バグダッド発:2月24日、イラク政府は、バグダッドとその周辺における殆ど24時間の外出禁止令で、イスラム教宗派の間のこれ以上の暴力行為の増大を防ごうと試みた。午後の4時まで首都とそれに接するディジャラ、バビル、サラヘディン州の市民は、家に留まらなければならない。中心部の道路は殆ど人気がなくなった。しかし、市の周辺部では、衝突が起こった。警察の報告では、バグダッドでは、一晩に20人が殺された。明らかに目標を定めた行動で、過激派は、24日朝、バグダッドのある場所で3人のシーア派住民が殺された。そのうちの一人は女性である。
外出禁止令は、夜間から午後四時まで延長された。この異常な措置の目標は、更なるテロ攻撃の可能な目標であるモスクの参詣を人々に思いとどまらせることである。夕方20時からは、再び夜間の外出禁止令が施行される。水曜日と木曜日には、テロ攻撃で、バグダッドとその周辺では、約200人が殺されたが、その大部分はシーア派住民である。それに先立って、シーア派信者にとって重要なモスクである、サマラの「黄金のモスク」が攻撃された。
宗教的指導者達は、シーア派とスンニー派の信者に統一するように呼びかけた。バグダッドの最大のスンニー派のモスクのイマムであるアフメド・ハサン・アル・タハは、サマラのテロ攻撃を断罪した。影響力のあるシーア派の政治家アブドル・アシス・アル・ハキムは、サマラのテロリストはイラクのスンニー派を代表していない断言した。彼は失墜したフセイン元大統領とアルカイダの追随者に行為の責任があると述べた。
外出禁止令にも関わらず、バグダッド南部では戦闘が行われた。それは明らかに過激なシーア派民兵とスンニー派の間の衝突であった。首都のサイディジャ地区では、住民によると、過激派は、夜中に撃ち合いを演じた。この地区では、両方の宗派の住民が直接隣り合って暮らしており、そのために繰り返し緊張が高まっている。
過激なムクタダ・アル・サドルの指揮下にあるシーア派民兵の牙城である首都のサドル・シティでは、人々は外出禁止令を無視して、民兵に促されて何千人もモスクに流れ込んでいる。サドル師と他のシーア派指導者は、平静を保ち、秩序を守るように要求している。だが、彼らの民兵は、多数、武装して街頭を闊歩しており、自分たちで勝手に道路を封鎖し、治安警察の命令を意に介さない。
バグダッド南西のラティフィア地区では、過激派は、シーア派家族の家に押し入り、男性2人と女性1人を殺し、子供2人が負傷した。前日、過激派は、同様の手口でスンニー派の女性1人を殺した。
これからの展開にとって重要なのは、治安警察が外出禁止令を維持し、政府の権威を保つことに成功するかどうかである。少なからぬ兵士と警官は、彼らが本来暴行を阻止すべき民兵のメンバーであった。13万名の兵士を擁するアメリカ軍は、引き続き背後に退いている。
「もし、事態が進行すれば、内戦が起こるだろう。そうすると人々は武器をもってベッドに入る事態になるかもしれない」と街頭に現れたわずかな市民の一人は言った。交通警官のアハメド・モージエは、このような見通しを恐れている。「どうして、内戦なんか起こるのか?私はシーア派だが、妻はスンニー派なのに。内戦になったら、私達は前線をはさんで対立することになる。」
シーア派連合の代表が言うには、「数十年のサダム・フセインの独裁政権と過去数ヶ月のテロ攻撃の後で、怒りと復讐と底知れない不信に基づく爆発を引き起こすには、ちょっと火花があれば十分だ。」事態は急速にコントロールできなくなるかもしれない。攻撃が更に続けば、シーア派を押しとどめるものは何もない。イラク南部でシーア派が多数を占めるバスラのような他の地域では、人々は、週末のために普段どおりの準備に取り掛かっている。すべては、正常な印象を与える。シーア派の聖職者は、金曜日の礼拝にはモスクがいっぱいになることを期待すると言った。
