田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

大通公園のモニュメント 西4・5丁目

2009-10-02 16:25:55 | 札幌(圏)探訪
 4丁目、5丁目は意外にモニュメントが少ないのですが、両者とも水をメインとして、公園の本来の目的である人々が自由に憩う安らぎのゾーンとなっているようです。 

 4丁目広場の北東端に地下鉄への昇降口がありますが、その脇に小さなプレートを見つけました。それは「日本の道100選」(1987年設置)の選定プレートでした。大通(公園)が日本の道100選に選ばれていることを初めて知りました。
        

 4丁目の広場の中心には「噴水」が配されています。
 こちらは1968年、北海道と札幌の創建100年を記念して北海道銀行が寄贈したものです。
 中央に7枚の花びらをかたどったアルミ製の水盤に向かって四方から水を吹き付ける形の噴水です。
 噴水の下には北海道章が描かれているのですが、解説員に指差されて初めて気付くことができました。
        

 4丁目には他に小谷博貞作の「吉井勇歌碑」(1981年設置)が南大通沿いの木陰の中に建っています。歌碑には「家ごとに リラの花咲き札幌の 人は楽しく生きてあるらし」という吉井勇の詩が刻まれています。 この歌碑は「噴水」同様、北海道銀行の寄贈で設置されたものですが、面白いことに歌碑の裏表両面に同じ詩が刻まれています。これは南大通沿いに建つ北海道銀行の頭取室からも眺めることができるようにという配慮があったようです。
        

 続いて5丁目です。
 5丁目広場には高さ16.3mの「聖恩碑」(1939年設置)がどーんと建っています。
            
 聖恩碑とは明治・大正・昭和の三代にわたる天皇の御恩に感謝して建てられたそうです。
 そのため終戦後はGHQによって取り壊しの危機に見舞われたそうです。なぜ無事だったかというと、実は聖恩碑は市営水道の通水開始の記念の意味も含まれていて、碑の下部からは水が吹き出ているのですが、その費用をアメリカ人が負担していたという事実があったために取り壊しを逃れることができたということです。(聞き取りが十分でないため事実誤認があるかもしれません)
            

 碑には舞楽「蘭陵王(らんりょうおう)」の面が彫刻されています。舞楽とは、中国や朝鮮から日本に伝わり、奈良時代に完成した音楽と舞で、宮廷・寺社などで演じられていました。
 蘭陵王は、中国の北斉(ほくせい)という国にいた武将で、とても美しく優しい顔をしていたために、部下がなかなか従いません。そこで、戦場では恐ろしいお面をつけて部下を指揮し、戦いに勝利しました。この伝説をもとに蘭陵王の舞楽が生まれ、戦勝祝いに演じられるようになったと解説書は述べています。そのお面を象った彫刻の口から水道水が噴き出ています。
        

        

 5丁目のモニュメントはこの「聖恩碑」だけで、他には特に何も見当たりません。