事務総長モハメド・エルバラダイは、北朝鮮での彼の話し合いから早期に帰ってきた。北京の情報筋がそう語った。その前に、北朝鮮の原子爆弾計画の中止についての六者協議の際、もともと予期された北朝鮮の主要な交渉相手との会談は、つぶれていた。最高位の原子力査察官が北朝鮮に招かれたということは、北朝鮮が今回は核武装放棄について真剣であるということの明白な兆候であると思われた。事務総長も楽観的に金成日の王国へと旅だった。
木曜日に帰って来るという彼の計画に反して、エルバラダイ事務総長は、より早く北京に帰ることになり、そこで記者会見を行った。日本の共同通信社によれば、北朝鮮の金桂寛外務次官は、月曜日に北京で開かれる六者会談に準備するために、エルバラダイと会うには忙しすぎると「国際原子力機構」の報道官は述べた。
その代わりに、エルバラダイは、もう一人の外務次官キム・ヒュンジュンに会った。
一ヶ月前の北朝鮮核兵器計画の段階的解消について合意の後、エルバラダイは、2002年に国外追放された査察官の復帰と、IAEAと北朝鮮との間の関係改善にういて話すつもりだった。
[訳者の感想]北朝鮮が事務総長を招待すると言っておきながら、忙しくて会えないというのは、筋が通らないと思います。一種のブラフでしょうか。
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「北朝鮮は、韓国の大衆文化と戦おうとしている」と題する『ヴェルト』紙の記事。

2007年02月04日 | 北朝鮮問題
韓国の大衆向けドラマや映画やポップ音楽が北朝鮮国民に人気があることが、この共産主義国の官庁に警告を鳴らした。韓国の大衆文化の産物は、「エキゾチックな生活様式」という見出しに属していると韓国の通信社「ヨンハップ」は、ソウルの高位の政府官憲を引き合いに出して報道している。北朝鮮の役所は、今年、韓国のポップカルチャーの広まりに対する「心理戦争」を呼びかけた。
脱北者の間の世論調査によると、韓国製のビデオやCDは、電化製品と同様、中国経由で北朝鮮に密輸されている。ビデオプレイヤーやパソコンを所有している朝鮮人は、友人間でプログラムや映画を交換している。韓国から来た映画は、非常に人気があるので、好評だった復讐劇「復讐夫人への共感」の女主人公のセリフは、北朝鮮では折り紙付きになった。
それ以上に、北朝鮮の青年は、脱北者の証言によると、長い前髪や狭いズボンのような髪型や衣服の流行をマネしている。この傾向は、北朝鮮のエリート階級に限られず、都市に住む中流階級にも当てはまると『ヘラルド・エコノミー』紙は、報道している。政府は、市民が変化へのより強力な願望を感じることを恐れているとソウルの政府筋は述べた。このファクターは、もっと大きくなり、役所の見方によると、朝鮮国民の間の統一を失わせるかもしれない。
[訳者の感想]日本の新聞やテレビの報道では、北朝鮮国民の間で韓国の大衆文化が好まれているというような報道は余り聞かないので訳してみました。
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「北朝鮮につける薬はない」と題する『ヴェルト』紙の記事。

2006年11月29日 | 北朝鮮問題
対話についての対話で注目すべき点は二つある。第一に、アメリカのヒル国務次官補と北朝鮮の金桂冠外務次官とは同じテーブルに着いた。「同じ目の高さで」と金外務次官は強調した。ワシントンによって核保有国として承認されることと二国間協議が北朝鮮政府の心からの願いだった。ブッシュ政府は、ならず者国家にこの名誉を与えることを拒んできた。もっとも、ニューヨークの国連で非公式の対話はあったのだが。
第二の注目すべき点。平壌が今や交渉しようとしている外交上の成功は、ベールに覆われた事情の下で成立した。それは饑餓国家への石油輸出を減らした北京からのムチだったのか?それとも金融制裁を解除した中国からのアメだったのか?それともアメリカからの誘いの手段だったのか?というわけは、明らかに、米国も金融制裁についての対話を視野に入れているからである。そして彼らは今、貧民国家の代表と一つのテーブルに着いている。
とっくに知られていることが、記録されなければならない。それは、北朝鮮の核の野心につける薬はないということである。圧力は対抗圧力を産む。柔軟なプラグマティックだけが北朝鮮が核武装を止めるというほんの僅かな希望を持たせる。それは米国との二国間対話を含んでいる。
[訳者の感想]記事を書いたのはキルスティン・ヴェンク記者です。北朝鮮外交の主たる目標が米国との二国間対話であることを浮き彫りにした解説だと思います。
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「強硬派が北朝鮮の政策をコントロールしている」と題する『アルジャジーラ・ネット』の記事。

2006年10月31日 | 北朝鮮問題
国際関係の専門家達として、シ・インホンは、核爆弾を爆発させたという北朝鮮の発表がどれほど東北アジア地域にインパクトを与えたかについて、危機の解決を見出す見込みについてアルジャジーラ局と討論した。
アルジャジーラ・ネット:月曜日の爆発は東アジアの安全保証にどんな影響を持っていますか?
