田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

高校演劇っていいなぁ…

2018-04-02 18:26:20 | ステージ & エンターテイメント
 高校演劇っていいなぁ、と心から思えた一日だった。笑いあり、涙あり…、変に凝ったところがなく、素直に感情移入することができる。若さが弾ける舞台からおじさんは元気をいただいたのだった…。

                   
                  ※ 教育文化会館前に掲示されていた「おバカな高校演劇対決」のポスターです。

 3月31日(土)午後から夕刻にかけて、札幌市教育文化会館小ホールで開催された「第11回 おバカな高校演劇対決」を鑑賞する機会を得た。
 昨年初めて観て、その魅力に気が付き、今年も心待ちにして出かけたイベントだった。

 確かなことは分からないのだが、私が得た微かな情報では、このイベントは札幌の某高校演劇部の顧問をしていた先生が仕掛け人らしい。その顧問の先生は、他校の親しい顧問たちに声をかけてこのイベントを始めて今回で11回目を迎えたということのようだ。その仕掛け人の顧問は、現在滝川高校演劇部の顧問をしているらしい。にへいこういちさん?

 さて、今回の舞台に登場した高校演劇部は?
 ◇札幌藻岩高校演劇部、◇大阪精華高校演劇部、◇釧路湖陵高校演劇部、◇滝川・札幌北陵・芦別有志の4チームだった。(出演順)
 大阪精華高校は、ここ数年毎年来札していて、部員たちにとっては楽しみの舞台となっているようだ。
 舞台の方は、16時から各校が持ち時間のおよそ50~60分をかけて演じられた。

 最初は札幌藻岩高校「かくれんぼ2018」というこのイベント向けの演目を上演したようだった。
 昨年、私は藻岩高校の舞台にとても感激した一人で、今年も期待していた。
 ストーリーはノスタルジックな“かくれんぼ”を題材として淡い恋を描くものだったが、残念ながら私はストーリーに入っていくことができなかった。というのは、私の責任だったのだ。私は会場後方に陣取ったために演者のセリフを良く聞き取ることができなかったのが、その主な要因だった…。残念!

             
             ※ 精華高校演劇部が札幌公演に向けて練習している様子のようです。

 そこで私は思い切って会場前方の前から3列目に席を移した。
 そして迎えた大阪精華高校「じゃあ、おわります」の舞台である。
 精華高校の舞台は昨年もそうだったが、徹底してギャグやコントで満たされたものだった。さすがに大阪人!といった感じの舞台だった。プロフィールで触れられていたが、彼らはいつもおふざけをしているわけではなく、札幌の人たちが思い描く大阪人のイメージを壊したくないというサービス精神がそうさせているものと思えた。それにしても楽しかった!

 続いて釧路湖陵高校「そこそこヒーロー」の舞台である。
 少ない部員で、舞台装置も簡素な中、熱演ぶりが伝わる舞台だった。主演のコウヤくんも良かったが、良家の子息を演じたリョースケくんのはまった演技が光っていた。
 コウヤがそこそこの力を手に入れ、そこそこの湖陵高校が、そこそこの熱意と、そこそこの演技で、観客の皆さまをそこそこ感動の渦に巻き込みます。というプロフィール紹介が冴えていた。

             
             ※ 舞台装置にも凝っていた「LE・LE・LE・LAND」の舞台です。(顧問のブログから拝借)

 最後は、滝川高校&札幌北陵高校&芦別高校の合同チームが演じた「LE・LE・LE・LAND」だった。
 主人公の女子高生さつきは、なにもかもがいやになりベランダから飛び降り自殺を図った。さつきが気が付くと、そこは「霊霊霊ランド」だった。霊霊霊ランドでのあれこれを体験する中で、さつきは自分が早まったことに気づき、現世へ帰りたいと願う。
 現実の世界では、瀕死のさつきを救急隊員が蘇生を何度も試み、最後にようやく息を吹き返すというストーリーであるが。ストーリーには安易な自殺を戒めるメッセージが込められていた。
 合同チームとは思えないまとまった舞台で、舞台装置も本格的だった。この「おバカな高校演劇対決」を主宰するにへいこういちさんの意気込みを感じさせてくれた舞台だった。

 4校の演劇部がそれぞれの持ち味を出してくれた舞台は、観ている私には心楽しい4時間だった。何といっても高校生らしいはつらつとした若さがまぶしい。
 終演時には早々と来年の3月30日(土)に第12回目の開催が決まっているとの告知があった。来年もまた、馳せ参じたいと思う。