[訳者の感想]どうもシーア派とスンニー派の対立はのっぴきならないところまで来たようです。イラク政府は、どうやって両派を自制させることができるのでしょうか。内戦になったら、アメリカ軍は撤退せざるを得ないのではないでしょうか。クルド人地域はどうすうるのでしょうか。
外出禁止令は、夜間から午後四時まで延長された。この異常な措置の目標は、更なるテロ攻撃の可能な目標であるモスクの参詣を人々に思いとどまらせることである。夕方20時からは、再び夜間の外出禁止令が施行される。水曜日と木曜日には、テロ攻撃で、バグダッドとその周辺では、約200人が殺されたが、その大部分はシーア派住民である。それに先立って、シーア派信者にとって重要なモスクである、サマラの「黄金のモスク」が攻撃された。
宗教的指導者達は、シーア派とスンニー派の信者に統一するように呼びかけた。バグダッドの最大のスンニー派のモスクのイマムであるアフメド・ハサン・アル・タハは、サマラのテロ攻撃を断罪した。影響力のあるシーア派の政治家アブドル・アシス・アル・ハキムは、サマラのテロリストはイラクのスンニー派を代表していない断言した。彼は失墜したフセイン元大統領とアルカイダの追随者に行為の責任があると述べた。
外出禁止令にも関わらず、バグダッド南部では戦闘が行われた。それは明らかに過激なシーア派民兵とスンニー派の間の衝突であった。首都のサイディジャ地区では、住民によると、過激派は、夜中に撃ち合いを演じた。この地区では、両方の宗派の住民が直接隣り合って暮らしており、そのために繰り返し緊張が高まっている。
過激なムクタダ・アル・サドルの指揮下にあるシーア派民兵の牙城である首都のサドル・シティでは、人々は外出禁止令を無視して、民兵に促されて何千人もモスクに流れ込んでいる。サドル師と他のシーア派指導者は、平静を保ち、秩序を守るように要求している。だが、彼らの民兵は、多数、武装して街頭を闊歩しており、自分たちで勝手に道路を封鎖し、治安警察の命令を意に介さない。
バグダッド南西のラティフィア地区では、過激派は、シーア派家族の家に押し入り、男性2人と女性1人を殺し、子供2人が負傷した。前日、過激派は、同様の手口でスンニー派の女性1人を殺した。
これからの展開にとって重要なのは、治安警察が外出禁止令を維持し、政府の権威を保つことに成功するかどうかである。少なからぬ兵士と警官は、彼らが本来暴行を阻止すべき民兵のメンバーであった。13万名の兵士を擁するアメリカ軍は、引き続き背後に退いている。
「もし、事態が進行すれば、内戦が起こるだろう。そうすると人々は武器をもってベッドに入る事態になるかもしれない」と街頭に現れたわずかな市民の一人は言った。交通警官のアハメド・モージエは、このような見通しを恐れている。「どうして、内戦なんか起こるのか?私はシーア派だが、妻はスンニー派なのに。内戦になったら、私達は前線をはさんで対立することになる。」
シーア派連合の代表が言うには、「数十年のサダム・フセインの独裁政権と過去数ヶ月のテロ攻撃の後で、怒りと復讐と底知れない不信に基づく爆発を引き起こすには、ちょっと火花があれば十分だ。」事態は急速にコントロールできなくなるかもしれない。攻撃が更に続けば、シーア派を押しとどめるものは何もない。イラク南部でシーア派が多数を占めるバスラのような他の地域では、人々は、週末のために普段どおりの準備に取り掛かっている。すべては、正常な印象を与える。シーア派の聖職者は、金曜日の礼拝にはモスクがいっぱいになることを期待すると言った。
[訳者の感想]どうもシーア派とスンニー派の対立はのっぴきならないところまで来たようです。イラク政府は、どうやって両派を自制させることができるのでしょうか。内戦になったら、アメリカ軍は撤退せざるを得ないのではないでしょうか。クルド人地域はどうすうるのでしょうか。