シ・インホン:非常に深刻な影響を持っています。第一に、それは北朝鮮とアメリカとの間の現在の対立を大いに増大します。米国が北朝鮮に対する行動や政策において遥かに厳しい路線を取るだろうという可能性があります。
米国は現在、北朝鮮に対する制裁措置をプッシュしています。米国とその同盟国、つまり日本は、彼らの個別的な制裁を集団的な国連の制裁へと拡大しようと試みています。
現在の状況は、また、日本の軍事力と自衛隊の派兵を拡大しようとしている日本のナショナリストを勇気づけるでしょう。
目下のところ、それは少数派の意見ですが、北朝鮮の行動は、日本における核の選択を議論しようと望んでいる人たちを力づけるでしょう。そして、これは韓国でも起こっています。韓国は「太陽政策」を放棄しなければならないかもしれません。
更に、中国と北朝鮮との関係は、両国に深刻な緊張がある点にまで到達しました。
過去においては、中国は、北朝鮮が責任ある行動をとるように励ましましたが、もし、関係が引き続き悪化するならば、それは北朝鮮の偏狭な行動に貢献するでしょう。
米国や日本の経済金融制裁だけでなく、中国と韓国からの制裁によって、北朝鮮は国際的孤立に直面するでしょう。そして、それは政権の機能麻痺や崩壊の機会を増すでしょう。
アルジャジーラ・ネット:このような地域の核武装のシナリオはどんなものになりますか?
シ・インホン:韓国や日本が短期間に核武装するとは私は思いません。しかし、長期的には、両国では、核武装に賛成する意見が増えるでしょう。
アルジャジーラ・ネット:北朝鮮はなぜ核実験をしたのでしょうか?
シ・インホン:第一の理由は、過去数ヶ月の間に、北朝鮮の国内政策は変化しました。米国が金融制裁を打ち出した後、彼らの政策の中の穏健な要素は終わったと思います。
アルジャジーラ:次のステップは何ですか?
シ・インホン:北朝鮮の非常に特殊な厄介な性格のせいで、また、関係諸国のことなる戦略的価値のせいで、問題は非常に難しくなりました。
制裁だけが問題を解決するとは私は思いません。過去に中国や韓国が採用したソフト路線も問題を解決するとは思いません。非核化された北朝鮮を手に入れる問題を解決する確実な道は、見えません。
アルジャジーラ:六者協議に復帰することは可能でしょうか?
