海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「日本の野菜は、放射能で汚染されている」と題する『グリーンピース』の記事。

2012年10月12日 | 日本の政治と経済
2011年4月7日にインターネット上に発表された少し古いが重要なニュースです。
日本で行われたグリーンピースの専門家の独自の計測の結果、福島県内の立ち退き範囲外にある南相馬市で収穫された野菜が高度の放射能を帯びていることが分かった。住民が曝されている健康リスクと日本政府の欠陥のある情報政策とは重大である。
1)警戒区域外での測定
「国際グリーンピース」の専門家チームは、半径20キロと定められた警戒区域の外で、独自に放射能測定を行った。
その結果、ホウレンソウと他の種類の野菜から、明らかに政府発表よりも高度の放射能が検出された。ホウレンソウでは、1キログラムあたり、7万から8万ベクレルの放射能量が検出された。日本の文科省の調査では、この放射能量のうち20%から30%はセシウム137から出ているとされている。もっとも日本政府の公表した人体に対する安全な放射能量の限度は、野菜1キログラムあたり、500ベクレルと定められているのだが。
(中略)
2)日本政府は、情報提供を怠っている。
われわれが汚染されたホウレンソウを見つけた畑の女性の所有者は、自分が収穫した野菜類が健康に危険なほどの放射能を出しているという情報はどこからも貰っていないと言った。
3)安全性の保証は十分でない。
南相馬市のあちこちで放射線量を測定した結果、場所によって1時間あたり4.5マイクロシーベルトの放射線量が確認された。
これは南相馬市内にある公的測定機関の公表している1時間あたり0,7マイクロシーベルトを遙かに超えている。
グリーンピースの専門家たちは、「半径20キロの警戒区域の外側でのわれわれの測定値は、重大な健康障碍につながる」と述べている。しかし、現在、警戒区域より外の地域では、人々は自分の家で普通に生活している。
4)警戒区域の範囲は、拡大されなければならない。
われわれの測定値に24時間で曝されただけで、安全だとされる年間被曝量限度の最大値に達する。
「この被曝量から見て、福島第一原発の周囲の警戒区域の範囲は、もう一度考え直されなければならない」と専門家ヤン・ファン・デ・プッテは述べた。
(訳者の感想)
「ウイキベディア」で調べたところ、「ベクレル」というのは1秒間に何個の原子核が崩壊しているかを表す単位で、シーベルトは、放射能を持つ物質が1時間に出す放射線量だそうです。一年半前に確かにこんな記事を読んだなという記憶があります。当時、政府が情報操作をしたようだという疑念は晴れません。
コメント
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