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天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

『愛の嵐』R・カヴァーニ監督はR・ヴィスコンティ監督作品出演者のD・ボガードとS・ランプリングを抜擢

2011-02-06 18:44:49 | 日記
今日の続々編日記も、映画『愛の嵐』(1973年製作 リリアーナ・カヴァーニ監督 ダーク・ボガード シャーロット・ランプリング主演)のことです。
添付した写真は、映画の一シーンの収容所での親衛隊員ダーク・ボガード(左端)らの前で、上半身裸でナチス軍服を着て歌をうたうシャーロット・ランプリング(右端)です。そして、映画宣伝用ポスターやDVDの表紙に、この彼女の印象的な姿が多く使われています。
でも、この映画が公開された時のポスター宣伝コピーは
『あなたを憎んでいたはずなのに、十年後の思わぬ再会に 今、愛の炎は燃える 外は雨 ドナウさざめく ウイーンの冬・・・』
という、とてもロマンチィックなものです。が、当時この映画が公開された時、観客の多くは強い衝撃を受けました。
田中小実昌氏が指摘しているように、リリアーナ・カヴァーニ監督はナチス収容所から生還した女性達の取材を通してある特異な体験を聞き取り、この映画の製作を思い立ったそうです。そして、この映画の持つ退廃的で倒錯した残酷性が非難されることを承知で、過去の過ちを再び繰り返さない為に、映画化したこの女流監督の強い決意に、私は大いに感服しました。
また、主演のダーク・ボガードはルキノ・ヴィスコンティ監督作品『ベニスに死す』に、シャーロッド・ランプリングも同じ監督作品『地獄に堕ちた勇者ども』に出て好演したのを、リリアーナ・カヴァーニ監督が目にしており、この自分の映画にキャスティングしたそうです。でも、この映画は、巨匠ルキノ・ヴィスコンティ監督の作風とはまったく違う女性監督らしい「肌理の細かい」映画の創りかたです。
そして、非人道的な悪しき戦争行為を映画で強く訴え糾弾するにも、いろいろな切り口・手法があることを、女性のリリアーナ・カヴァーニ監督は私に証明してくれました。
   




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