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田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

ノーベル賞受賞者の頭の中

2009-10-16 16:27:47 | 講演・講義・フォーラム等
 ノーベル賞を受賞するような人はどんな話をするのだろう? という野次馬精神で出かけた講演会でしたが、私のような凡人にはその話を解するのに苦労しました
 
 “ノーベル賞受賞者を囲むフォーラム「21世紀の創造」”というキャッチフレーズのもと、読売新聞社とNHKの共催による「科学フォーラム札幌」が10月10日、サッポロファクトリーホール(場所はこちら)で行われました。
            

 招待されたノーベル賞受賞者は、1973年物理学賞を受賞した江崎 玲於奈氏と、2008年同じく物理学賞を受賞した小林 誠氏のお二人でした。
 会場いっぱいに詰めかけた(新聞報道によると約450人とか)人たちの中には私のような野次馬精神旺盛な方もいたでしょうが、現役の学生や研究者のような方も目立ちました。

 さて、講演が始まったのですが、これが難しい!!
 特に最初に講演された小林誠 氏の話はちんぷんかんぷん・・・。ノーベル賞を受賞した自分の研究理論を話されてもまったくの門外漢の私には理解などできようがありません。メモをとっていた私は途中で投げ出してしまいました。
 ちんぷんかんぷんな話の中で、私が唯一理解できたことは「創造性は多様性の中から生まれてくる。教育は多様性の存在を認めることが大切だ」と主張された点でした。
 それにしても聴衆へのサービス精神皆無のお話をするところはノーベル賞受賞者たる所以なのだろうか?
        


 小林氏の話に比べると江崎玲於奈 氏のお話は私にもやや理解できる程度に内容を考えられていたように思われます。
 江崎氏は「SCIENCE」(科学)の考え方について氏の考え方を述べられました。
 特に氏は「心」というものの有り様を重視されていて、客観性を徹底的に追求しようとするものがサイエンス(科学)であるが、そこに主体性をもった人間の心が必ず介在していると・・・。
 このことから話は「二元論」ということに及びました。
 男性と女性、精神と物質、主体と客体・・・、これら二者は相互に作用し、影響し合う存在であり、欠かせぬ存在でもある。
 さらに「意義深い言葉」として三つの言葉を紹介してくれました。
 ①宇宙と物質 ~ 物理、化学
 ②生命と進化 ~ 生物、医学、薬学、農学
 ③心の活動による文化 ~ 人文、社会科学
これとても話の一部で、私がようやくメモできた内容です。
        

 それにしてもふだん私たちの生活の中にはなかなか登場しない物理学の世界はなんて難しい世界なのでしょう。素粒子物理の世界を生の言葉で語る小林氏は私には宇宙人(?)に見えました。少し噛み砕いて話してくれた江崎氏にしても宇宙から地球に降り立ったスポークスマンといったところでしょうか。
 お二方とも凡人の私とはどうやら頭の構造がかなり違うらしいぞ、ということだけは理解できました。
 物見高い野次馬精神で出かけてみましたが、ものの見事に打ちのめされて会場を後にしたというお話でした。