田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

ブラボー!札幌室内管弦楽団

2023-04-03 16:40:24 | ステージ & エンターテイメント

 期待していた以上の素晴らしい演奏だった!(期待値が低かった?)アマチュアの演奏の場合、私は弦楽器の技量を聴き比べるのだが、その弦楽器の音が想像以上だった。ラフマニノフ、そしてシューマンの曲を十分に堪能できた演奏会だった。

      

 昨日(4月2日)午後、札幌文化芸術劇場hitaruにおいて「札幌室内管弦楽団」の第22回演奏会があり、友人3人と共に鑑賞した。会場は満員というほどではなかったが、一階部分はほぼ客席が埋まっている状態で演奏会が始まった。

 演奏する楽団員の数が予想外に多いのにまず驚いた。正確に数えた数ではないが総数で60名近くはいたように思えた。うち弦楽器を担当していた楽団員が35名前後いたようだ。指揮者は過日(3月19日)の「札幌ウィンドアンサンブル」の定期演奏会でもタクトを振った松本寛之氏だった。

 第1部はラフマニノフ作曲の「ピアノ協奏曲第2番ハ短調作品18」で、ピアノは下田絵梨花さんが担当した。下田さんはさまざまな楽団と共演されているピアニストとのことで、その技量は十分と思えた。ピアノの音を支える管弦楽団とのコンビネーションも十分で、時には繊細に、時には音量豊かに会場を圧するようにラフマニノフを演奏し切ったと私には聴こえた。

  

  ※ この写真は今回のものではありません。しかし、ピアノとの共演の絵ですね。

 第2部はシューマン作曲の「交響曲第1番変ロ長調作品38『春』」だったが、こちらは純粋に室内管弦楽団の力量が試される演奏だった。ここでも素人の私の耳に弦楽器の音は心地良く聴こえてきた。ただ弦楽器に対して管楽器は大音量が出る割に少人数での演奏となるため、時折り危うい音が出てしまう場面もあったのは致し方ないところか?

 私の見間違いでなければ、コンサートマスターを務めた第一ヴァイオリンの方は、これも過日聴いた「宮の森アルテ・ムジクス アーベントムジーク」のコンサートマスターの方ではないかと思われた。その際、私は最前列で聴いていたのだがお歳を召されたベテランのそのお方が素晴らしいリーダーシップを取られていたのが印象的だった。もしその方だったとしたら、彼のリーダーシップと指揮者の松本寛之氏の指導によってあのような弦楽器の音が醸成されたのではないかと思えたのだった。

 私の感想はあくまでクラシックに疎い素人の感想であることをお断りしておきます。私にとってクラシックを聴くとは、弦楽器の音の心地良さを聴くことが楽しみということと同義語のようなものである。その音が予想外(失礼!)に良い音に聴こえてしまったことからこのような感想となった。

        

        ※ 今よりちょっと若い頃の松本寛之氏です。

 指揮者の松本寛之氏の飾らない人柄も私には好ましく映る。松本氏はマイクを片手に聴衆との交流を好んでいるようである。曲の解説はもちろんのこと、今回は「ブラボー!と叫ぶことが解禁になりましたよ!」と盛んに「ブラボー!」の声掛けを要望されているように聞こえてきた。しかし、私にはあのたくさん聴衆の中での声出しを躊躇ってしまった。そこで拙ブログの中で「ブラボー!」を叫ばせてもらった。

 札幌の楽団ではアマチュアの方でも相当に研鑽され、力量の高い方々も多いようだ。近々他のアマチュアの管弦楽団の演奏会を聴く予定も入っている。聴き比べが楽しみである。