近年は葬儀の小規模化が一種のブームのような様相を呈していて、それが拡大中だという。小規模化・簡略化が進むという葬儀事情についてお話を聞いた。
私が所属する「めだかの学校」の本年度学習が本日からスタートした。「めだかの学校」の本年度前期の学習は大きく2本立てで実施される。
その一つは月の前半の第2月曜日に実施する終活学習「人生のフィナーレを悔いなく」と題して講師を招請して終活を学ぶ講座である。
月の後半の第4月曜日には、健康づくりを兼ねて軽いウォーキングを取り入れた「歩いて巡ろう!札幌の公園」の2本立てで実施することにしている。
本日は4月の第2月曜日ということで終活学習の第1弾が本日の午後に開講された。講師は(株)あいプランのシニアマネージャーである大塚周雄氏が「小規模葬の留意点~新型コロナが加速された小規模化~」と題されお話された。
※ 大塚氏のお話を聴き入る「めだかの学校」の会員です。
大塚氏は、近年の葬儀は「家族葬」が標準となりつつあるという。今では20人以下の葬儀が全体の40%を占めるそうだ。小規模化・簡略化の傾向は止まるところを知らないともいう。曰く「随時焼香」→「家族葬」→「1日葬」→「自粛葬」→「直葬」といった流れである。こうした流れはかねてより顕在化していたが新型コロナ感染症が “大義名分” を与えてしまった感があるという。
一方で、家の宗教を知らないという人が全体で3割にも上るそうだ。家の宗教を知っている7割の人の中でも菩提寺と繋がりを持っているのは40%程度だという。つまり家の宗教を知っていて、なおかつ菩提寺との繋がりを持っているのは全体の28%程度ということになる。それなのに葬儀は9割の方が仏式で行っている実情だそうだ。ここにトラブルの種が隠れているということになる。
葬儀のトラブルの代表例はやはり費用の問題である。葬儀費用とは、葬儀一式(第一の固定費)+実費(変動費 ※人数規模で変化)+お布施(第二の固定費)を指すそうだが、北海道では平均154万円の費用がかかっているそうだ。けっして小さな額ではないが、この額が上記の三つの費用をどうするかで大きく変わってくるという。特に突然肉親が死亡した場合などにおいて、間に入る葬儀社あるいは関係業者などによって大きく違ってくるそうだ。講座においてはトラブルとなる要因とトラブルを避けるポイントなどについて詳しい説明があったが、結論的には「別れはいつも突然にやってくる」ことを肝に銘じ、平素から葬儀全般を執り行っていただく「葬儀社」を選び、その時に備えておくことの大切さを強調された。
私ももう若くはない。いつ突然の日がやってくるか分からない。その日のために備えることの大切さを学んだ今回の講座だった。