海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「日本、TPPに参加」と題するThe Economistの記事

2011年11月18日 | 日本の政治と経済
(前略)
「日本はTPPに参加することに関心がある」という野田首相の11月11日の声明は、非常に大胆な動きであった。署名することは、日本における劇的な変化を意味するだろう。この国は、米に800%の関税をかけ、日本に送られるアメリカ車1台に対して、日本車65台を輸出しているのだから。野田首相の動きは、また、TPPの展望を変えることもできるだろう。世界の指導的な三つの経済の内、二つが結びつくことによってだけでなく、他の国々に衝撃を与えるからだ。彼が関心を表明するまで、カナダとメキシコは傍観していた。故意か故意でないか分からないが、野田首相は、重商主義的日本を、労働以外のすべての自由な動きがテーブルに載っている貿易協定の中心に突っ込んだ。
 巨大な障害が野田首相の前に立ちはだかっている。彼は去る9月に民主党内で争いあっている会派の調停者としての役割を自分でかって首相になった。これらの会派の多くは、TPPに反対している。
多数の国会議員を後援している農業団体は、それが日本から米の伝統を奪うだろうと主張している。医師たちは、日本の評価されている医療制度のリスクを警告している。社会主義者たちは、TPPをワシントンが主導する中国に対する非難だと見ている。中国自身は、東アジア貿易協定を成立させようと思っている。
ホノルル会議以来、野田首相は、自分のメッセージを薄めることで、抗議を申し立てている人々に迎合した。サミットの写真でオバマ大統領の隣で満面に笑みを浮かべた後で、彼は、ホワイトハウスがあらゆる商品とサービスを交渉のテーマにするというように自分の意図を過大に表現したと抗議した。しかし、世論調査は、日本がこの問題でリーダーシップを必要としていることを示唆している。(後略)
(感想)野田さんなかなかやるではないか、というのが私の感想です。
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