シ。インホン:もし、われわれがリアリストであって、この状況がどれほど厳しいかを考えるなら、特に、米国が金融制裁を停止することが六者協議への復帰の条件だと北朝鮮が要求していることを考えるならば、近い将来における六者協議の再開が期待できるとは思いません。
[訳者の感想]中国の研究者の意見がどんなものか分かるインタービューだと思いました。
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「幸福な爆弾は、われわれにとって、悪いニュースではない」と題する『ガーディアン』紙のコメント

2006年10月18日 | 北朝鮮問題
 北朝鮮の核実験とその第2回実験についての準備の噂は、吹き荒れる冷たい風をアジアに送り込んだ。平壌は、国際的な弾劾の嵐に注意を払っていない。平壌は、国連のギャングばりの制裁を戦争の宣言であると特徴づけた。そしてもし米国あるいは日本が北朝鮮の船舶の臨検を始めるならば、金正日の政権は報復すると予想されている。
だが、少なくともブッシュ政府にとっては、北朝鮮のいわゆる「幸福な爆弾」は、完全に悪いニュースだとは言えない。実験は、「悪者国家」と大量破壊兵器の拡散についての警告を劇的にした。米国の政策が問題を悪化させたにしても。ワシントンの見解では、それは地域的戦略バランスを形成し直す機会を作り出した。
 コンドリーザ・ライス国務長官は、日本・韓国・中国・ロシアへの明らかな開始を求めて主発した。「北東アジアの大国にとって、北朝鮮の振る舞いは、われわれが共有している戦略的利害を明確にした」と彼女は述べた。「この地域のどの国もわれわれの共通の安全保障の重荷と利益とを分け合わなければならない。」ライス女史のメッセージは、特に中国に向けられている。中国は、その新興の超大国という地位が含む責任を引き受けなければならない。ワシントンの立場からすると、それは中国が伝統的な非干渉と非同盟への執着を終わらせることを意味する。北京がその匹敵する者のない影響力を持っている北朝鮮の場合には、それは中国が主導権を握っていることを意味している。
 米国は、北朝鮮の爆発で窓を揺さぶられた日本や韓国との防衛同盟にてこ入れする機会だと見ている。
日本はそれ自身の核兵器を製造すべきだという東京の最近の示唆に反対しながら、ワシントンは、安部晋三首相の新しい政府が日本の軍事的能力を拡大するのを止めようとはしないだろう。
 米国はまた北に対する韓国の「太陽政策」がやりすぎだったという見解を推し進めるのにこの機会を利用するだろう。増大する反米主義にもかかわらず、北朝鮮の好戦性は韓国人が米国との同盟と自分自身の行動を新たに眺めるように促した。「実験がわれわれの参加政策を再考しなけらばならない状況を作り出したというのは本当だ」と盧武鉉大統領は先週述べた。
 にもかかわらず、危機はライス女史やボルトン国連大使が信じているほど戦略的な分水嶺であることを証明しないかもしれない。北朝鮮の攻勢がそれに変化を与えなければ、韓国はそのアプローチを根本的に変更しないだろう。韓国は、平和共存とうまくいけば再統一にコミットしたままである。状況がエスカレートした場合、直接の被害を蒙るのはソウルである。
 中国の観点では、日本の軍事力の再興と日米同盟の強化とは、平壌よりも北京を目標にしている。ロシアと同様、中国は、米国が望んでいる厳格さで制裁を強化するようには見えない。
 「カーネギー基金」のジョシュ・クランチックは、中国が米国のアメと鞭の政策とは重要な点で異なることをするために独自の道を展開していると指摘した。それは最終的にはもっと有効であるかもしれない。ワシントンがテロリズムとの戦闘に焦点を当てていた間、中国は「ソフトパワー」の新たな弁護人として台頭するように外交政策を完全に定位させたとクランチックは言う。その「ソフトパワー」とは、外交的活動と文化的魅力と経済力の組み合わせであって、それが他の国を中国の指導に従うように説得するのである。
