詩の現場

小林万利子/Arim 「詩のブログ」 詩をいつも目の前に
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未 来

2009-11-11 | My詩集から
夜の街路を もう一つの影と歩く
ポプラ並木は 風にゆれながら
しずかに 目を閉じている
ガス灯もなく ときおり車が
ヘッドライトをながして
とおりすぎる
地球は 星々と 遠くはなれ
私たちの投げる放物線は
とりとめのない会話をするほど
近くなった
未来はどこからやってくるのか
私たちは ときどき 立ちどまって
かんがえた そして ふたたび
世界のはじまりのように
歩きだすしかなかった


    詩集「月がまるみをおびる地点まで」より




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