詩の現場

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Poem-)猫のしょぼり

2017-06-18 | フリー Poem
猫のしょぼりが 歩いてきた
いつもの路地から 歩いてきた
しょぼり しょぼり
淋しそうなしょぼり
何で、そんなに悲しそうに歩いているの?
今日は聞いてみることにした
別に、淋しくなんてないよ、
悲しくなんてないよ、
しょぼりにとっては
これがふつうだった
では、こうしよう
足音が淋しいのだから
変えてみようよ

前足をちょっとだけ高くあげて
ショッぼり、はどうだろう
ショッぼり ショッぼり…
何か、いまいちだな、
人ごとのように言うしょぼり
ウを入れたらどうだろう
ショウぼり ショウぼり…
大したことはないな、
ショ ショ、ぼーり…
ショーぼーり…
全然だめだな、
しょぼりは ますますしょんぼり歩く
ションぼり ションぼり…
ションぼり ションぼり…

そうだ、これはどうだろう
わっ、ショ、ぼり、ぼり…
わっ、ショ、ぼり、ぼり…
この変てこなリズムは、
いいかもしれない、
しょぼりは顔を上げて笑ってみせた
幸せは、変則的なリズムの隙間から
生まれるもんだな、
何だか可笑しくなってきて、
今日から しょぼりは
わっ、ショ、ぼり、ぼりの猫になる



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