海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「温家宝首相、ハルビン市を視察」と題する『ヴェルト』紙の記事。

2005年11月27日 | 環境問題
ハルビン発:温家宝首相は、毒物流出後飲料水が供給されなくなったハルビン市を訪問し、住民に援助を約束した。化学薬品事故の調査があるはずだと首相は述べた。
国営のメディアによれば、兵士と労働者は、給水再開後に水道水が飲めるかどうか確認するはずである。特に特別の濾過装置が投入される予定である。
数日前、松花江上流で起こった化学薬品工場の爆発事故の際、約100トンのベンゼンや他の化学薬品が河に流れ込んだ。それゆえ、数日来飲料水の供給が停止されている。発ガン物質であるベンゼンの濃度は、11月26日には再び許容度以下に下がった。一日前には、有毒物質の濃度は、許容される濃度の30倍に達していた。
李肇星中国外相は、中国駐在のロシア大使に対して遺憾の意を表すと共に、状況について情報を与えた。更に李外相は、国連の環境計画に対しても詳細を知らせたと国営の新華社通信は伝えた。
中国政府は、隣国に対して絶えず事態の推移について情報を与えるとロシアに対して述べた。隣接するロシアのハバロフスク州は松花江が注ぐ黒竜江の沿岸にあり、黒竜江の両岸にすむ何十万人かの住民に対する危険について憂慮している。
過去数日間、この事故を批判的に追跡した中国のジャーナリスト達は、編集部が彼らの報道は行き過ぎていることを指摘したと断言した。新華社の報道を基本にするように期待されている。しかし、また、国営の通信社も最後には批判的な報道を行った。
「真実を述べることが公的危機の扱い方の前提だ」とあるコメントは述べている。これまで、中国は事故、疫病の発生、あるいは社会問題にはいつもベールを被してきたと非難されている。
[訳者の感想]今回の事故については、中国の報道はかなりオープンになったようです。
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