fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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しりとり俳句

2015年08月21日 | 俳句
 今月始め、神奈川句会の二次会でやったしりとり俳句。普通こうして余興的にやるものは、その場限りで残らないのですが、今回は世話人の方が、全部コピーして送ってくださったので、その中のひとつをご紹介します。

 馬ばかりの巻
 時々は鮎はねてゐる濁り川  信
 濁り川鮎釣人の言いわけに  月兎
 言いわけに五句は無理よと水羊羹  ころん
 水羊羹ガラスの皿に三四個  金太郎
 三四個おつぱいあれば枇杷食へぬ  亜麻衣
 枇杷食へぬ腹いつぱいの馬ばかり  金魚
 馬ばかり食うて終りし月見草  爽
 月見草太宰はいつも頬杖で  怜子
 頬杖でしたり顔して夏芝居  マンネ
 夏芝居これで今年で三十年  次郎
 三十年忘れられずや木下闇   あぶみ
 木下闇いつか来た道原爆忌   僕人
 原爆忌時々魚は地にはねて   信  
  

 中には意味がわからない句もありますが、隣から回ってきて、上五が決まった中で、1分程度で作るのですからしかたありません。推敲の時間などないのです。私の句も、季語の木下闇がイマイチ。何を忘れられないのか、たぶん恋人のことということを書きたかったのでしょう(って、自分の句ですが←そして、これは別にそうだということではなく、創作です)としたら、それがなんとなく推し量ることのできる季語が欲しいところ。竹婦人とか? 明易し、とか。
 それに、上五下五が漢字三文字になっている。これは観音開きといって嫌われる形です。としたら、竹婦人も同様なので、明易しがいいか。
 世話人の信さんの最初と〆の句(発句と挙句と言っていいのかな)は、さすがです。最後の句が元にもどって輪のようになるのです。このまま雑誌などに発表できるレベルだなあ。私はまだまだ修行が足りない。


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