[訳者の感想]米国、中国が今回の北朝鮮の核実験を巡って、どのような外交政策を取ろうとしているのか良く分かる論説だと思います。筆者は、『ガーディアン』にしばしば寄稿しているサイモン・ティスダルです。
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「北朝鮮のロッケトテストに対する怒り」と題する『ヴェルト』紙の記事。

2006年07月06日 | 北朝鮮問題
ベルリン発:北朝鮮は、7発の相次ぐロケット発射によって激しい抗議を引き起こした。平壌の政権は、昨日、スカッド型短距離ミサイルとノドン型中距離ミサイルを発射し、しかも、テポドン2型長距離ミサイルも発射した。テポドン型は理論的には米国西部に達する核弾頭を搭載することができる。だが、ロケットは、全部、40秒後に、日本海海中に落下した。
国連の安保理は、昨日中にも決議草案を作成しようとした。常任理事国のメンバーではない日本は、すでに文書を準備していると米国のボルトン国連大使は述べた。日本は船舶、チャーター旅客機と官吏の入国禁止を命令した。ブッシュ大統領は、このテストを「挑発」であると非難した。これによって、北朝鮮は、1999年に締結されたロッケト打ち上げ停止の約束を破り、核開発計画についての6者協議への復帰に対する不満を誇示した。
韓国は、普段と違って、厳しく抗議し、軍事警戒態勢を強化した。北大西洋同盟と欧州連合とドイツは、テストを「無責任な挑発」と断罪した。北京は、「非常に憂慮している」と述べたが、外相の説明では、如何なる批判も行わなかった。「科学と政治」財団の東アジア専門家であるマルクス・ティテンの意見では、北朝鮮は、この実験で、核開発問題における自分の立場を強化しようとしている。
[訳者の感想]単なる脅しだけで実際は発射しないだろうといわれていましたが、外れましたね。
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「北朝鮮のミサイルは、発射されそうにない」と題する『ガーディアン』紙の記事。

2006年06月28日 | 北朝鮮問題
北朝鮮が長距離ミサイルに燃料を注入し、8年間に最初のテストの準備をしているという報道は、発射が一週間以上も延期された昨日、疑わしくなった。
6月18日の報道は、米国に着弾可能なテポドン2号ミサイルが燃料の注入を終わり、あらゆるシステムが発射に向けて完了したと米国高官が言ったと伝えた。米国、日本、韓国、オーストラリアは、発射すれば北朝鮮はますます孤立するだろうと警告した。
だが、もし、報道されたように、燃料が注入されたとしたら、現在までに発射されていたことは確かであると専門家筋は言う。北朝鮮で使用されているミサイルの燃料は、ロケットを腐食させやすい。「私の理解するところでは、燃料が余りに不安定である。数日の内に燃料は抜き取られなければならない」と昨年12月以来ブッシュ大統領のアジア問題のアドバイザーであるマイケル・グリーンは、言った。「燃料トラックは近づいたが、実際に注入されたかどうかは分からない。」
ワシントンにある「安全保障と国際研究のためのセンター」に勤務しているグリーン氏は、明白な発射準備は、衛星カメラに対するショーであったた可能性があると述べた。
「科学と国際安全保障研究所」は、今週、北朝鮮は4発から13発の核弾頭に十分なプルトニウムを持っているが、北朝鮮がテポドン2号ミサイルに取り付けるに十分な軽さの核弾頭を作れることを示唆する証拠は少ないと述べた。同研究所所長のデイビッド・オルブライトは、ミサイル発射の脅しは、平壌の核計画についての話し合いにおいて譲歩を引き出すために他の国々にパニックを引き起こすことを目的としていたと言った。
[訳者の感想]どうやらミサイル発射の準備をしているぞという脅しに終わりそうです。
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「専用列車と底上げ靴を履いたスターリン主義者」と題する『ヴェルト』紙の記事。

2006年06月24日 | 北朝鮮問題
