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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

映画 212 ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男

2018-04-08 22:37:30 | 映画観賞・感想

 この男がいなかったら、イギリスの運命は、いやヨーロッパの行方さえ変わっていたかもしれない。迫りくるナチスの脅威から、ヒトラーとの和平交渉を勧める周囲の声に、悩みながらも敢然として立ち向かったチャーチルの4週間を追う迫真のストーリーだった。 

                  
               ※ 本日の写真は全てウェブ上の写真を拝借しました。これはアカデミー賞受賞前のポスターですね。

 本年度アカデミー賞の「主演男優賞」と「メイクアップ&ヘアスタイリング賞」を獲得したという映画「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」がディノスシネマズ札幌劇場で公開中と知って、ぜひとも観なければとの思いから4月6日午前劇場に足を運んだ。

 平日の午前中だったが人気の映画と見え、シニアを中心にけっこうな人が詰めかけていた。
 チャーチルが第二次世界大戦中にイギリスのリーダーを務め、イギリスを勝利に導いたということは歴史の事実として知識としては知っていたが、その内実となると詳しくは知らなかった。
 ヒトラーのナチス軍は大戦初期に破竹の勢いでフランスに進撃し、フランスの陥落も間近という状況の中、派遣したイギリス軍はダンケルクの海岸まで押し込められ、ナチス軍の攻撃に晒されようとしていた。

             
             
 そうした中で登場したチャーチルは、指導者として決断せねばならなかった。それは、ヒトラーとの和平か、徹底抗戦か、という究極の決断である。
 ヒトラーの周囲、政敵はダンケルクにあるイギリス軍40万人を救うために和平を主張するが、チャーチルは悩みに悩んだ末、敢然とこれを拒否し、徹底抗戦とともにダンケルクの兵の救出作戦を命ずるのである。

                  
                  ※ 完全にチャーチルに変身したゲイリー・オールドマンです。

 この映画の見どころは、何といってもチャーチルが決断した後に行う下院での演説である。ここでの迫真の演説で、チャーチルは見事に世論を変えてしまったのである。
 この映画の主演:ゲイリー・オールドマンにアカデミー賞の主演男優賞が与えられ、ゲイリー・オールドマンをウィンストン・チャーチルに変身させた日本人のメーキャップアーチストの辻一弘氏にメイクアップ&ヘアスタイリング賞が与えられたことは、何よりこの映画の魅力を語っている。

                  
                  ※ ゲイリー・オールドマンの素顔です。

                  
                  ※ メーキャップアーチストの辻一弘氏です。

 素顔のゲイリーとは似ても似つかないチャーチルに変身させた辻一弘氏の技術、そしてチャーチルになりきって観客の心を鷲掴みにするゲイリーの演技力…。久しぶりに満足感を覚えながら劇場を後にした。
 なお、映画の原題は「Darkest Haur」、直訳すると「最も暗い時間」である。