詩の現場

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ダレンを探して 6

2013-10-17 | 連詩
風が吹く 
風が ダレンを連れてくる

袋に 詰め切れないほど
ダレンは 光る石を集めていた
白い袋が 部屋の天井に届くほど
積み重なりだしたが
まだ 足りないらしい
私も 手伝う
ダレンの記憶が 私たちの世界を
形造る、
静電気のように 
ダレンが そっと教えてくれた

帰り急ぐ人達の列が 
いっこうに途切れない夕刻だった
明日の朝 ダレンが水晶球へ戻っていく道を 
ふさいでしまおう とでもいうように
押しよせるはずの夕闇すら まだやってこない
黒く覆いかぶさろうとする雲の網目をほどいて
青空はひろがっていくばかり

だが 水晶球の時間は近づいている
ダレンを迎えに 
水晶球の時間が 流れ出しているのにちがいない

風が運ぶ
風がダレンを 連れて帰る
風はいっこうに 止まない


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