海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「日本の性奴隷問題についての七つの質問」と題する『外交政策』誌の記事。

2007年04月15日 | 日本の政治と経済
外交政策:日本が慰安婦あるいは性奴隷を利用したということが、第二次大戦終結から60年以上経っているのに、なぜこれほどトピックスとして突出するのですか?
カーティス:それが突出するわけは、現在の指導層が、自分たちは戦時中の間違った行為に対して十分に謝罪したと考えているからです。彼らはこの問題でこれ以上こづき回されたくないのです。
外交政策:2005年に、中国では「南京の虐殺」を誤魔化した問題のある日本の教科書を巡って、うまく操られた怒りのように見えるものが噴出しました。それは同じトピックスで、第二次大戦中の歴史的な誤りでしたが、(慰安婦問題に対する)中国の反応は今度は弱められていました。
カーティス:第一に、これは別の問題です。ですが、変わったのは、中国の戦略が変わったことです。彼らは両国関係の妨げになるこの歴史上の問題を避けようとしています。
更に日本と大きな問題を構えることは困難です。何らかの仕方で、この問題で米国と一緒になることは困難です。中国人達は、自分たちの国内的発展に焦点を当てたいのであって、彼らの対外関係に関する問題によって注意をそらされたくないのです。彼らは日本の安部首相が首相になるやいなや、北京に来たことを評価しています。彼が靖国神社に参拝しない限りは、--それは前任者の小泉首相に関して最大の問題だったのですが、--彼らはこれらの歴史的争点を控えめに扱おうとしてます。そういうわけで、小泉の在職中にしたのとは非常に異なる取り扱いをしているのです。いずれにしても、慰安婦問題は、中国にとってはそんなに大きな問題ではありません。それは韓国人にとっては、もっと大きな問題です。
外交政策:最後の点を取り上げると、アジアにおけるよりも、米国で慰安婦問題に対してもっと多い反応があったように見えます。米国議会はなぜ日本と中国と韓国との間の議論であって、米国には無関係な議論に割り込もうとしたのでしょうか。
カーティス:カリフォルニア州選出の議員であるマイク・ホンダが推薦した下院の決議がアメリカが直接には関係のない問題について扱っているというのは本当です。それはアジアの女性に日本兵との性交渉を強いたという問題です。ですが、これらの女性達が売春を強いられたのではないと言うことによって、日本の首相がまるで彼が戦時中の日本軍の行為を弁護するかのように聞こえたとき、韓国系アメリカ人や中国系アメリカ人やこの問題に直接利害を持つ他の人々を怒らせただけでなく、人権や女性の権利に関心を持ったすべての人たちを怒らせたのです。日本の首相と指導者達は、想像できる限り最悪の仕方でこの問題を扱いました。もっと最近、安部首相は、日本の首相として自分はこの女性達の苦痛を感じるということによって、また、1990年に河野官房長官によってなされた言明を再確認するということによって、損害を軽くしようとしました。
外交政策:それで十分ですか?
カーティス:この時点で何が十分か私には分かりません。なぜならば、状況は本当にとても険悪になったからです。これらの保守的日本人は、性的サービスをするように日本政府に強制された女性と仲介業者によって何らかの仕方で募集された女性との間に線を引いてます。彼女らを募集するのに仲介業者が使われたのか?多分そうでしょう。軍はこれらの女性のある者を直接強姦し、自分たちで彼女らをリクルートしたのでしょうか?きっと、そうだと思います。日本政府は、日本軍が強制的にこれらの女性をリクルートしたということを確証する書かれた証拠はないと言っています。だが、16人の元慰安婦の証言があるのです。これは、日本にとって可能な限り最悪の争点です。彼女らは日本政府の恐るべき行為を弁護するように見えることは何も言うことができません。どこの誰でも同情的になってくれることを期待しているのです。日本の保守層の余りに多くは、この問題をそれ自身の目的のために、宣伝しているのは、彼らが「左翼アメリカ・メディア」と呼ぶものだと確信しています、「それ自身の目的」が何であるかは彼らは言わないのですが。そういうわけで、これが日本のイメージにとってどれほど悪いかについて多くの自己欺瞞が起こっています。
外交政策:最近の世論調査では、首相になった6ヶ月前よりも安部首相の支持率が35%まで下がっています。なぜ彼はそんなに不人気なのですか?
カーティス:公衆は彼が日本の国内問題について何を知りたいと思っているのか、それをどうしたらいいと思っているのか確信が持てなかったからです。公衆は、健康保険や年金や所得税や子供の教育のような事柄に関心を持っている。彼の政策が何であるかは、明らかでありません。その上、小泉の過激なアプローチの後で、安部が普通の政策に後戻りするという感覚があります。それは古いやり方です。安部首相には自分自身の内閣を管理する指導力が本当にありません。これらすべてが彼の支持率低下に貢献しています。(以下省略)
[訳者の感想]どうしてアメリカ議会で突然、慰安婦問題が議論になったのか、その理由を知りたいと思いって翻訳してみましたが、どうも良く分かりません。日本が6者協議で北朝鮮に対して拉致問題の解決を要求し続けていることに対して、日本は戦争中にもっと沢山の慰安婦を拉致したではないかと言いたい人たちがアメリカにいるのだろうと推測されます。
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1 コメント

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二枚舌 (yosi29)
2007-07-28 21:52:10
慰安婦問題は、アメリカで唐突に表れたわけではありません。マイクホンダ氏は、長年非難決議の採択を求めてきました。問題は、阿部氏が二枚舌の政治家であるとアメリカで評価された事だと思います。
慰安婦問題は、軍隊が軍政上必要とみなす悪行である事を、認識して非難できない所に問題があると思います。アメリカ軍であろうと、韓国軍であろうと、十字軍であろうと、ジハド軍であろうとおなじです。
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