シンガポール発:伝説によると、彼の誕生日には、空に二重の虹が架かった。だがそれが全部ではない。北朝鮮の国家公認の歴史家は、大胆に物語を作り続ける。1942年に金正日が生まれたと言われる聖なる白頭山の木造の家の真上に、幸運を約束する星が天空に輝いた。本来は「敬愛する首領様」、「永久の太陽の永久の息子」は、彼の父親が一時亡命していたシベリアで1941年にはすでに生まれていたが、この伝説は、金一家の個人崇拝に好都合に作られた。
 パーマネントをかけ、底上げの靴を履いたこの身長1.61メートルの小さな国家元首は、いつも太った腹につっぱった同じ灰色のブルゾンを着て、強ばった顔でカメラに向かっているが、この男は一体、何者なのか。閉鎖された国から外の世界に漏れてくる、多くの細々としたことや噂が積み重なって中庸を知らず、エクセントリックでちょっと気が狂ったように見えるこの男の奇妙な肖像を作っている。国民を飢えさせ、同時に莫大な予算を軍備に投入する情け容赦のないスターリン主義的な政権の頂点に立つ滑稽な人物。いずれにしても、核兵器庫を任せられるような人物ではない。
 特殊部隊の長として、彼は1970年代と80年代には、国際的なテロ活動の責任者であったと言われる。その中には、115人の犠牲者を出した1986年の大韓航空機の爆破テロがある。韓国の情報機関KCIAは、65歳の彼を情緒的に不安定だと言う。彼は女性とコニャックが好きだ。彼が所有しているハリウッド映画は、2万本に上るそうだ。一度、飛行機嫌いの金正日と専用列車でロシア国内を旅行したロシア大使は、車内の豪華な食事を賞めた。毎日、生きたロブスターが出されそれをシャンパンで流し込んだ。国際的な人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」は、北朝鮮では1990年代の食糧危機が繰り返されるかもしれず、200万人が飢えるだろうと予測している。
 「敬愛する首領様」は、自分の意図を曖昧にし、世界を不安と恐怖に陥れるために、非合理的な狂人の仮面の背後に顔を隠すただの俳優にすぎないということはありえる。なぜならば、他の信用できる人たちは、彼を狂人だとは見なしていないからだ。例えば、中国の元外相唐家センは、彼を利発だと言い、ノーベル平和賞を受賞した金大中元大統領は、
「洞察力のある男」だと言い、マデリン・オルブライト元国務長官は、北朝鮮の国家元首は、「情報をつかんでおり、決断力があり、真面目である」と言った。
 金正日は、1994年、国家元首であり党首であった父の金日成の後を継いだ。もともと彼は後継者だとは考えられていなかった。当時、北朝鮮の消息通は、政権は非常に短い時間で崩壊し、指導者は倒されるだろうと予言した。いくつかの政治的経済的危機は、悲観的な予想を裏書きするように思われた。だが、金正日は、驚くほど強靭だった。彼は国民を鉄の手で握っている。反対者は存在しない。その上、金正日は彼の父親の標語「先軍政治」を真剣に受け止めた。北朝鮮は武装に身を固めている。現在の軍隊は110万人の兵隊を擁している。それによって彼は絶えず隣人を脅かし、彼らの強力な同盟者(米国のこと)に手出しができないようにしている。
 この男は偏執狂で自分を過大評価している。彼の常套手段は、絶えず強固な北朝鮮の軍事力で脅したり、援助を要求することである。自分の交渉の立場を有利にするために、核武装計画と計画されたロケットのテストで、彼は世界の注目をひきつけた。彼は自分の国に意味を与えるためにポーカーをやったり、挑発したりしている。彼が本当に核武装とそれを輸送する潜在能力をもっているにせよ持たないにせよ、これまでそれで驚くほどうまくやってきたのだ。
[訳者の感想]ゾフィー・ミュールマン記者の記事です。この記事で、ヨーロッパでは、金正日がどのように見られているかが分かると思います。
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「アメリカ代表団、北朝鮮との会談について楽観的見通し」と題する『ニューヨーク・タイムズ』紙の記事。

