そこには懐かしい顔があった。
叱咤激励を受けた先輩諸氏。
共に語らい、共に切磋琢磨した同輩諸氏。
私たちに続いてほしいと助言させてもらった後輩諸氏。
そこには総勢70数名の懐かしい顔があった。
“同窓”という絆で結ばれた70数名は来し方を振り返り、行く末を語った。
今年は特別な年であり、現職を退いた私にも招きがあったのだ。
おそらく私にとっては最後の出席機会となるであろう。
時を惜しむように私たちは語り合った…。
時を変えて翌12日、北見に場を移した。
前日の集いには参加しなかった北見在住の同輩諸氏10名が集まってくれた。
こちらは肩の凝らないプライベートな集まりである。
学生時代、現職時代、そして今を忌憚なく語り合った。
終始笑い声が絶えない賑やかな会だった。
皆が皆、若々しく、それぞれの立場で生き生きと日々を過ごしているようだった。
二次会までも続いた楽しい会は、それぞれの健康と安寧を願いつつ、何時の日かの再会を誓った。
12日の会合の前に若い時代にお付き合いさせていただいたY氏夫妻を訪ねた。
家族でのスキー旅行の話など、当時の思い出話に花が咲いた。
私よりやや年長のお二人はお元気そうで、穏やかな日々を送られているようだった。
そしてT氏である。
彼は私より少しだけ若いのだが、素晴らしい人間性を備えた男である。
彼と二人三脚で成し遂げられたことが数多くあった。
彼と二人で過ぎ去りし日々の仕事を語った。
そして彼は私の仕事を継いでくれた頼もしき後輩だった。
今回の北見の会合もT氏のプロデュースによって実現したものだった。
たくさんの懐かしい顔に出会い、ノスタルジーに浸りながらも、たくさんの元気をもらったオホーツクでの二日間だった…。