詩の現場

小林万利子/Arim 「詩のブログ」 詩をいつも目の前に
小林万利子/Arimの詩とエッセイと音楽Arim songs

驟雨のあと

2009-11-07 | 詩と陶によるコラボレーションの記録
驟雨のあとの
せみの声を
あびるように きいていた

何年も 何年も
ききつづけた

せみは ある年
私に ききとれるような
ことばで はなした
土の奥深くに 生きつづける
祖先について

父や母
またその父や母
そして その上の父たち母たち
の話を

地下に のびる根
見ることを許されない 根のつづき
私まで届く水脈について

私はいつか 私も
物語の登場人物になって
語られる日がくることを 夢みた

それは それ程遠くはない日




ありがとうございます。応援してネ♪
にほんブログ村 ポエムブログ 現代詩へ
にほんブログ村


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。