詩の現場

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曲線

2012-06-03 | フリー Poem
大地は 曲線を描いているというのに
私たちは 直立歩行をし 
直角にこだわろうとする

傾斜する ピサの斜塔が
心に刻まれる本当の理由は
私たちの生存のはじまりに
遠く 根ざしている

太陽と 地球と 月と
回転軸の微妙な傾きが
私たちに奇跡の出会いを
もたらしてくれた

だから 直角を出せなくても
直線を引けなくても
気にしない
地球の丸みを 心に
思い描くことができればいい

考えてみて 曲線のなんと多いことか
人は 曲線にいかに魅了されるか

車のラインに 航空機に 女性に 
サッカー選手の放物線を描くシュートに
水を泳ぐ魚に 猫の背に
虹のように すべてはしなやかに丸みをおびよ

雨のしずくも丸くおちる
割れて角ばった岩石も丸くころがる
にわとりの卵も流線型に産みおとされ
人の心も 見ることはできないけれど
丸い曲線を描いているはず
みな 回転する地球から生まれた卵だから



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