2005年08月11日 | 北朝鮮問題
8月10日、ワシントン発:北朝鮮との六者協議に出席したアメリカ代表団の代表は、ワシントンが核非武装を解決する努力を妨げているという平壌の不満を無視した。北朝鮮の代表は、「意図の真剣さ」を見せたと彼は述べた。
ヒル国務次官は、来月には基本的原理について基本的合意に達するかもしれないと述べた。
「政策の変更は、アメリカ次第である」という火曜日の北朝鮮の代表団代表金桂寛のコメントを無視しているように見えた。
ヒルは、ワシントンの外国報道センターにおける主としてアジアの報道に関わる人々の前でのブリーフィングでコメントした。彼は、一日前にアメリカ人記者団に対して行ったコメントにおけるよりもより楽天的であるように見えた。
今日(8月10日)、彼は他の参加国つまり、米国、中国、ロシア、韓国、日本が北朝鮮が軽水炉を持つことを認めるならば、北を同意に引き込むことができるかもしれないという新しい推量を軽視した。
北朝鮮が、数年前に合意された協議内容を破った後では、平壌に対する完全な信頼を推し進めることは、ワシントンにとって困難であるとヒルは言った。しかし、彼は、もっと大きな問題は、参加国のどの国も、このような何十億ドルもかかる装置の建設費を負担する用意はないことであると示唆した。
韓国の代表団代表は、今日、自分は他の4ヶ国が北朝鮮に平和的な核計画を持つことを認めるように促すだろうと述べた。
「われわれの立場は、北朝鮮がその核計画を放棄することであり、彼らが主権国家として平和的な核計画を追求する道をならすように相違を調整することである」と韓国外務省の代表宋ミンスンは述べた。
エネルギー不足のせいで衛星から見ると夜は殆ど真っ暗な北朝鮮は、平和的核エネルギーを持つ権利があると主張している。
韓国の高官は、平壌が核兵器の追求を断念し、NPTの条項を尊重することにもう一度同意する場合に限り、北朝鮮の平和的核計画を支持することができると述べていた。
軽水反応炉は、米国にとって一つの問題を提起し、この議論を追求することは議論が拡散する危険があるとヒルは述べた。
「彼らが彼らの計画全体を取り除く必要があるというのがわれわれの見解である。この国は、平和的計画を平和的しておくことができなかった国なのだ。」
「誰も軽水炉の費用を払う覚悟はない」と彼は言った。
ヒル氏は、13ヶ月の中断後に開かれた13日間の協議において北朝鮮の論調について肯定的なメッセージを送ることに熱心であるように見えた。「協議に戻ろうとする意図が重要だ。何らかの前進をしたいという現実的な欲求がある」と彼は述べた。
米国は、進行中の二組の核協議に大きな関心がある。イランも北朝鮮も民間の核計画を保持すると主張している。先週、ヨーロッパ人は、アメリカの支持の下で、イランが厳密な監視の下に留まる限り、イランにおけるこのような計画を受け入れると提案した。
ワシントンは、北朝鮮に対するこのような計画には反対している。
この二つの協議の間に何らかの複雑な相互関係があるのか、北朝鮮はこの影響力を得るためにこれを利用しているのかと尋ねられて、ヒル氏は次のように答えた。「彼らは、それをしなかったのだから、それは仮定的なものである。」
ヒル氏は、ワシントンはその主権を尊重し、北朝鮮を攻撃する意図はないということを平壌に保証した。
どの程度、核合意に到達した場合、アメリカ側は、関係正常化に向かう用意があるのかと尋ねられると、ヒル氏は、「この核の障害が道から取り除かれるならば、われわれは正常化の道をかなり先まで進むことができる」と答えた。
[訳者の感想]ヒル国務次官補は、かなり楽天的ですが、どうも北朝鮮外交は一筋縄ではいかないような気がします。
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「米国、北朝鮮と会談」と題する『ニューヨーク・タイムズ』紙の記事。

2005年07月26日 | 北朝鮮問題
