とりあえず一口馬主の楽しいこと

気合の出資馬応援と飲み食い! たま~に趣味の話題など。。(^^ゞ

【ディメンシオン】本当にありがとう! いつの日か産駒で重賞を!!

2020-09-08 05:38:25 | 殿堂馬

約3年半にわたり活躍してくれたディメンシオンが9/2に登録抹消となり、クラブから報告がありました。

 

引退レースが終わり、正式な通知もアップされ、ようやくディメンシオンの引退が実感を伴ってきた感じです。彼女についての思い出を書き出すと長くなり過ぎるので、本当にかいつまんでまとめてみたいと思います。

まず、初めて本馬に出会った2015年10月の展示会で私が抱いた感想は、「馬体そのものに見る者を圧倒するような迫力があるわけではないが、牝馬ながらも腹袋がしっかりとしていて線の細さはなく、お尻周りのボリューム感もなかなか立派。 顔つきや立ち居振る舞いには“いかにも何かをやってくれそうな雰囲気”がある」というものでした。*[募集馬展示会報告(1)]ミスペンバリー’14・出資決定!

正直、あの頃は前年に出資した半兄マグナムインパクトの印象が強烈過ぎて、「悪くないけれど兄ほどではない」と感じていたように思います。それでも腹を括って(展示会終了後に)空港へ向かうバスの中で申込書を書いたのは、木村さんがものすごく手応えを感じているのが伝わったからです。いやホント、あの時は(いまだにそうですが)本当にお世話になりました(^^ゞ

ディメンシオンがデビューをしたのは2017年3月11日、阪神芝1800mの未勝利戦でした。いろいろあってデビューは遅くなりましたが、経験馬相手にスタート後掛かりまくっても2着を確保した内容を見て、うまく競馬を覚えたらかなりのところまで行けるかも…との感触が掴めたレースでした。*【ディメンシオン】素質の高さ確認完了! 阪神5R・2着

ところがその後は脚元に不安が出てしばらくお休み、初勝利を挙げた2戦目は4か月後の7月8日…。今思うと、当時からなかなかうまく軌道に乗れないもどかしさがある馬でした。ただしレース内容は(パドックでのテンションの高さ、スタート後の掛かりグセはさて置いて(^^;))先行して直線で危なげなく抜け出す横綱相撲、力の違いをハッキリ感じさせてくれました。【ディメンシオン】力が違い過ぎて(^^ゞ 中京3R 3歳未勝利・優勝!! *【ディメンシオン】結構なところまで行ける馬(^^) @関係者コメント

デビュー3戦目は夏休みを挟んだ9月16日、大雨の阪神競馬場。その日は広尾TCのイベントで現地観戦をしたのですが、初の2000m戦と重馬場に泣かされてまさかの9着敗退…。現地でドッと疲れが出たのは酸っぱい思い出です。実はその時の経験があるので、最後までディメンシオンが重馬場得意とは思えない部分があったんですよね。。それと、期待に胸を躍らせながら食べた阪神競馬場のかすうどんと傷心のうちに新大阪駅で食べた京風牛カツの味、どちらも忘れられないなぁ…。 *【ディメンシオン】雨中の完敗… 6/16阪神12R・9着 *栗東近郊牧場見学ツアー・ブレイクタイムグルメ in阪神競馬場&新大阪駅

想定外の大敗という痛い思いもしながらですが、デビュー4戦目の柏崎特別では一変して重馬場の中での見事な快勝劇、あてにしにくいところはあるものの力を出せばアッサリ勝つという『強いけれど難しい馬』との評価が少しずつ定まっていったように思います。 *【ディメンシオン】10/29新潟12R 柏崎特別、横綱相撲で快勝!

そんな『難しい』部分を具体的に言うと『テンションの高さと折り合い』、この二点だったと思います。特に若い頃は折り合いが相当に厄介な課題になっていて、私なんぞは「いっその事逃げ馬にしたら…」などと考えたこともありました。まあ、逃げ馬になる話は単なるネタとしても、それぐらい能力をどう引き出すかが難しい馬になっていたのだと思います。

その後3勝目を挙げるまでに8ヶ月以上の時間が掛かったのも、そういう難しさがあったからこそ…。その証拠に2018年7月7日の中京8R、牝馬限定のマイル戦では力の違いを見せつける快勝劇。要するに、まともに走れば1勝クラスにいるような馬ではなかったんですよね。 *【ディメンシオン】馬場関係なしの強さ\(^O^)/ 中京8R・優勝!

