海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「株取引の専門家は、ユーロに対する集中攻撃があったと推定」と題する『ヴェルト・オンライン』の記事。

2010年05月09日 | 国際経済
ヴェルト紙日曜版:ミュラーさん、あなたはちょうど講演を終えたところです。テーマは恐らく自然と生じたでしょうね。それとも?
ディルク・ミュラー:当然です。木曜日のダウ平均の暴落は人々を驚かせました。彼らは何が起こっているのか理解したいと思っています。
ヴェルト紙:あなたが助けてくれると私たちも思っていました。
ミュラー:原因については、いろいろ推測できます。タイプの打ち間違えが原因だというのは、あり得ないですね。それに対する安全措置は厳しすぎるぐらいですから。どのトレーダーにも彼がビジネスができる限度があります。一定の取引量以上は四つの目で確かめるという原則なしには何も起こりえません。市場は、1987年の大暴落以来常に学習しています。
ヴェルト紙:原因はおよそ捜査されるのでしょうか?
ミュラー:われわれは何も知り得ないということはあり得ますね。だが、一つのことだけは、私は確実に知っています。われわれがユーロ圏での国家破産や通貨圏での暴落について議論している最大限可能な神経質な領域でこのような前例のない暴落が起こったとすれば、それは絶対、偶然ではないのです。
ヴェルト紙:それを聞くとちょっと陰謀説臭く聞こえますね。そのことをもっと詳しく説明してもらえませんか?
ミュラー:アングロ・サクソン圏から、ユーロに対する集中した攻撃が起こっています。それが投資家達を不安にするはずです。米国の銀行は、スペインの支払い能力とユーロ圏からのドイツの脱退についての噂でもって、信頼を駄目にしました。救済案が既に出来上がりつつあるのに、格付け会社の「スタンダード&プーアズ」は、ギリシャの借金を「危険」のレベルにまで引き下げました。
ヴェルト紙:格付けは、ギリシャの経済状態の反映です。
ミュラー:「スタンダード&プーアズ」社は、マクグローヒル財閥に属しています。その会長は、ハロルド・マックグロー3世は、ジョージ・ブッシュ前大統領の顧問でした。米国政府が認めなければ、S&Pは、何も出来ないはずです。
ヴェルト紙:陰謀論者は、政府に操縦されている株式市場介入部隊「プランゲ防衛チーム」(PPT)が存在するという主張をしています。あなたの意見では、このPPTが木曜日に株価暴落の後、奇跡的で急速な回復のさいに介入したのでしょうか。
ミュラー:この場合は私はそう思いませんね。私たちが持ったのは古典的な売り急ぎであり、しかも極端な売り急ぎです。多くの市場参加者達はこのような状況を待っていたのです。株価暴落の一部は、引き起こされた限界売り
に原因があります。・・・・(中略)
ミュラー:私たちが長く劇的な下降運動の始まりを見たのではないかと私は恐れています。非常に悪くなると、われわれは、まもなく第二のリーマンショックを蒙るでしょう。当時は銀行だけが問題でした。今度は、国家全体が問題なのです。ダックスが2009年初めの下値以下に下がるということは、理論的に考えられます。投資家達は、来月に対する戦略をはっきりさせるためには、今週の週末を利用すべきでしょう。
ヴェルト紙:あなたは具体的に何を薦めますか?
ミュラー:現在、値打ちのある商品を買う人は、どうやって自分がそれを売りオプションによって確保するかをよく知っているべきでしょう。ユーロに代わる通貨としては、スイス・フランとかノルウエー・クローネが買い得かもしれません。
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