7月25日、北京発:アメリカと北朝鮮から来た交渉役は、今日、滅多にない私的会合を行った。これは北朝鮮の核危機について火曜日に開かれる六ヶ国の非武装会談に寄せられた高まる期待と重大な関心を裏書きしている。
クリストファー・ヒル・アメリカ代表は、彼の75分間に及ぶ北朝鮮代表との午後の会合を重要視していない。しかし、ヒル氏が二国間の会談を公的に認めたという事実だけでも、アメリカの新しい態度を示唆している。以前の会談では、アメリカは、北朝鮮とのいかなる私的議論も公的に認めることを拒否していた。
「われわれはただ親しくなり、われわれがどのように事態を見ているかを再吟味し、記録を比べようとしている」とヒルは、北朝鮮との会談に先立って記者団に語った。彼は会合を「ディスカッション」であると言い、実際の交渉は、北京西部の国営のゲストハウスにおける火曜日の形式的会談の開始とともに始まると述べた。
「われわれは非常に一生懸命仕事をして、何らかの進歩をすることを期待している」とヒル氏は付け加えた。
アナリスト達は、この一番新しいラウンドが、2002年10月に始まった核危機以来もっとも重大なものだと考えている。
北京における以前の三回の交渉は、行き詰まった。このラウンドは、北朝鮮が13ヶ月前にアメリカの「敵意」を非難して交渉のテーブルから立ち去って以来の会談である。
結果に対する圧力の強まったことによって、3日あるいは4日間行われた不完全な交渉という以前の形式は放棄される。ヒル氏は、自分は必要なら、北京に1ヶ月滞在するかもしれないと言明した。
最近数ヶ月間、アメリカは、北朝鮮に交渉の席に戻るように説得するためにいくつかの段階を取った。つまり北朝鮮に安全保障を与えること、北朝鮮が主権国家であると認めるという段階を取った。
かって北朝鮮を「悪の枢軸」に含めたブッシュ大統領は、最近ではアメリカは北朝鮮を攻撃しないと述べた。過去には北朝鮮の指導者金正日を見くびっていたブッシュは、最近の演説では彼の名前にミスターをつけて呼んだ。
北京人民大学の国際関係論担当のシ・インホン教授は、「米国は大きな貢献をした」と述べた。
しかし、他の多くのアナリスト達と同様、彼は200万キロワットの電力を供給することで北朝鮮のエネルギー不足を助けるという提案で会談へのきっかけを作った韓国の功績を評価した。
日曜日に北京で会談した韓国と北朝鮮の高官は、朝鮮半島から核兵器を取り除くという原則に同意した。
会談が成功するか、失敗するかは、九月の胡錦涛主席の最初のアメリカ訪問の際の米中関係に影響すると予測されている。
今年初め、中国は、北朝鮮に対する硬直した態度のゆえにアメリカを非難したが、ブッシュ政権は、北朝鮮がテーブルに復帰するように中国がもっと大きな圧力をかけるべきだ中国に注文をつけた。
「中国は、もし何も起こらなければ、アメリカはもっと強硬な路線をとるだろう」とシ氏は言う。
会談が駄目になると北朝鮮が核計画を強化し、それが東アジアに軍拡競争をもたらし、それによって日本が独自の核兵器を開発することを中国政府はもっとも心配していると、シ氏は言った。「それは中国にとっては悪夢だ。」
クリントン大統領の下で国家安全会議のアドバイザーを務めたケネス・リーバーソールは、会談は難しくなるだろうと予測している。一番うまくいっても、北朝鮮の非武装に到るロード・マップを作るための真剣な交渉をどうやってつづけるかについての合意だろう。
リーバーソール氏は、困難の責任はブッシュ政府の以前の強硬路線にあり、それが行き詰まりを生じて、北朝鮮に核計画を拡大する時間を与えたのだと述べた。彼によると、北朝鮮は、3,4年前には原爆一個か二個分の核物資を持っていたが、現在は原爆10個分の核物質を持っている。
「北朝鮮が10個の核兵器か、10個の核兵器のためのプルトニウムを持っている世界は、心配でたまらない」とリーバーソールは言った。
[訳者の感想]拉致問題も重要ですが、やはり、核問題を解決することを第一に考えるべきだと思います。
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