天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

『男はつらいよ寅次郎紅の花』浅丘ルリ子は渥美清をツッコロバシでグニャチンでトンチキチンのオタンコナス

2010-09-19 14:13:50 | 日記
今日の続編日記は、松竹映画『男はつらいよ(最終48作)寅次郎紅の花』(1995年製作:山田洋次監督 渥美清 倍賞千恵子主演 浅丘ルリ子 吉岡秀隆 後藤久美子共演)でリリーが語った名言のことです。
この映画では奄美大島で、寅次郎(渥美清)とリリー(浅丘ルリ子)は、満男(吉岡秀隆)と泉(後藤久美子)のことで口喧嘩をします。添付した写真は、その直前の二人です。そして、正しく理解してもらう為、少し長くなりますが、その会話を以下に引用掲載します。
・(渥美清)『リリー、まるでガキだよ、こいつのしてる事は!まったく、えらい事をしてくれたな~』
・(浅丘ルリ子)『あら?そんなに悪い事なの?満男君のやった事は!』
・(渥美清)『決まってるじゃねえか!泉ちゃんの、いや、こいつのほれてる娘だけどな、それが今どんなに今つらい思いをしてるかって事が、こいつにはわからねえんだ!』
・(浅丘ルリ子)『へえ~どんな風につらいの?』
・(渥美清)『分かってないね~お前も 古い城下町だよ、花嫁さんの車にあいつが突っ込んだんだ 町中噂で持ちきりだよ泉ちゃんも買い物にも出られやしねえや!「ほら、あのお嫁さんよ 結婚式の時に東京から変な男が来て、大声でわめいたりして、いやらしいわねえ~」舅にはいじめられる、友達は出来ない、夫はとたんに浮気をする、実家に帰りたくたって実の母は再婚しちゃってるんだからな、まったく可哀想になあ~』
・(吉岡秀隆)『分かってるよ おじさん、俺だって後悔してるんだよ!』
・(渥美清)『後悔するぐらいだったら、どうしてじっと我慢できなかったんだ!男にはな、耐えなきゃいけない事が一杯有るんだぞ!「泉ちゃん、おめでとう そうぞお幸せに」電報一本、ポーンと打っといて、お前は柴又からはるか津山の空に向かって両手を合わせ、どうぞ、今日一日、いいお天気でありますよう、無事結婚式が行われますようにと、それが男ってもんじゃないのか!?』
・(浅丘ルリ子)『バカバカしくって、聞いちゃいられないよ!』
・(渥美清)『何だい、どこが気にいらねえんだい』
・(浅丘ルリ子)『それがかっこいいと、思ってるんだろ?あんたは!だけどね、女から見たら滑稽なだけなんだよ!』
・(渥美清)『お前、何が言いたいんだよ、リリーは!』
・(浅丘ルリ子)『かっこなんて悪くたっていいから、男の気持ちをちゃんと伝えて欲しいんだよ女は!だいたい男と女の間って言うのは、どこかみっともないもんなんだ!後で考えてみると、顔から火が出るような恥ずかしい事だってたくさんあるさ。だけど、愛するっていうのはそういう事なんだろ?奇麗事なんかじゃないんだろう?満男君のやった事は間違ってやなんかいないよ!』
・(渥美清)『ちょっと待てよ、俺が言ってることはな、男は引き際が肝心だって事を言ってるの!それが悪いのか?』
・(浅丘ルリ子)『悪いよ!バカにしか見えなよそんなのは!自分じゃかっこいいつもりだろうけど 要するに卑怯なの!意気地が無いの!気が小さいの!体裁ばっかり考えてるエゴイストで、口ほどにもない臆病もんで、ツッコロバシで、グニャチンで、トンチキチンのオタンコナスって言うんだよ!』
リリーは、最初は冷静に泉の立場で寅次郎に語り始めましたが、最後には思わず自分の本音を、寅次郎にぶつけてしまいます。浅丘ルリ子扮するリリーは、恋する女性の複雑でデリケートな心境をとても巧みに演じていました。この映画でも、とても感動する名場面です。
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