詩の現場

小林万利子/Arim 「詩のブログ」 詩をいつも目の前に
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路上の床屋

2014-04-11 | フリー Poem
路上の床屋には哀愁がある
私は幾度となく 
あの男たちの瞳を思い出す
道には牛があふれていて
牛の瞳は
宇宙の生成を見つめている

だが残念ながら 床屋にも
道を行く私にも
その深いつながりへの道は
断たれていた

通れない道が 
目の前に立ちはだかる
だから 男の瞳一杯に拡がる
湖のような
夢とも
諦めとも
希望ともつかない
いのちの鎖の連動がわかりあえる

路上に生きるプロフェッショナルになれ
と語りかけてくる男
私の目の中に住み続け
私の心臓の奥に休んでいる
時々一緒に道端に佇んでは
織物のような夕暮れを紡ぐ




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