そして4歳の夏を迎えたディメンシオンはようやく本格化の時を迎えることになりました。中京の500万条件戦を勝ったあと、8月11日新潟の三面川特別、少し休んだ秋初戦、10月20日京都のトルマリンSを勝って何と見事な3連勝、一気にオープン馬にかけがってくれたのです! *【ディメンシオン】連勝で1000万卒業! 新潟9R三面川特別・優勝 *【ディメンシオン】強いぞっ\(^O^)/ 10/20京都 トルマリンS・優勝! *【ディメンシオン】状況次第でターコイズS(G3)へ! @関係者コメント

特に3連勝目となったトルマリンS。準オープンの芝1800m戦で折り合いよくレースを進め、直線で楽々抜け出す余裕の勝利は今見直しても『勘違いしそうになる』ほどの強さだったと思います。まあ、トルマリンSは1000m通過が58.1秒と流れていましたし、結局のところ、クラスが上がって前半のペースが速くなることで『折り合いの課題が何となく解決する』というオチだったワケです(^^;)

小休止を挟んだあと、オープン入り後の初戦となった12月15日中山のターコイズSは、着順は5着ながらもかなり強い内容でした。すでにターコイズS前に陣営からは翌年のヴィクトリアマイル挑戦プランも明らかにされていて、ここからの1年がディメンシオンにとって最高の舞台になると誰もが信じていたと思います。 *【ディメンシオン】よく頑張った!! 中山11R ターコイズS・5着 *【ディメンシオン】悲観なく来年が楽しみ!(^^) @関係者コメント

ところが年末年始の休み明け、ヴィクトリアマイル出走に向けたステップとして選んだ2月の京都牝馬S、その出走直前に挫石で出走を回避せざるを得なくなったのが、微妙に運に見放されていくきっかけになってしまいました。あの時は状態も良く、当時主戦だった福永騎手も自信ありげなコメントをしてくれていて、最低でも賞金加算はできると考えていただけに…。 *【ディメンシオン】準備万端! 2/16京都牝馬S(G3)・出走確定 *【ディメンシオン】一発狙える! 2/16京都牝馬S(G3)・枠順&予想 *【ディメンシオン】交突による挫跖のような症状、放牧立て直しへ

結局はヴィクトリアマイルもパスとなり、思いのほか長い4ヶ月の休養に入ったわけですが、復帰戦となった米子Sでも不可解な完敗を喫してしまうなど、それまで良かったリズムが完全に狂ってしまった気がします。あの挫石さえなかったら、京都牝馬Sからヴィクトリアマイルの流れが予定通りだったなら…。競馬にタラレバは禁物ですが、今思い出しても残念無念な出来事でした。 *【ディメンシオン】VM出走は断念!? 騎乗開始は早くても来週以降… *【ディメンシオン】今週は藤原調教師の直々コメント *【ディメンシオン 】負けちゃった(・・;) 6/16阪神 米子S・7着

改めてディメンシオンの戦績をチェックしてみると、出走を取り消した19年2月の京都牝馬Sまでに10戦5勝、6月に米子S復帰してから10戦0勝の合計20戦5勝となっています。簡単に言ってしまうとオープンに上がってからは一つも勝てなかったわけですが、それが彼女の限界でなかったことは(少なくとも私は)明らかだと思っています。

実際、G2・阪神牝馬S3着、G3・京成杯AH2着、キーンランドカップ3着、関屋記念4着など、牝馬の枠にとらわれずに重賞で上位を賑わせてくれたのは、これはオープンでも勝つだけの実力がなければできない芸当だったでしょう。 *【ディメンシオン】あと少しっ! 8/11新潟 関屋記念(G3)・4着 *【ディメンシオン】よく頑張っている! @関係者コメント

