与那国島の嵩西義明氏からは手紙とともに黒糖、長命草茶、海岸の砂やサンゴ礁などが届けられました。
そしてそれらとともに与那国島に伝わる《芋もち》が入っていました。
《芋もち》については、沢木耕太郎の著『視えない共和国』の中でも次のように紹介されています。
《この塩辛と甲乙をつけ難いのが、久部良で食べた芋もちである。大友さんの奥さんが作ったというその芋もちは、さつま芋をうらごしにしそれを月桃の葉でつつみ、しっかり結んで炊きあげる。木の葉のほのかな香りが移り、とてもさつま芋とは思えぬほどうまい。もっとも、考えてみればこの芋もちも、さつま芋が主食だった時代の島民のかなしい工夫のひとつであったのだろう。すこし前までは、どこの家でも芋もちをつくり、漁にでかける男たちの昼食なっていた。いまでは芋は米に代わり、芋もちは子どものおやつになった。作る人もあまりいないという。》
嵩西さんが自分で作られたのだろうか。(その辺について書かれていなかった)私が送った『視えない共和国』を読み、私に送ろうと考えたのだと思います。
嵩西さんの思いやりのある人柄に触れる思いです。
芋もちは月桃の葉に包まれ直ぐに食べられるようにチルド便で送られてきました。
※ 嵩西さんからの贈り物 Ⅳ 芋もち 上のほうが月桃の
葉に包まれた状態で、下のほうが中の芋もちです。
さっそく食してみたところ、さつま芋の甘味だけを利用したそのもちは変に甘すぎず上品な甘味をもち、月桃の葉の香りが漂う美味しいものでした。
月桃の葉は防カビや抗菌効果があり、現在は健康食品や化粧水の素材として珍重されているようです。
彼の手紙によると、《芋もち》のことを与那国島の方言では《ウンティ ムチ》と言うそうです。
与那国島への想いをますます募らせるウンティ ムチの月桃の香りでした・・・。
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やっぱりもちもち感があるんですねよねぇ。
紫色になるのはサツマイモで紫色の品種があったんじゃないですかねぇ。
味はタケトンボさんが言うように素朴な味で、月桃の葉の香りが印象的な味ですね。
こちらではなかなか手に入らないかも知れませんが、機会がありましたらぜひ賞味してみてください。