日本経済新聞紙の朝刊一面の「グーグル、車4社と連合」に興味を持ちました

　2013年1月7日に発行された日本経済新聞紙の朝刊一面の見出し「グーグル、車4社と連合」という記事に興味を持ちました。

　米国のIT（情報技術）大手のグーグル（Goggle）は、1月6日（米国時間）に、自動車内の情報機器を制御するシステム開発で、「日本のホンダ（本田技研工業）や米ゼネラル・モーターズ（GM）、ドイツのアウディ、韓国の現代自動車という自動車大手企業4社と提携した」と発表したという内容です。

　日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞　電子版では、見出し「グーグル、車4社と連合　スマホ応用で走る端末に」という記事が掲載されています。



　グーグルのスマフ向けの基本ソフト（OS）「アンドロイド」を使って、自動車車内で音声操作でメールや地図情報をやり取りできるようにするなど自動車を“走る情報端末”に進化させる計画とのことです。グーグルは現在、自動運転技術の開発も進めており、自動車とIT産業との世界的な合従連衡を進める計画です。

　グーグルはコア技術である検索エンジンを公開し、検索結果を表示する画面に、連動した広告を載せるアドワーズ（AdWords）技術によって、巨大な収益のあげています。この巨大な収益を基に、電子メールのGmail、地図情報のGoogleMapなどのさまざまな情報サービスを無料で提供し、グーグル関連のソフトウエアやサービスの利便性を高めています。

　グーグルは、2007年にモバイル機器向けのOSのアンドロイド（Android）を発表し、無料でアンドロイドを提供すると公表しました。この結果、2008年から韓国のサムソン電子などの携帯端末会社が同OSを搭載したスマートフォンを販売しています。現在は世界で販売されるスマートフォンの約80パーセントがアンドロイドを搭載しているとみられています。最近は、タブレット（多機能携帯端末）でもアンドロイド対応製品が増え、アンドロイド搭載機器の累積出荷台数は10億台を超えています。

　グーグルはまず、自動車大手企業4社と運転中でもスマートフォンを安全に扱える技術などを開発すると推定されています。自動車とスマートフォンを連動させ、車が運転手の声や視線の動きを検知しスマートフォン経由で必要な情報を入手したり、電話を掛けたりできるようにすると考えられています。

　自動車向けの新たなアンドロイドOSも開発し、同OS専用のアプリケーションを車内で使えるようにする。カーナビゲーションはアプリケーションを通じて常に最新の地図ソフトに対応できるようになる見通しです。一部の機能は2014年中に利用できるようにする見通しだそうです。

　グーグルは2017年をメドに自動運転車の実用化を表明しています。車載システムにアンドロイドが搭載されることで、自動車の走行データが収集しやすくなり、自動運転の開発も早くなる可能性があります。

　今回の自動車向けの新たなアンドロイドOSは自動車が外部と情報のやり取りをする情報系OSに留まるのか、それとも自動車の駆動系・制動系などの根幹部分のOSと深く関係するのか、実際にどの程度になるのかに、自動車技術者は関心を持っています。