私が後半10戦の中で特に印象的なレースだと思うのは19年9月8日の京成杯AHです。2着に終わったあのレースは1000m通過が55秒台の超ハイペース。逃げたトロワゼトワルの大駆けにあってしまったのは不運ですが、ハイペースを先行して牡馬勢を抑えきる素晴らしいパフォーマンスだったと思います。何しろ中山マイルの走破時計が1分30秒9ですから、これは(馬場条件はあるにせよ)スピードと地力がなければ出せないタイムだと思います。 *【ディメンシオン】踏ん張ったっ!! 9/8中山 京成杯AH(G3)・2着 *【ディメンシオン】やはり、素直に嬉しいです。。(^^) @関係者コメント

ただしどうなのでしょうか、個人的にはこのマイル戦1分30秒台の大激走が大きな負担となってしまい、その後のパフォーマンスに少なからず影響した面もあるのかなぁと…。

もちろんこれは私個人の印象なのですが、京成杯AH2着以降のレースにおいては、一気に突き抜けて勝つほどの手ごたえが感じられなくなっていったような気がしています。藤原先生はそのあたりも含めて『年齢的なもの』と捉えておられたようですが、いずれにしても、超ハイペースの消耗戦というやつは、繊細な牝馬にとってはかなりきつい経験だっただろうと思います。

ディメンシオンは今年に入っても精一杯頑張って、前哨戦の阪神牝馬Sで3着となるなどヴィクトリアマイル出走に向けて陣営とともに前進してくれました。しかしながら、直前に右前脚跛行で結局出走を回避。。またもやG1出走をあきらめることになりました。その後のことはまだ記憶に新しいですが、最終戦となったキーンランドカップで見せた素晴らしい3着、一瞬突き抜けるかと思わせた中京記念(9着)のレースぶりなど、常に高いパフォーマンスで私を楽しませてくれました。 *【ディメンシオン】どうせなら2着でっ! 阪神牝馬S・3着 *【ディメンシオン】まずはレース後の状態確認優先で @関係者コメント *【ディメンシオン】急転! 右前跛行によりヴィクトリアマイル出走取消(T_T) *【ディメンシオン】こちらは前壁に阻まれて… 中京記念・9着 *【ディメンシオン】勿体ない競馬だった… @関係者コメント 【ディメンシオン】素晴らしい走りをありがとう! キーンランドC・3着 *【ディメンシオン】生まれ故郷の木村秀則牧場へ @関係者コメント

こうして振り返ってみると、ディメンシオンが才能あふれる牝馬だったのは明らかですが、同時に高いテンションや掛かりグセ、要所で悩まされた脚元のことなど難しいところがたくさんあったのもまた事実。。そんな中でも20戦5勝、1億4千万以上を稼ぎ出すことができたのは、牧場、育成場、厩舎の皆さん、藤原先生、福永騎手をはじめ関わってくれたジョッキーの皆さんのお陰なのだと、心からそう思います。(ディメンシオンの頑張りが一番ですけど!)

これからディメンシオンは生まれ故郷の木村さんの牧場で繁殖生活に入ります。

約半年の準備期間の後、最初に配合されるのはどの馬なのか…。これを考え出すと終われなくなるので止めますが、きっといい産駒を出してくれると思いますし、その仔に会える日を楽しみに待ちたいと思います。かつての出資馬の仔に出資をし、応援することはステラリードで経験済みですが、クラブの成績が苦しい時期に支えてくれたディメンシオン、実力がありながら一歩重賞に手が届かなかったディメンシオンの仔となると…。

いつの日かディメンシオンの仔で重賞を勝つ! できればG1も!!

