田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

映画 59 探偵はBARにいる

2011-09-25 22:11:17 | 映画観賞・感想

 娯楽作品として上質のハードボイルド映画に仕上がっていると私はみた。それはやはり原作・脚本の素晴らしさと、ドラマ「相棒」などでメガホンをとる橋本一のうまさか? 話題の主演大泉洋も好演している…。

 
 北海道発の映画といっても良いのではないだろうか。
 原作が札幌在住の東直己さんである。
 主演が北海道から飛び立った大泉洋である。
 そして舞台は札幌ススキノ。
 札幌人として一度は見ておかねばなるまい。

          

 9月21日(水)札幌シネマフロンティアに赴いた。上映開始時間ぎりぎりに着いたのだが、チケットの残りは3枚だった。平日午後なのに凄い入りである。

 映画はススキノを舞台に探偵大泉洋が複雑な事件の解明に大活躍するといった筋立てである。詳しいストーリーは他に譲るとして、込み入ったストーリーが観る者を最後まで画面に釘付けにする魅力を持っている。とても楽しく観ることができた。

 さて、主演の大泉洋だが、冒頭に私は「好演している…」と文末に…を付けた。その意味は、大泉洋がハードボイルド映画の探偵役がはまり役だったかどうか、となると「う~ん…」とうならざるを得ない。
 私にはどうしてもテレビで見るコミカルで、2枚目半的な大泉洋像が刷り込まれてしまっているのだ。その大泉がBARで渋面をつくって煙草の煙をくゆらせたり、激しいアクションシーンを演ずる姿に違和感を持ってしまうのだ。
 Wikipediaによると、「ハードボイルド」とは「感傷や恐怖などの感情に流されない冷酷非情、精神的肉体的に強靭、妥協しないなどの人間の性格を表す言葉」とある。
 素晴らしい勘の良さと器用さを備えた大泉であるから、ハードボイルドを意識した役作りを高い次元で実現させていると思ったのだが…。

          

 ニュースによると映画の大入りも手伝い、シリーズの次回作が決定したという。もしかすると、私の懸念は杞憂に終わり、大泉洋はこの映画を期に新たな境地を開くのかもしれない。そうなることを私も願いたい。

 シリーズ化というと、原作の東直己氏も注目されるということだ。北海道人として、札幌人としてシリーズが続いてほしいものである。