ディメンシオンがG1に出走せず、重賞で2着までに控えてくれたのは、私に一口馬主生活の新たな目標を作ってくれるためだったのかもしれません(T_T)

本当にありがとうm(_ _)m いつか直接言お礼が言いたい…

 

ディメンシオン
2014/2/9 新ひだか産(木村秀則牧場)
父:ディープインパクト、母:ミスペンバリー(母父Montjeu)
通算成績:20戦5勝、2着3回、3着2回(初勝利2017/7/8)
主な勝ち鞍:トルマリンS、三面川特別、柏崎特別、京成杯AH2着、阪神牝馬S3着、キーンランドC3着
募集総額:4,800万円
獲得賞金:1億4,055万円(総賞金)

 

 

 

 

 

 

【引退レースとなったキーンランドカップでのディメンシオン:公式HPより】

 


*広尾TC様よりクラブ公式HP等からの情報転載許可を頂いています。


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16 Comments

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Unknown (がん)
2020-09-08 07:00:37
素敵な想い出がいっぱいですね!(^-^)

愛馬達に、競馬場や牧場に直接会いに行ける日が早く来ます様に。

ディメンシオンには投資出来る機会が無かったですが、子供達の誕生を楽しみにしております。
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Unknown (くろぼうちゃん)
2020-09-08 07:25:18
シオンちゃん運がちょっと味方して欲しかった。私は藤原厩舎の同期のオルガとシオンちゃんセットで重賞制覇を期待していました。オルガが果たせなかった夢をシオンちゃん1頭でもなんとかなると疑いませんでしたが?引退レースのキーンランドでの3コーナー後半から4コーナーにかけての外からの捲り足には鳥肌がたちました。数少ない惜しまれつつ引退するお馬さんの代表ですね。シオンちゃんの子供に出資できたら嬉しいです。母馬優先枠が募集時にはお願いしたいです。本当に有り難うお疲れ様でした。
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Unknown (Oz)
2020-09-08 08:17:09
あぁ… 朝から涙が(T^T)
もう木村さんとこに帰ったのですかねぇ(*´-`)
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Unknown (Az)
2020-09-08 09:00:50
>がんさん

ここには書き切れないぐらいたくさんの思い出があります。
そして、これからもディメンシオンの応援ができるのは本当にありがたいです。
子どもが出来たら出資しよう!と考えている会員さんが多そうで怖いですけど(^^;
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Unknown (Az)
2020-09-08 09:04:34
>くろぼうちゃんさん

本当にあと少しでしたから…
ただ、今は子どもに夢を託せるのがせめてもの救いと感じています。
ステーブルメイトのレッドオルガさんとの切磋琢磨、勝手に使い分けを心配していたこともいい思い出です(^^)
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Unknown (Az)
2020-09-08 09:07:25
>Ozさん

もう登録抹消になっていますし、木村さんの牧場でノンビリしているでしょう…
いや、繁殖シーズンまでにお母さんとしての身体づくりを…
真面目過ぎるところがある馬なので、きっと頑張っちゃうんでしょうねぇ(^^)
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Unknown (バージョンワン)
2020-09-08 09:17:32
初勝利時に口取りに向かう際に、藤原先生が「カール・ルイスより速い」(そりゃ、そうだろ)と思ったことが今でも忘れられません(笑)
あっ、忘れられないのは、その後に先生が「会員さんには、ちょっと待ってもらうことになるけど、この仔は大事に使えば必ず大きいところに行けるから」(正確ではないと思いますが、こんなニュアンス)と言ってくれたことです。当時は、「大きいところって?どのくらい?」とぼんやり聞いてた気がします。

田代さんのコメントや砂浴びする姿など、思い出がいっぱいな現役生活でした。
(木村さんのところに砂場がないなら、穴掘り名人を派遣しましょう!)
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Unknown (Az)
2020-09-08 09:27:58
>バージョンワンさん

スピード能力については、生まれた時から木村さんが太鼓判を押していましたからね。
是非とも子どもに伝わって欲しいです!
(にしても、馬がカールルイスより遅かったら大事件(^^;))

穴掘り名人派遣は考えられますが、彼にはそろそろこちらに来てもらわんとイカンです(^^)
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Unknown (がん)
2020-09-08 09:30:06
広尾さんには母馬優先枠が無いんですね!

私はまだ2年目なんで新人会員ですが、歴の長い会員さんを優遇する制度があればいいのに、と思いますね。

新しい人が増えるのも嬉しいですが、Azさんのブログを読んでるとそう思います。
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Unknown (Az)
2020-09-08 09:54:58
>がんさん

いやぁ、母馬優先どころか…
そもそも受付開始直後に満口とか、あり得ないクラブでしたから(^^;
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